あのティエリア様を観に


2022.2.12 マチネ
舞台 機動戦士ガンダム00  破壊による覚醒-Re:(in)novation
を観劇しました。

とにかく激アツすぎて最高でした。
これは舞台の力というよりもガンダム00という原作の持つ力かと思うのですが物語が本当に良い。
ジョジョっぽさというか、人間讃歌!という感じがあって…あれだけの登場人物がいる中でここまでの人数のドラマを描き切るというのは難しいことかと思うので原作はもちろん脚本も最高なんだと思います。

今シリーズ1作目はフォロワーさんにBlu-rayを貸していただいて見られたのですが、1作目前提もしくは原作履修前提である感じはしましたね。ソレスタルビーイングのオペレーションチームや1作目軸の宇宙エレベーター保有国陣に関する掘り下げは(キャラにもよるけど)少なめ
まぁでも今作はガンダムマイスターの見せ場を全員分きっちり作るぞ!という意思が感じられてとっても有難かったです。

内容としては見せ所、泣かせ所をきっちりカンパニーで共有して徹底して魅せる、が出来ていて非常に見やすかったです
それぞれの陣営の立場やひとりひとりのキャラクターの心情が絡み合っていてかなり難しい話かと思うので、ストーリー進行上のポイントをかなーりわかりやすく提示してくれたことで「見疲れ」が起きないようにする配慮だったのかと思います。

舞台の内容をどこまで「単純明快」にするのが良いか、というのはかなり難しい議題だと思うのですが今作はまさに私の好みどストレート!
話の流れや感情を伴うセリフがものすごくわかりやすく提示され整理されていていながら「このキャラはこう考えていたんだ…!」「この後こうなれば良いのに…!」と考えながら見る余地を与えてくれているのでシンプルながらも見ていて暇になる、という最悪現象が起きないラインなんですね。
ここのバランスは非常に難しくて、分かりやすすぎるだけだとつまらないんですよね、わかりやすくするなら客席に考えさせたり訴えかけたりしなきゃいけない。でもそれも強すぎると義務感があって気疲れする…丁度いい没入感で「がんだむー!がんばえー!」という気持ちで観劇できました


1作目を見た時になんとなく察していたのですが人間、地球人たちはやっぱりひとつにまとまる事になるし、それでも争いは終わらないんですね。リアルで良かった
たとえ世界を一つの国にまとめても争いは終わらないでしょ。そりゃそうや…それが人間…愚か……

前作ではソレスタルビーイングはテロリストで戦争をなくしたがってる割にしたことは武力行使で、一般人をも巻き込んで戦争をしてしまうんですよね。もちろんその葛藤は持ったまま戦ってくれたのでガンダムマイスターたちを嫌いになる程ではないんですけど「これが最善なの?」って気持ちにさせられる
そんなテロ野郎たちに心を動かされてこれまで戦ってきた旧人類(分かりやすくするためにそう呼ばせてください)はやっと真の意味で1つにまとまることができる。激アツ。

もうこんな流れになったらもうイノベーターなんてぶん殴ってボコボコにしたれ!と思うんですけどティエリアがいる事で最後まで「それは正義か?この戦いの意味は?」と問い続けることができるんですね。原作見事過ぎる。
ティエリアとニーナはなんというかキャラが美味し過ぎる。ああいう板挟みになって悩むキャラがめちゃくちゃめちゃくちゃ好きなのでティエリアさまが舞台上にいない時はずっとニーナちゃん見てましたそしてそもそもああいう女の子が好み

イノベーターたちも血も涙もねえ!みたいなのじゃなくて、新たな統治者として堂々と君臨すればいいところを自分の役割とは?っていう疑問をずっと追い続けていてそれが所詮不完全な人間が生み出した不完全な存在だってことの象徴のようで切ない気もするしホッとしますね。私は人間なので高度な新人類が怖いのです。

人は争ってしまう。その後どうするかなんだよなぁ
めちゃ難しい問題だけど普通に自分ら一般人も考えなきゃ行けないテーマだしううむとなってしまったな

でもガンダム00のキャラクターたちが本当に大好きだなぁと心の底から思った
協力しないのも「考え方の違い」からだしそれぞれの陣営に所属意識はあっても違うグループにいる人(個人)をどうこうしようという気持ちが一切ないし相手の考え方を否定しないし受け止めて尊重できるし…
人種とか性別とか経歴とかでフィルターをかけて相手を見てなくて本当に尊敬できる。争いはまだあったとしてもこんな未来になればいいなぁって…

原作はどうか知らんけど、ティエリアが自分は何者か?どう動くのが最善か?で揺れていた時に「お前は人間だ!俺たちの仲間だろ!(ドンッ)」ってせずにティエリアはティエリアだしなぁという感じで(というよりそういう素振りさえ見せずに)普通に物語が展開していったのがほんっっっっとこの世界の人々のダイバーシティを当たり前のものとして生きてる感じがして嬉しくなっちゃった。(ドンッ)をやれば1感動シーン稼げるところをそうしなかったのが、それが普通の世界っていう希望を見せてくれてよかったなぁぁぁ
てかそもそもティエリアがイノベーターだって事を本人もカミングアウトしないから気付いてないとかあるか?ない、やろ…ないよな??いやだって何年経っても容姿が変わらないわけだしベーダにアクセス出来てるし…普通の人間じゃないことは知ってるはず…はずよな!?!!?!原作未履修勢はこういう時困ります


はーそろそろ推しの話すっか
永田さんへの感想は…実はあんまりない…
めちゃくちゃに目立ってて美味しいキャラだったんだけど…今日も噛まなくて天才ちゃんだったなということしか…
なんか突如として舞みたいなの始まった時は驚きで固まってしまったな。普通に綺麗だった。あんなに華奢な方なのに軸がブレた感じがあんまりなくてすごい。軽くでいいからバレエレッスンとか受けてみてほしい。
原作のティエリア様をビジュアルしか知らないから話し方がわからないんだけどなんだかブレがあったよなぁ…感情が出てきて人間的になってきたことを表現してるのかな?リジェネくんもなんかそんな人間っぽいのは想定外みたいなこと言ってたしね

今年の2作はめちゃくちゃ美味しいキャラなのに爪痕がいまいち残しきれてない感…
てか考えてみればモブサイも米もそうだったか!?!!?!結構っていうかかなり美味しいキャラだったよな、、、?
私は永田さんのことを調和の人、と思ってるしそういう演技ができるところが好きだなぁと思うけど、主演で、座長で、トップスタァで…という感じからはかなり遠いんだよなぁ…本人があまり望んでいないのかな…?実力がまだ足りてないのか自分がガンガン最前線に飛び出していく演技スタイルは違うなと思っているのか…後者だと思うんだけどなぁ

今後活躍されていって、演技でお金をばしばし稼いで、ってしたい感じだったらそういうセンターに立つ意識みたいなものも必要になってくる瞬間があるわけで…そこがなんともなぁ
皆さんのおかげで今の僕があります!ありがとうございます!って言ってうまく担ぎ上げられる感じでもないしな…ファンからの愛にいまいち自信がない?.5特有のキャラの人気だから…みたいなことを気にされてるのかな?その辺のフェーズからはそろそろ抜け出してもらわないと行けないお年頃かと思いますので頑張っていただきたい。やはり今年は勝負の年ですよ。
乱舞祭はくもくんセンターで!頼む!と実は本気で思っていたのですが今作を見て不安になったというのが正直なところです。ストーリーの展開上中央に据えられても輝ききれないのなら容赦なく降ろされるのが刀ミュかと思うので。センターは期待しません。(もともと可能性ないやろと思ったオタク、夢くらい見させろ呪いに行きます)
俺を見ろ!と言わなくても見て欲しいんだろうね。それがオタクに甘えてるからっていうのもあるしまだ自分に自信がないからなんだろう。ただ、本当にそうだったとしてもオタクの目の届く範囲ではそれをうまく隠し通して欲しいです。
彼の職業は俳優で、仕事は演じることなのだから。


そういえば、今回のところまででガンダム00はシリーズ終了かと思うのですが…
インターネットの海でティエリア様は公式で女装するって見ました…どこのどんなシーンで女装なされるのですか…み、見たかった……

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