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読んだ本の話

こんにちは。一人称です。

今日は本について書きます。内容は日記ではないですが、「今日は」と言って始めてしまえばそれは日記と言っていいということにしました。

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初谷むいさんの歌集、『花は泡、そこにいたって会いたいよ』です。短歌(というか文芸)は全然詳しくないので、感覚で感想を書きます。

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ひたすら、かわいくって、きゅんきゅんする感じ。短歌って小説よりも余白が大きいので、自分の身に当てはめて考えてしまいたくなります。そういうところがむしろ好きです。何が言いたいかというと、恋愛したくなります。だけど、このきゅんきゅんは、物理的なものでもあって、読んでいると知らぬ間に息を止めていて、自分の鼓動に気づく、みたいな。

そしてかなりえろい、というか、えろいといえばえろいになるけど、おいしい、とか、肌触りがいい、とかの延長線上にある身体的な快い状態の一つとしてのえろさの描出があります。センシュアルという言葉を使いたい。日本語だと官能的、になるけど官能って言葉にあんまりいいイメージないよね。

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あとはリズムがすごい。すらすらと読めないんだよね、心に引っかかって、頭に残って、頚椎で文字を読む感じ(だから首って数えるのか?)。こういう、分かると分からないのあいだに揺蕩っていて、リズムや端切れのいい言葉が好きになったのは、スピッツの影響だと思っています。

友人から教えてもらって読み始めたのが5月の終わりごろで、ぎりぎりまだ春かな、と思っていたのですが、ちょっとずつ読んでいくうちに7月も後半、夏になってしまいました。一首一首ちゃんと読みたくなるし、読んだときのコンディションによっても解釈が違ってきますし、大変ですよね。一首一首紹介できるくらいです(?)。それにしても、今年は時が進むのが本当に早い。「子どもに戻りたい」って言葉がありますよね、別に私は子どもに戻りたいとはあんまり思わないんですが、子どもの感じる世界には戻りたい(行きたい/生きたい?)なとは思います。時間の感覚とか、触覚とか、背とか。

もちろんプロとして本を出しているので当たり前なんだけど、うわ〜〜すごいな〜〜〜と圧倒されながらまるまる一冊読んでいました。私も言葉を大事にしているつもりではあるけど、それは自分の中でそう思っている、っていうところであって、短歌とか、コピーとか、言葉だけを焦点にして何かをするところにはまだ遠いんだろうなあ。コピーライターになるという可能性もあったのですが、結局なりませんでした。

「最近のシティボーイは短歌とスパイスカレーを作っている」みたいなツイートがちょっと前に伸びていましたが、どうでしょうかね。スパイスカレーも作ってはいますがスパイスには凝ってないし…いつか凝りたいけど…、短歌も自分でやるというよりはまだ読むだけだし…いつか詠みたいけど…。シティボーイ見習い、というか、サバーブボーイですね。先日西荻窪が実家の人と高円寺が実家の人と話をしたのですが、文化資本の格差を感じました、町田市民。結局イオン(神奈川県)で買い物するのが楽だなという感じで過ごしています。就活も終わったので、卒論はもちろんやらなきゃですけど、短歌とかやろうかなあ〜、それともARとか技術を学ぼうかな、あーでもデザインとかイラストもちゃんとやろうかな、と毎日悩んで(後めちゃくちゃ眠って)過ごしています。無為です。連休だし(いつでも連休ですが)何かやりたいととても思っています。それでは。

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