短歌鑑賞

NHK短歌通信教育で山崎方代さんの短歌の鑑賞文を書きました。

卓袱台の上の土瓶に心中をうちあけてより楽になりたり  山崎方代

 山崎方代さんの波瀾万丈な人生の詳細は存じあげず素直にこの歌が今の自分にも響いたので感想を申し上げます。人間は、どんな人生においても事の大小に関係なく心に深く闇をもたらす事があります。誰かに聞いて貰いたい、だがその誰かがどんな好人物だとしても人間同士はわかりきる事はできません。土瓶という静物は、全く反応がないようでいて、その自然なる成型の内に確かな生命力があり、安心できる聞き手なのだと思いました。

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