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いざ、ロンドンへ

ついに出国当日。
朝早くに空港のホテルを出て、搭乗カウンターに向かう。
向かうと行っても徒歩1分の距離だ。

ANAのカウンターでチェックインしようとすると、
少し離れた所に知っている顔がいることに気づく。
夫の辞めた会社関係の若い後輩が二人。
あちらも私達に気づいたと思ったら、
何やら嬉しそうに掲げるではないか。
近づいてみるとスケッチブックに書かれた大きな文字、

「LOVE 〇〇〇〇(私達の苗字)」
そして真っ赤なハートマーク。

昭和や、えらい昭和な見送りや…
爆笑しながらも、内緒で朝早くに来てくれた事、とても驚いたし嬉しかった。

そこからはいつも通り搭乗の時間までラウンジで待つ。
そして搭乗して離陸した瞬間、

「あぁやっと怒涛の準備が全て終わった」
「無事にスタートした」

と実感してホッとして久々に肩の力が抜けた。

ロンドンでの住居は決めずに来たため、
到着後はパディントンのホテルに向かう。
空港からパディントンまでは直通の電車があるので、荷物が多くても乗りやすく便利。

このホテルを10泊で押さえていたので、
その間に住む所を探すつもりできた。
この、家が決まってない状況が私にはかなり不安だった。

夫が色々と調べてくれて何軒かビューイングに行ったので、その話はまた今度。

ロンドンに到着したその夜、ホテルからすぐ近くのハイドパークに散歩に出た。
3月末だったので夜の8時過ぎまで明るい。
そして出国時の日本は寒かったのに、
ロンドンは暖かく桜が満開だった。
寒くて暗いロンドンをイメージしてきたので、
予想外の温暖な気候の出迎えで良いスタートが切れると感じた。

ここから11ヶ月のロンドン生活が始まる。