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#ホラー冒頭博 の感想及び投票先

 表題の通りです。

あいさつ

 最近、エアコンのフィルターの清掃をしました。「濡れ手に粟」といったようなレベルでホコリが詰まっていました。そら、風も来ないわ。と納得するほどです。

 涼しいので、智子は復活しました。


記事について


『ホラー冒頭博覧会』という企画の感想をまとめていきます。

智子のホラーへの理解

 基本的に「ホラー小説」といったものにがっぷりよっつ向き合ったことはありません。ありませんので「ホラージャンル」に何が期待されているのか。どのようなターゲット層がいるのか。智子は良く知りません。

 とは申しますが。少なからず、ホラーの作品に触れたことがないわけでもありません。

 幼い頃ですが、学校の怪談シリーズは触ったんじゃないかなぁ。

 ナンバリングは覚えていませんが。笛をずっと鳴らしている男の子がいたのは覚えています。

 ウィキを見たら、学校の怪談2だったんですね。我が西向く家では録画したビデオが見れなくなるまで、繰り返しリピートされていたのを覚えています。

 詳しい筋は覚えていませんが。呪怨とかもよく流れていましたね。

 あとはリングシリーズの貞子とかでしょうか。

 リングシリーズの書き手である鈴木光司さんは日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞を受賞し、デビューされた方でもあります。一時期日本ファンタジーノベル大賞の受賞作をあたっていた時に驚いたのを覚えています。

 関連作として。

 も触れたことがあります。

 映画もそうだったんですが。ホラーとヒューマンドラマを混ぜようとした領域のスタイルだったんでしょうかね。この企画のために取り寄せて、読み直してみようかと思ったんですが。図書館ではすでに借りられていました。さては、近所のジジババも、夏だから怖い思いしようとしてますね。心臓止まるなよ。

 最近、触れたホラーと言えば。物件に関するものがありました。最近と言っていいんでしょうかね。

 当時、現在の家に越してきたばっかりだったので色々とビビりながら書籍を読み勧めたり、映画を楽しみました。

 もう、今は亡き女優さんの演技とかも思うと感慨深いものがあります。

 ああ、あと。もう一つ例に出します。

 この作品もホラーですよね。日本人には正直、馴染みが薄い「白人及び黒人」との空気感などのニュアンスも含めた作品ではあります。

 アメリカなど、複数の人種が住まう土地であれば、似たような軋轢や空気観、ポリティカル・コレクトネスによる「積極的優遇政策(アファーマティブ・アクション)」としての話題であったりとか。身近だったら、もっと切実に捉えることができる作品かもしれません。

 ぱっと思いつくものとして、複数作品を挙げていきました。

 この企画を知るにあたり「なにか見てみよう」と思って、最近のホラー映画を触れてみました。といっても、数ヶ月前くらいですが。

 日本で言う「因習村」的なネタから始まるホラーでした。

 それぞれのホラーについて、考えを述べると記事が長尺にはなるので、控えますが。

 ぱっとみ、共通点があります。

 ホラーってもしかしたらですが。「現代ないし過去の地球」を舞台に展開されるものが基本なのかもしれません。

 ハイファンタジー世界のホラー作品というのを、私は知らない。

 ホラーのテイストにもよるんでしょうが。

「超常現象ないしオカルトを取り扱った作品はファンタジーの領域じゃない?」

 と言われると、そうなんですが。

 私が申し上げんとしているのは。

「ホラーというのは共有できる世界観から展開されることが期待されてる」

 と感じたという話題です。

 あくまでも「恐怖」を主体とする作品の時に「読者ないし視聴者」への一体感のためにも、舞台設定自体が「突飛」であると、ホラーとしての一体感が薄れるのかもしれません。

 という部分から、今回の企画についても。「ハイファンタジーを舞台に展開されるホラー作品」というのは存在しないかも。と予想しています。

警察小説新人賞の「視点の話題」について

 実はこの「ホラー作品が現代ないし過去の地球を舞台とする」作品が多いと気付いた時点で、一つ気になるトピックがありました。

 警察小説新人賞の選評の話題です。

 その選評が掲載されているサイトはこちらです。

 でも、読む前にですが。注意事項を。

 この選評は「警察小説新人賞」という「プロ作家になろう」としているプロ志向の書き手の作品に対しての選評であることは十分にご承知おきいただきたい。

 読みました? 読んだの? すごいなぁ。

 視点の話題が多く触れていましたね。私はこの内容を「文面通り」に受け止めておりました。

 選評の中で「視点」について触れられていました。はたからこのサイトを読んでいる部外者である私達はなにもわかりません。だって、私達の手元に応募原稿もないし、視点のブレをどの程度のものを指しているのか。不明ですからね。行間を読むしかない領域です。

 ここまで書いてるんだから「一場面に複数の人物などの思考の描写などが目立ったのかねぇ」というくらいでした。

 今野敏さんのコメントから引用します。

 この作者は、「視点」を理解できていない。視点を意識しないと、小説は成立しない。小説が他の表現と違うのは、視点があるからだ。誰が見て、誰が感じ、誰が考えているのか。それをちゃんと意識して書かなければならない。同じ場面で、複数の人物の視点が混在しては小説が成立しない。小説は視点の芸術だからだ。

「リアルライセンスヒーロー」 烏丸舟 さんへの選評コメントより引用

 私は常から申していますが。「小説」などを「芸術」であるとか「権威性をもたせよう」という考え自体は否定的ですし、皆さんもっと気楽に好きに書いていいですよ。とは主張している類の書き手です。

 皆さんが「よっしゃ! いっちょ書いてみようぜ!」と簡単に思ってくれる。気楽な分野であると捉えてくれないと、業界自体が衰退するからです。ああいった選評の意見については「あくまでも、出版社の新人賞に応募するプロ志向の書き手の皆さん」に向けたものです。

 というのは何度も繰り返しておきたいです。

 私はこの文言を「警察小説」というジャンルが求める「テンプレート的」要素の開示であると捉えていました。

 警察小説というジャンルに対しての発生の経緯や、類例作品など、ジャンルへの研究等をしていればおのずと、そのジャンルで求められる文体や、視点のルールなどは見えてくるところだと思います。

 なろう小説のランキングでもそうですが。なろう小説で人気を取ろうとするならば「なろう小説の文体」で書くことが求められます。

 一般文芸なら一般武芸に求められる領域での「テンプレート」を知って、そのとおりに書くことが求められますよね。といった旨の選評です。なんて思っていたんですが。興味深いご意見をうかがう機会がありました。

 こういったあれこれを表でやり取りすることは。妙な話題の火種になるので、どなたが仰ったのかは控えます。

『今野さんの仰る視点の意味は、一般的に言われている視点の話題(小説技法としての三人称一元視点や神視点及びスキルとしての未熟の話題)だけではなくて、作中を通して『警察小説』というジャンルの中で、登場人物の思想、立場、心情に至るまでの表現も含めているため「視点の芸術」と説明している』

 とのことでした。

 なるほどなぁ。と思いながらあらためて選評を読んでいました。

 新人賞が求める「作家」というのは「オンリーワン」な作家なんでしょうね。

 そのオンリーワンは「突飛な設定」や「突飛なキャラクター」が並ぶだけではないのです。エンタメ小説として面白いのは当たり前の前提としてあるんですが。さらに、そのもう一歩向こう側の「作家性」にまつわる「キャラクターへの洞察、テーマへの切り込み方」なども発揮した作品が選考委員には(編集部との乖離がいくらか存在はしているかもですが)求められているのではないか。と考えました。

 この意見を聞いた時、智子はぽっと疑問に思ったんですね。

『警察小説ってもしかして、文芸畑としての「社会的なテーマを内包した」エンタメが求められてる? あれ、結構、テーマ重ない? 社会派を謳ったテイストの作品が主流なんかも』

 やはり、警察小説というジャンル自体が。
「ミステリ小説としての面白みをもたせつつ、社会に根付いた現実的にリンクした問題(謎)を扱う」ことが期待されているようなので、一定の文芸性が求められる節がある。とのことでした。

 ここまで。書いてみて、この記事を読んでる方はぼんやりと。智子が何を伝えたいか、おわかりになったんじゃないでしょうか。

ホラー小説に求められる「視点」について

 警察小説というジャンルとは別にしているんでしょうが。ホラー小説って「現代ないし過去の地球」を舞台とした作品であること。ファンタジーだとしても「ローファンタジー(地球を舞台としたもの)」としての舞台構成であること。

 こういった「ジャンルとしての傾向」から考えるに。ホラー小説も「作家が打ち出す現代社会への、視点や、立場」を表明した作品が求められるのではないでしょうか。

 皆さんは作品の中で「どのテーマを、どのようなモチーフで演出し、表現するのか」説明できるでしょうか。そういった作品が同じホラージャンルの作品が集う中で、票をもぎ取っていくのではないでしょうか。

「登場人物の主張する思想や人物観」自体が作家性(故に流動的な代物ではあるんですが)とされるものであります。
 ホラー小説が「現代を舞台としたもの」が多いのはそういった向きの期待(文芸としての要素)もあるんでしょうね。

 ここまで色々と書きましたが。智子としては「視点の話題については気にするかしないかはその人が活躍したいジャンルによる」ので、自分が何を書きたいのか。どこにいたいのか。で、考えておけばよろしいかと思います。

 ネット上に乱立するアマチュア作家さんの小説の多くは書きたい放題です。よくわからないで書いている人もいるでしょうし、考えて書いている人もいらっしゃるでしょう。

 その方々は「小説を書きたい!」というより「物語を書きたい!」という比重の方が大きいんだろうなぁ。と思っています。

 私もどちらかというと「物語を書きたい」という方向性の書き手であるので、視点の問題についても「ほーん」というくらいで読み進めていました。

 あまり、皆さん心配せずにおおらかに書いていってほしいなぁ。と思っております。

 さて、長くなりましたが。作品にあたっていきます。

企画について

《企画主旨》
 ホラーというジャンルにおいて、魅力的な書き出し、冒頭とはどういうものなのか。
 そもそもホラーは苦手だから読まないという方も多いこのジャンル。
 目を向けてくれた方の心を掴んで離さない、そんなホラーの書き出しを研究しませんか?
 自分にはないテクニックを知ることができたり、新たな恐怖に触れたり、素敵な作者様、作品との出会いの場にもなれたらと思います。

企画概要

 勉強をしていきます。

 企画のレギュレーションもチェックします。

・提出作品について
 上限40字のタイトル
 最大400字のあらすじ(空白・改行込み/任意)
 下限3,000字〜上限5,000字(空白・改行込み)
 
 ジャンルがホラー(※)であること
 完全新作であり、内容に関して公にしていないこと
 連載を意識したものであること(3/19追記)
 なろう投稿のためR15表現までに留めること(3/19追記)

※登場人物が何らかの脅威に直面し、恐怖・嫌悪を抱く状況が主に描かれている作品とします。
 主催者はとても好きなのですが、恐怖をメインに据えたいため、過度のコメディ作品は除外とさせていただきます。
 内容に不安がある場合はご相談ください。

 脅威の種類は問いません。
 心霊、ゾンビや吸血鬼などのスーパーナチュラル系、呪いのような超常現象系、人間心理によるサイコサスペンス、民俗系、都市伝説、凶暴な動物などなど。

 恐怖を主体にしてほしいということのようです。

・投票について
 続きが読みたい、中〜長編ホラー小説の冒頭として素晴らしいと思った作品のうち、3位までを投票していただきます。

1位:4ポイント
2位:3ポイント
3位:2ポイント
いいね:1ポイント
※ポイントが同数の場合は、1位票の多い作品を上位とさせていただきます。

また、結果に関係しない『怖かった票』も投票を受け付けます。
1〜3位に選ぶことはできなかったけれど、怖い!と思った作品に対して何作品でも投票できます。
怖かった票への投票は必須ではありませんが、怖さがしっかり描けているか判断する材料になりますので、よろしければぜひご協力お願いいたします。(7/10追記)

『怖かった票』も導入とは、面白いですね。

 こんな感じなんですね。面白い試みです。ちゃんとその部分も感想のなかで、残していきましょう。
 

・開催及び投票期間
2024/07/27(土)12:00
 〜2024/08/17(土)12:00

 来週まであるんですね。お盆が暇であるかどうかは正直わからんので、サクサクと読んで感想を整理していきたいです。

作品一覧


ホラー冒頭博覧会 目次( 
https://ncode.syosetu.com/n3442jg/ )

01.『私は見られている』

 面白かったです。ホラー小説というと「キャラクターが語る」といった「体験談形式」の作品が多いように見受けます。

 以前、どれだったか。ホラー小説の公募に関して「体験談形式の作品は公募不可」というレギュレーションがつくほどでした。

 レギュレーションで除外したいくらいには、多い文体なのでしょうね。

 だけど、相性いいですからね。読みながら「人の怪談を聞いてる」といったような没入感がありました。

 怖さとしてのポイントのラインって「複数の可能性を提示(自分は精神的な病なのではないか?)しつつ、可能性を排除(精神的な病ではない)していく」といった。読者の予想を誘導しながら、潰していく。といった感じが読みながら、ホラーとしての期待感を高めてくれました。

 惜しむところは「怖さ」はわかったんですが。今後の展開への誘導がまだちょっと薄かったなぁ。とは思いました。

 現在は「安全な環境にいる女性の体験談」によるテイストで、物語が展開していきます。

 しかし、物語の主となるのは「聞き手」となる「私」にも何かしらの事件が展開しているようにも思います。その情報が薄いので「長編ないし中編としてのセントラルクエスチョン」が見えない段階で、引きとなりました。

 すこし、今後の展開が迷子になってるようにも感じました。

02.仄闇の仔

 怖かったか。というと、どうなんでしょうね。序盤のオカルティックなホラー。怪異などを取り扱った作品でした。

 前段でも予想していた「視点」の課題を意識した作品です。

 キャラクター自体に課題があって、そのキャラクター故の課題や視点が存在する。

 文芸的と判断するには、少々エンタメ性が強いんですが。少女の由唯が抱えている「赤んぼうを堕ろすため」怪異との邂逅を望む。という、今後の展開への道筋がはっきりしていましたね。いい引きだったと思います。

 冒頭のホラー的な怪物との対峙が期待されることになるんでしょうか。

 読者の興味としては「ヒロイン」が抱える課題と、怪物との対峙がどのようにリンクするのか。畳まれるのか。そこに興味を持てる構成でした。

03.仮面

 あらすじがないので。ジャンル不明のまま。読み進めることになる作品です。読んでみます。

 読み終えました。

 怖さ自体は何かしらの「クリーチャー」としてのそれが期待されるホットスタート形式で展開されました。「奴」という文言で表現されているものがホラーとしてのギミックであろうかと存じます。

 よくわかんなかったですね。いや、場面はわかるんですが。

 舞台設定も丁寧に組まれているし、各登場人物達のバックボーン(既婚者の三人と読心の高橋)も描写がありました。

 高橋という人物からの提案で物語の舞台へと遷移しています。しかし、高橋と他の三人はさしたる付き合いもなかったのに。という「読者に提示する疑問符」も示しています。

 となれば、なにかしら「高橋」が仕掛け人であろうかと予想するのですが。冒頭は「高橋視点」ともなっています。

 なので、いくらか予想自体が困難になっているようにも見える情報量でした。

 パニックものホラーとみました。主人公達のバックボーン自体が、今後のクリーチャーとの対峙にあまり絡むようにも見えてこないですね。

 誰が主人公になるのか。飯田はどこいった。いろんなものが気になる冒頭ではありました。

 興味をもたせる。といった部分で考えるならば、十分な冒頭ではありましたが。作品の全体像が見えてこないという部分では「想像の余地がありすぎる」ため、どのジャンルとしての楽しみを期待できるか。まだ分からなかったです。

04.呪殺達成率100%の村

 よみました。面白かったです。面白かったんですが。中長編の冒頭と見るには畳まれすぎている。というようにも見受けられる作品です。

 こういった「畳まれた」作品の場合はそれ自体が「J村」のエピソードを展開するための一つのシーンであると捉えることもできますが。それであれば、作中の中でも「人物の物語」ではなくて「J村の物語」であることがそれとなく読み取れるものであれば、また印象は変わりそうです。

 あらすじでも示していたセントラルクエスチョンに対する答えを本文で提示してしまっている。これが短編的なそれに捉えられる要因になった気がします。

果たして、野露美は呪殺を達成し、幸せをつかむことができるのか?

あらすじより引用

 短編として見るならば、完成度は非常に高い作品ですね。ヒロイン自体が「気づき」を得る形で演出がされているので、読後感は良かったです。

05.『たそかれ』よ、さようなら

 あらすじない作品もあるんですね。タイトルからはどんな作品やホラーを提供するのか。よくわからんですね。たそかれ? 夕暮れ時の話でしたっけ。

 読んでみます。

 たそかれ時の話題で、あり、人の判別が難しい時刻の表現でしたっけ。少女の文言についても、逆さ言葉で表現されている。など、比較的読解が容易なギミックでした。

「読者を誘導できる程度の情報量」を撒きながら、物語が展開していきます。『01.『私は見られている』』でも、同様の演出がありましたが。読者には「主人公の語り」自体が信用出来ない。何かしらの「病的な妄想」等の可能性がちらつきながら読むタイプの作品です。

 怪異かあやかしか。どちらかというと「クリーチャー」的なキャラクター達が登場しています。その中で、麦わら帽子の少女。という人の形を成している存在を「善なる者。導き手」として設置しているように思います。

 このまま、安心して読み進めた時にとんでもないしっぺ返し(少女の方がとんでもないクリーチャーだったり)をくらいそうですが。続きがあれば結末が気になる作品でした。

 面白かったです。

06.美人で優しい生徒会長が神社の裏の杉の木でしているのは

 あらすじで読者に予想させていた展開を満たした作品です。
 丑の刻まいりって奴なんですかね。動物云々を拾ってくるのは、呪い返しへの生贄とかなんとか。聞きかじったことはあるくらいですが。

 呪いを含めた、儀式諸々への理解がそう深くないので、雰囲気で読み進めていきました。

「人を呪わば穴二つ」

 というように、呪いというのは効果があるんですが。必ず「自分にも返ってきてしまう」という性質があるので、そういった方向性でのことわざだったりします。

 そういった応報的なストーリーになるんでしょうかね。もっと、転の部分まで描いていればぐっと引き込みができたかもしれません。その「転」とされる部分は「呪いの儀式」をしているのを見られたあとの行動です。

「まるで知らなかった振りをして、通り過ぎる」
「同調してともに誰かを呪う」
「敵対者である委員長の心を慰める」

 作品のテイストや、描写の比重としてみるに。委員長の抱える課題自体も、物語のテーマとなりうる要素です。その方向性(委員長の改心及び善なる道への歩み出し)の作品ならば、その向きの「転」に関するイベントがあれば、なお誘導が強い作品になれたと思います。

07.怨み孕み

 すごく良い作品ですね。この企画の作品について、触れ始める前に予想していた。「視点」の話題をカバーできた作品です。

 主人公の「門真友希」が、どのような環境にあって、どのような状況にあるのか。現代社会のどこの層にいる方なのか。

 ホラー小説に求められるであろう「一体感」のために、丁寧なバックボーンが綴られています。

 ホラーにとって、不穏さ。というのは非常に重要なんだな。と感じる作品でした。 

 門真自身が「両親との不仲」である要素も示すなど、ちょっとした「親子関係」に問題を抱えてることがわかるなど。作品全体を通しての「課題」ともなり得る情報があることも良い効果を得られたと思います。

 内的な課題の話題に近い話です。ホラー小説って案外、智子の目指すところに近いジャンルの作品なのかもしれませんね。いいことに気づきました。

08.病める時も健やかなる時も、どう考えてもバッドエンドな時も!

 この作品はあらすじがないので、どういうテイストの作品であるのか。よくわからんです。タイトルに「感嘆符(!)」がついてると、エンタメに寄せたタイプのムード観であるのかも。とは期待しています。

 読んでみます。

 読み終えました。面白かったです。

 前段の項目でも、触れていた。

 ゲット・アウト とシチュエーションが似ていますね。

 愛する彼女のご実家への挨拶。そこで出くわすご実家の異常さ。という巻き込まれていく感じが良かったです。

 こういった「巻き込まれていく」タイプのホラーに関しては「物語に参加し続ける理由」が結構大事だと思っています。

 その理由の一つとして「彼女めちゃんこかわいいし、ほだされてるわ」というシーンも差し込んでいます。

 次なるシーンでは、明らかな異常ないし、死体人形であるのか。わかりませんが。妹の存在によって、主人公をまた新たな決断を示す必要があります。ホラーで考えるならば。「耐えられるか! おれは帰らせてもらう!」といって、飛び出すないし、それを巧妙に引き止める家族。とか、妙な圧力を展開し続ける不穏さを期待しながら読み進める事になりそうです。

09.ずっと傍に……

 面白かったです。オカルティックなホラー展開と思わせておいて、ヒトコワに着地する。という部分が面白みとして感じ取りましたが。

 これ、続くんですか?

 といったくらいに畳まれています。短編として見るならば、まとまりがあります。レギュレーション上の「中長編」にかかる物語だと見れば、少し不安が残りますね。

 しかしながら、中長編としての展開として期待するとしたら、あとは家族との関係性(冒頭に触れていた彼女のバックボーン)に言及していくなどが必要なのでしょうが。ちょっと違うようにも見えますね。

 乙一の『しあわせは子猫のかたち』でも似たような「幽霊」の話題があります。

 人付き合いを億劫とする主人公が、幽霊と出会うこと。などをもとに展開していくストーリーがあります。御作も同じ道程を意識した作品なのですが。中長編とするならば、幽霊と出会っての「変化」とか、一つ一つの場面にフォーカスしても良かったかも。とは思いました。

 中長編として、この展開を一通り膨らませたものであれば。満足度の高い作品になると思いました。

10.ふたりめのたね

 この作品もあらすじがないですね。たね。とあるので、妊娠とか。植物とか。ふたりめ。とあるので、妊娠の話題でしょうか。

 読んでみます。

 おお。やはり、妊娠の話題でしたね。

 すごくいい作品だと思います。私が企画の初期段階で予想していた「視点」の話題をクリアした作品です。

 主人公が何を抱えていて、何を不満に思っているのか。それらを丁寧に描いたことや、妻の急激な転身なども相まって、ホラーの加速感が凄まじい作品でした。

 今後は、妻と夫の視点を交互にしつつ、妻の変化や夫の懊悩など、様々な部分から物語を描いてくれそうです。 

11.償われる前の罪

 面白かったです。しかし、当初予想していた「視点」の問題でみた時に選評の人々から言わせると。「視点」ができていない。と言われる類の作品じゃなかろうか。と予想しています。

 面白いだけじゃなくて。唯一無二の作家性(その作品を通して、社会的なテーマや、特定の層の属性や立場までカバーするメッセージ)まで求められると苦しい作品かもしれません。

 エンタメ性に特化した作品として見るならば、楽しいんですが。ホラーとしての「恐怖」に寄り添っているか。というと、難しいです。キャラクターが強いと、それだけで恐怖が減衰する向きがありそうです。

 ホラー小説としてではなくて、エンタメ小説の書き出しとして読み出したならばバチクソ面白い作品です。

 エンタメ作品として考えていくうえで、人物の描き方や注力の仕方は見事な作品です。

 名前で男性なのか。女性なのか。判断しづらいところはあったので、後半「歌」って男なんや。と驚きながら読んでました。

 彼の態度や振る舞い。そこに現れるキャラクター性は「エンタメ作品」としては十分な力を持っていますが。ホラー小説に求められるムードという点でみると、評価が伴わないかもしれません。エンタメとしては一番好きな作品のムードでした。

12.クローズド・オープンワールド

 現代のホラー映画でもなんでもそうですが。YouTuberというのはどうしていつも無惨なことになるんでしょうね。

 ホラー小説である。という部分から、怪談を探求する主人公の相方が首になって見つかる。というセンセーショナルな引きで終了となりました。

 もちろん、映像的に怖いは怖いんですが。どういう方向性の怖さとなるのか。どんな展開(ムード)になるのか。がよく見えてこない引きでした。

 ホラー小説の超常的な現象ではあるので「ローファンタジー」的な舞台装置であることも十分可能性として考えられます。

 直前まで、チャットアプリでやり取りをしているってんですから。徹は生きてる。コミュニケーション可能な段階である。としたら、二人は徹の復活を求めて努力するなど。話がまた「展開」する余地があります。

 それを確定しないまま、引きとなってしまったので。どういう話になるのか想像しづらくなったように思います。

 以前の感想でもよく触れていたんですが。

 心霊系YouTuberについては、智子も好んでよく見ています。実際のところ、何かしらの超常現象めいたものが確定的に映るようなチャンネルはそうそうないので、雰囲気などを楽しんでいる性質です。

『視点』の話題でみるならば。YouTuberというのは非常にいい視点だと思います。発信をする。インフルエンサー(作中の二人はさほどの注目は集めていないようですが)故の、シナリオであったり、現代だからできるイベントというのも組み合わせることができます。さらには、YouTuberの内奥と、心霊を通して「何を達成したいのか」という、YouTuberだからできる「視点」の描写も可能でしょう。

 読みながら、予想ですが。徹は動画の中に閉じ込められたってことなんでしょうかね。そして、その鍵を握るのが「情報源のおっさん」であるとしたら、今後はそこにフォーカスしていくのでしょう。

 ぜひとも、続きを書き上げてほしい作品です。

13.次に誰かを殺すなら


 不思議な作品ですね。面白みというか、その作品としての見どころ自体が「読者への錯誤」を重要視している作品のようにも思うので、書き出しとして「魅力」を余すところなく伝えてしまうと、ネタバレになりかねない。というような作品のように思います。

 結構いろいろ撒いてる作品なんですよね。

1:夫との不仲(作中において、理由は言及されていない)
2:作品のムードと反する娘の態度(娘さんの描写かわいくていいよね)
3:娘たちに反応しない隣人(多分、そういう意味じゃないかな)

 娘さん……殺されてない?

 読み進めれば進めるほど、違和感を強めていくタイプの構成の作品であろうかと思います。

 これらの違和感や予想を確かめるために続きを読んでみたい。とは思いました。

 しかし、作品の方向性自体を「読者の想像力」に委ねきってしまうと、読者があらぬ方向に期待してしまう可能性も十分ありえます。
 しつこく、くどいくらいに誘導をしてみるくらいでちょうどいいような作品にも感じました。

 あらすじの最後のアオリ文のところを、最後まで覚えてる読者ってのは少ないと思うので、私の予想するジャンルやホラーのムードでいいのか。判断に迷う作品ではありました。

14.この街には、魔女がいる


 面白そうですね。

「読者を誘引する」要素として見る時、作品の展開を予想させる。ページをめくる理由を与える。といった部分で、もう一歩情報がほしい。と思ってしまう作品が多いです。
 この作品もそういった要素があるものでした。

 ライティングの話題にはなるんですが。

 起承転結っていう考え方がありますよね。

 物語が起こり、発展させて、場面を転じ、全体を締める。

 物語って四分割できるのだな。と思われるんですが。更にその起承転結の四分割の中でも「起承転結」が発生している。といった構成があります。

 4×4の16の構成がある。といった考え方があったりします。

 御作は現状、起承転結の面で見た時に。

 起承転結の起のラインで書き出しが展開しました。

起の起:魔女に目をつけられる
起の承:目をつけられて、主人公の生活に支障が出る
起の転:SNSに助けを求める
起の結:

 最後の結を記載しないことで、物語上の引きとしているんでしょうが。それを示さないことで「今後の物語の方向性」が見えない終わり方でした。

 例えばですけど。起の結で「ゴーストバスターズよろしく魔女狩りの軍人登場」とでもなれば、ホラー小説のムードが吹き飛びます。どちらかというと、爽快なエンタメ作品に早変わりです。

 インチキ霊媒師登場によって、無惨なヤラレ役が登場するかもしれません。

 それとも、姉御肌な有能な霊媒師とともに戦うことになるのかも。

 どういったホラー小説で「今後の展開への道筋」みたいなものがあれば、読者のターゲットも固まるんじゃないでしょうか。

15.女王の薔薇は枯れない

 いいですね。すごくいいですね。どうしていいのか。ちゃんと言語化しないといけませんね。

 ホラー小説の冒頭。というレギュレーションで作品が集まっているので。読者は読む前から一つの情報はあるんですよね。

「この作品は怖い思いをさせてくれます」

 といった前提条件を飲み込んだうえで、読んでいくんですけど。

 読者である私は「怖い思い」をしたいだけじゃないんですよね。物語を読みたいんです。

 彼女自身のバックボーンであったり、彼女が「現代社会のどの階層にいる人なのか?」という情報が丁寧に仕込まれています。

 家族を持ち、大人としての自立や自責がある人物像です。

 子どもが摂取する情報にも気を配らん。とした。支配的なきらいもあるようですが、欠点と指摘するほどではないと思います。

 そんな地に足のついたキャラクターが、過去のおまじないを理由に、オカルティックな現象に巻き込まれていくというストーリーです。

 具体的にどんな怪異やオカルトが彼女を襲うのか。それはまだわからない領域なんですが。

 主人公のスタンスが明確なのは、作品のムードを確定してくれました。

 とても読後感がいいですね。さらには、主人公が記憶の欠落を示しているのも興味深いです。

 彼女は呪いや儀式のなかで「願いを叶える代償」として寿命を捧げるとあります。

 彼女はなにか願いを叶えたならば、代償としてその寿命を持っていかれることになるんでしょう。記憶を失ったことは、その「願い」に関わる一つなのかもしれませんね。

 とても面白そうです。

16.異界へようこそ

 ああ。はあ。こういう話か。エンタメ寄りのそれですね。学校の怪談シリーズの中高生向けといったところですか。

 智子ほどの読者であれば、最初に合流した美鶴が偽物であることは一目で看破しておりました。すごいでしょう!(ちゃんと、そう読ませるように書いている書き手がすごいんですがね)

 とは申しますが。結構、オーソドックスなスタイルのホラーですよね。

 西洋的なホラーで言うならば、ドッペルゲンガー。
 日本で言うならば、たぬきに化かされるとか。

 なにかしら、人に化ける怪異の話題というのはどこにでもあるもので、そのモチーフで作られた作品ですよね。

 この仲良し4人組という設定であれば、その幼い頃からの知り合いという部分から「誰かが偽物である」といったことに気づき、互いが疑心暗鬼になりつつも、どうにかして窮地を脱する。といったような「信頼と絆」による課題の解決を期待しています。

 序盤の美鶴の合流が遅れる。という部分から、彼がヒーロー的な役回りで友人たちとの合流を果たしたり、校舎での問題解決に別働隊として動くことになるのだろうか。といろいろと想像が膨らむ配役でした。

 智子はちょろい読者なので、黒ギャルが好きです。

投票に関して

「ああ、面白かったです」

 だけで、終われば楽なんですが。投票先を決めるという作業もあるので。色々と考えてみます。

 ちなみに投票フォームはこちらです。


ホラー冒頭博覧会投票所( https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSey2K1aaLluIW9ssFHwCsRZL_qCH_TI5ZmJh9ubUdLPEuLCxg/viewform )

 前項でも述べていたように。

 公募とかで求められている「文芸志向のホラー小説」の視点で考えた時、キャラクターとしての作り込みがある作品は一つ印象が飛び出しますね。

 これは文芸畑やエンタメ特化であったとしても「有用な技術」であるとは思うので、自分のためにもメモを残しておきます。

「キャラクターの物語」であることを念頭に置くことで「視点」の課題をクリアする方法の一つだと考えています。

 ホラー小説において「クリーチャー」や「怪異」、「超常的な現象による恐怖」は欠かせない要素があります。

 それはあくまでも「外的な課題(物質的な危険)」として機能しているだけであり、それらに対峙するキャラクター達が物語を通して「内的な課題(精神的な成長や、対峙するべき課題)」との葛藤を期待できる作品であることが。一層求められるジャンルのように感じています。

 これらの要素をすべての作品は基本的に内包はしているんですが。冒頭の制限された文字数でアピールする時、それが余すところなく伝わった作品は印象が良かったです。

 というわけで、そういう視点で投票先を選んでいこうと思います。

外的な問題と内的な問題がアピールされた作品

02.仄闇の仔

 妊娠をした少女。自立を望む少女。自立を願う少女が、孕んだ赤子を怪異に食わせるという話です。

 怪異を外的な課題に据えるのではないので、ちょっと特殊な構成の作品ではあるんですが。怪異の存在が、彼女の先行きにどのように影響を与えてくれるのか。それを読者に期待させる構成でした。
 いわゆるドアマット系少女とホラー小説って組み合わせできるんやな。と驚きました。

07.怨み孕み

 ホットスタート形式で怪異が出産される。というシーンから開始されました。冒頭からローファンタジーとしてのそれを叩きつけたわけですが。冒頭以降は、過去のシーンに立ち返って、主人公のバックボーンにふれていく形の作品でした。

 怪異が生まれる。という外的な課題が明確であること。主人公自身が幼少期ないし、出産への不安など「精神的な課題」とされるであろう、確執が描かれたことも印象が良かったです。

 これは一つの『誘導される期待』としてのそれであるので、この期待を落とすことなく、展開を求められるというハードルでもあります。続きを書かれるのであれば、ぜひとも書き上げてほしいと思います。

10.ふたりめのたね

 ここ最近のホラーのイメージとしてですが。地方独自の信仰や、土着の怪異をローファンタジーのホラーと組み合わせるのは時流なんでしょうかね。

 更には、そういった「因習村」とされる作品の多くは女性たちの妊孕性に絡む物語が多いのも特徴のようにも感じます。

 この流れを考えるには、色々と資料が足りないので、そこは触れませんが。

 視点が夫と妻で交互に展開される。そして、妻の視点でも「明らかな不満」と、現代の女性読者(キャリアを積めるであろう高等教育を受けたタイプの女性)との一体感や、属性を付与しています。

 基本的に「現代の女性たちが被るフラストレーション」と「怪異」をリンクさせていく形で視点が展開されています。

 社会的な問題とホラー小説をつなげた。こういったものが、公募とかで求められる「視点」の作品じゃないかなぁ。とは思っています。

 こればっかりは、それぞれの公募の過去作であったり、過去作の選評を漁る必要がありそうですが。

 日本語の小説で、求められるホラー小説の公募としてはこのスタイルが現代の正統派かもしれませんね。

15.女王の薔薇は枯れない

 思い切った構成でしたよね。頭ひとつ飛び抜けた作品としての読後感があります。言ってしまえば、場面は動いていないんですよね。

 愛する家族と過ごしている。そして、友人の訃報によって物語の到来が告げられる。

 このシーンだけなんですが。主人公のスタンスであったり、過去行われていた儀式への参加だったり、主人公自身の欠落など。今後の展開において、重要となるであろう要素を提示できました。

 キャラクターの行動原理が確立(息子を思う母親。死ぬわけにはいかない。生還を強く決意する)されているというのは、書き出しで強いと感じました。

 強い行動原理を持つキャラクターは、後々の物語の展開の中で「その行動原理故の障壁」などの葛藤を期待できます。

 面白かったです。

投票先の決定


 いや、絞ったけど。四つですねぇ。

 どうしようかなぁ。もう一つ絞らねばなりません。こうなると「減点方式」で選ぶ必要がありそうです。

 というわけで、選びました。

 07.怨み孕み を選べなかったという部分について。コメントを残すとするならば。

 主人公が怪異を産むこと。
 主人公が「障害者を産みたくない」という、明らかな障害者差別(多くの親が願うことではあるんですがね。苦労を避けたいと願うのは一般的です)的思想を内包している。

 この二つの要素は物語上の、彼女の「対峙するべき課題」となりうるのですが。ホットスタート形式で「怪異」を産み落としてるわけですから。そのあとの展開としての動きや、彼女がどのような「物語上の葛藤」を約束するのか。それが具体的に見えづらかった。という部分がネックになりました。

 なにか一つ絞らねばならん。といった時にひどくケチをつけるぞ。という鵜の目鷹の目で四作を眺めた時に。この一つを絞りました。

 投票苦しかったですね。

さて。次は怖かった作品への投票枠です。

 上から一個ずつチェックをしていきましたが。エンタメ性の強い作品は「恐怖」より「娯楽的性質」の方が前面に出ている読後感があったの印象です。

 エンタメ性の強さで言うならば『11.償われる前の罪』はことさら強いんですが。婦人の振る舞いにヒトコワ的な魅力があったので、チェックボックスがつきました。

感想のまとめ


 面白い企画でした。あんまり触れる機会がないジャンルではあるので、考えたこともない領域で色々と作品にあたっていましたが。基本的には「物語的性質」で見た時に、他のジャンルとも似たような力が必要(外的な課題と内的な課題の両立)ではあるのだな。と感じました。

 特徴として考えたいのは。

 ホラーというジャンルは「日常」から「非日常」への接続が大事な作品であるので、物語の舞台設定からして「非日常」の作品はホラーへの接続が非常に難しい。もしくは、ムードが破綻しかねないという風にも感じました。

 でも、そもそもの話ですが。

 私は外国に馴染みがないので、外国のホラーを楽しむとき。それは「ハイファンタジーのホラー」とも言えるんです。

 ハイファンタジーでもホラーをやろう。というとき、現代を舞台とした小説と同程度の「硬度」で、舞台を構築できるならば可能なのかもしれません。

 しかし、そこまでのコストを掛けた作品がないということは、需要がないということなんでしょうか。

 ホラーと笑いは紙一重。という考えを聞いたことがあります。

 笑いとは何なのか? うちわの「共有できる教養」があっての笑い。そこを外したときに「恐怖」となるのであれば、ローファンとしてホラーの方が相性はいいのかもしれません。

 感想は以上です。

 参加者の皆さんお疲れ様でした。

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