【MUP】ブランディング

1、ブランディングとは
2、4種のブランディング① コーポレートブランディング
3、②プロダクトブランディング
4、③マーケティングブランディング
5、④セールスブランディング
6、まとめ

1、ブランディングとは

まずブランディングを説明するための4つの分類を紹介します。1つ目はMarketing。これは特定の人に自らのことを伝えること。2つ目のAdvertisingは不特定多数の人に伝えること。3つ目のPRは第三者が特定の人に自らのことを伝えてくれること。そして最後の4つ目がブランディングで、これはこちらから伝えなくとも相手から来てくれることを言います。つまりブランディングがしっかりとしていればこちらからプッシュをする必要がなくなり、Marketing・Advertising・PRは重要でなくなるということです。このことからブランディングの重要性がわかるでしょう。

ではブランディングがしっかりとしていないと様々な問題が出てきてしまい、負のスパイラルにはまってしまいます。まず競合が存在することから価格競争 → 価格が最低サインまできたら何かしらの付加価値をつけるサービス競争 → 付加価値を付けたことによるコスト増加 → 利益率低下 → さらなるコスト削減 → PR削減 → 商品認知低下により売れなくなるのでさらなる価格競争、といった形です。

このようにブランディングがないと負のスパイラルが生まれてしまいます。これを避け、顧客をプルできるようなブランディングすることが必要なのです。以下で4種のブランディング方法について述べます。


2、4種のブランディング① コーポレートブランディング

コーポレートブランディングとは企業そのもののブランディングを指します。このブランディングを定める際には、全部ではなく特定部分に集中するということが重要です。例として飲食であれば、「居酒屋」ではなく「ハイボール専門店」、美容業界であれば「美容室」ではなく「ショートカット専門店」などを指します。

また、○○だが○○ではない、と主張することも重要です。グランピングを経営する会社は宿泊施設を提供していますが、その他の付加価値も多くを占めており、そこに魅力を感じる人が多いでしょう。そこで宿泊施設だが宿泊施設ではないと考えることでホテルなどの単なる宿泊施設とは違うフィールドに立つことができ、価格競争に巻き込まれないといったメリットもあります。

3、②プロダクトブランディング

プロダクトブランディングは商品やサービスそのもののブランディングを指します。特に価格設定はプロダクトブランディングに大きな影響を与えます。では実際に具体例を出しながら価格設定プロセスについてみていきます。

ある企業が原価300円のカフェラテの販売価格を決めるために100人に対して顧客調査を行いました。

①販売価格が500円であれば100人全員頼む

②販売価格が1500円であればだれも頼まない

という結果が得られました。あなたであればどう価格設定を行うでしょうか。全員買うなら原価300円を上回っている500円で販売?全員だとは言わないまでも少し多めの利益を見込んで700円くらいなら大多数の人が買ってくれるのではないか、など多くのパターンが考えられるでしょう。実はこの価格設定には論理的に正解だといえるものが存在するのです。ではそれを見ていきます。

500円 100人  と  1500円 0人の間を見ていきます。

500円 → 100人

750円 → 75人

1000円 → 50人

1250円 → 25人

1500円 → 0人


・500円×100人

コスト:300円×100人=30000円

利益:(販売価格500-原価300)×100人=20000円


・750円×75人 

コスト:300円×75人=22500円

利益:(販売価格750-原価300)×75人=33750円


・1000円×50人 

コスト:300円×50人=15000円

利益:(販売価格1000-原価300)×50人=35000円


・1250円×25人

コスト:300×25人=7500円

利益:(販売価格1250-原価300)×25人=23750円

このようになります。利益の面を見ると1000円設定が最大でその次が750円設定だということがわかるでしょう。さらにその2つのコストを見ると、1000円設定のほうが7500円もコストを抑えているため、1000円設定が収益を最大化できる価格設定だえるということが論理的に言えるのです。このようなしっかりと論理的な価格設定を行うことで適正なプロダクトブランディングを行うことができます。


4、③マーケティングブランディング

マーケティングブランディングはどのように付加価値をつけていくかを考えることです。3つの方法を紹介します。

①空間付加価値:インテリアや照明にこだわり、居心地や顧客の嗜好にあった空間を提供し価値を高める。

②商品付加価値:材料などにこだわり、販売している商品の価値を高める。

③サービス付加価値:顧客を喜ばせるサービスをつけ価値を高める。Delightする。

→①、②はコストがかかるが、③は無料の上に効果が大きい。

これらの付加価値に焦点を当てることにより店舗における価格を上げることが可能となる。さらに収益最大化を目的に経営をしているのか、リピート率向上で収益を求めながら付加価値も高めていくのかなどの指標もマーケティングブランディングの重要な要素です。


5、④セールスブランディング

ここでは商品を売りたいなら商品をPRしてはいけない、ということがキーワードとなります。例えばあなたが高性能の自転車を売りたいとしましょう。ここで機能の説明を長々とPRしても顧客の購買意欲を促すには有効ではありません。ではどうするか。実際にその自転車を乗って体験してもらう機会(レンタルなど)を設け、その機能を体感してもらい、顧客自ら「欲しい」という思わせることが重要なのです。このような売り方の工夫をセールスブランディングといいます。


6、まとめ

今回はブランディングについて説明しました。ブランディングとは相手から自社サービス・製品を欲しいといわれるための活動であり、4種のブランディング(コーポレートブランディング・プロダクトブランディング・マーケティングブランディング・セールスブランディング)が存在します。ブランディングがなければ負のスパイラルに陥ってしまうというデメリットを頭に置きながら、自社の価値を高める効果的なブランディングをしていくことが必要なのです。

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