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いつかくる「その時」まで。

いまからおよそ3年前、27歳の時、ある出来事がキッカケで、大阪から上京して東京で編集者・ライターになると決めた。当時はなんの実績もコネクションもスキルも持ち合わせていなかった。


28歳の時、ライター活動と掛け持ちで3つの仕事をしていた。働いていた仕事先の同僚に「東京に行くなら期限決めないと、いい年なんだから」と言われ、「必ず30歳までに行きます」と伝えた。


それから1年後、29歳でその目標は達成された。余計なお世話だと思っていたが、自分に反骨心を芽生えさせてくれたその同僚には感謝している。


兵庫で生まれ、愛知で高校まで育った。小学校では1年半だけだが、オーストラリアのメルボルンにも住んだ。


高校卒業後には、三重、そして大阪と移り住んだ。それぞれの街で過ごした経験がいまの自分を形どる礎となっている。


今年の7月で31歳を迎える。いま住んでいるこの東京の街で過ごす一日一日も、自分の人生を彩る1ページになっているのだろう。


一方で、この日々にもいつか終止符が打たれる日が来ること、新しい場所を求める日が来るのだろうという気がしている。いや、きっとそうなる。


その日がいつになるかは分からない。ただその時は必ず訪れる。それまではただ、この東京の街に染まったふりをして生きていたい。いつかくる「その時」まで。

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