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モモネコちゃんも「ミャーオ」

モモちゃんは最近、
どちらかというとキゲンがいい。

朝5時半、昼過ぎ、夕方と、
一日に3回も
「シャワーするから、手伝って」と言われると、
うんざりしてしまうけど、
シャワーしないと
せっかくのキゲンが急下降してしまうので、
がんばらなきゃ。

以前は
「デイサービス、きらい」
「デイサービス、行きません」と、
呪文のように唱えていたけれど、
最近は少し変わってきた。

「デイサービス、あったら休む。
なかったら、休まれないよ」

いや、休むもなにも、
モモちゃん行ってないし。

なんだか
デイサービスは休むためにある、
みたいにも聞こえるけど、
聞こえなかったことにして、
右から左へと流す。

しばらくすると、
モモちゃんが可愛い声で鳴きはじめた。

「ミケ猫ちゃんが、ミャーオ」
「タマ猫ちゃんが、ミャーオ」

うちで飼っている
本物の猫たちは
しらん顔していたが、
私はうれしくなった。

私はわざわざモモちゃんの部屋をノックして
「ミケ猫ちゃんも、
タマ猫ちゃんも、ミャーオなの?」と尋ねた。

モモちゃんは楽しそうに、また言った。

「ミケ猫ちゃんが、ミャーオ」
「タマ猫ちゃんが、ミャーオ」

私はそこに付け加えた。

「モモ猫ちゃんも、ミャーオ」

モモちゃんは「ウフフ」と喜んだ。

3歳と6歳だったころ、
私たちはこんな風に、
じゃれあっていたのではないかな。

いろいろと手間はかかるけど、
可愛いから許す。

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