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ゲームのタイトル画面が完成! ~メイキングとか他作品のこととか~

皆さんこんばんは。

ツゥイッターでもご報告しましたが、とうとうゲームのタイトル画面が完成してしまいました。

パチパチパチパチ。

フォロワーさんからも

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これはすげぇことですよ。

ゲームのタイトル画面なんて初めて描いたので割とそれっぽいものが出来たことに自分でも驚きです。何度も何度も途中の絵をゲームにスクリプトして確認しながらの作業でした。

4年前合同で作っていた時はたけみつさんという方がタイトル画面を描いてくださいました。(ツゥイッターのヘッダァーにもなってるヤツ)

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人生で誰かと一緒にゲーム作るなんて貴重な経験もう二度と来ないと思うし、今でもゲーム制作を続けていられる原点です。

ありがとうたけみつさん。ありがとう疎遠になってしまったMさん。

ありがとう、3人を繋げてくれたエロゲ&ブログ。

タイトル画面のメイキング

せっかくなので、こんなこと考えながら描いたよ、というのを解説していきたいと思います。一応あんな簡単な構図でも考えて描いたんです……。

ダブルカタルシスとは?

ダブルカタルシスは可愛い女の子が絶望の淵に落ちて、可愛い表情が歪んでいく様が楽しめるとてもエロゲらしいゲーム^^b

テーマ

・中二病感を滲み出だしたい(いかにもハッピーエンドにならなさそうな)
・強大なAIが世界に産み落とされてしまった感じ
・ポジショニングやポーズに意味を持たせたい
・せっかくなので上手く描きたい

最初期のあたり

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1.キャラクターの表情

中二病にも色々あるんですが、ここで言っているのはFate/Zeroとかの感じ。エロゲだとシークレットゲームとか。シリアス系ですね。

それに伴い、キャラクターの表情もアンニュイにしていきました。

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哀しみの表現にうってつけなのが「横顔」なんですよ。

「描くのが簡単」「コストも低い」「なのに、可愛く描ける」

この3種そろった超お得セット。後ろ姿もスーパーの50%割引シールついてます。

はい。

実はこのタイトル画面、結構低予算です

ですが表現したいことは十分「平面」でも表現できると判断して、こういう構図になりました。それと下手に難しい構図を選んで素人っぽさが出るよりも、簡単な構図でハイレベルなイラストに足並みをそろえたいというのもありました。

2.「コンセプトを強調するための演出」

暗い作品だから画面を暗くする、キャラに悲しそうな表情をさせる。そんなことは当たり前。

もっと細かく、細分化していくことが重要になってきます。

電子感

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ダブルカタルシスは「AI」の物語なので、電子感がいります。それが模様となって画面を支配する……予定だったんですが、引き出しの少なさからタイルのようなものを浮かばせるぐらいに……。

緑色のクラッキングウィンドウは定番と言えば定番ですが、いざ自分でやるとなると思いつけたのは僥倖だったと思います。10秒で描けるものですが、あるのとないのとじゃ全然違う。

こういった画面効果はパッとみて「作品の世界観」をイメージ付けるために重要な要素と言えます。

強いキャラだという誇張

次に、AIヒロインのイヴは作中でなんでも実現可能なぐらい超最強なAIで、しかも√によっては敵になったりするのでラスボス感が欲しかった。

そこで、いろいろ強そうな雰囲気を出そうと試行錯誤しました。

煽り構図は強そうに見える

煽り構図、というのは下から見た構図のことですね。これは威圧の意味があり、相手の方が自分より上の立場だと訴えかけるのに最適な構図です。

わかりやすく言えばドS視点。

鞭もって調教するお姉さん想像する時だいたい煽り(下から)でしょ? 
(誓っていいますが、想像したことはありません)

イヴというAIが人類ではとても太刀打ちできないような存在だというアピール。これによって、「この作品ではこの子が大きな存在になってくるんだな」というのが一発でわからなくてはいけません。

視線誘導

さいとうなおみチャレンジ

まず目が行くのはイヴだと思います。

これは雪の配置でも視線誘導は意識してみました。真ん中らへんにでかい雪玉があるのとないのとじゃ結構視線誘導に関わってくる部分。

Zの法則

そして「うわあ、なんか強そう」みたいな小学生並みの感想が出てきて、次にヒロインたちの表情へと視線は移ります。

そこで初めて「この凄そうなAIのせいでヒロインたちはこういった表情になっているのかな?」と想像させる効果も持たせたかった。

実際に出来ているかは不安だったんですが、Twitterの反応なんかでは少なくとも何かを感じ取ってくれる人がいたみたいで一安心しました。

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そう! これだけじゃよくわからないけど、想像の余地があるという構図にしたかったんです!

そういう意味で、ワクワクしてくれたのなら大成功ですね。

対比の強調

なんとなく画面がのっぺりしていると感じたので後光をさしてみました。やりすぎかと思ったんですが、このゲームはちゃんと救いがあるんだよ、ということの表現にもつながるかと思い切りました部分です。

後光無しバージョン

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後光ありバージョン

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これに関しては上でもよかったかなぁ、と自分の中で迷いがあるんですよね。後光有にすると露骨に真ん中の情報量が少ないってことが気になるデメリットがあるというか(このへんのこと)↓

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背景を描く技術とかあればまた変わったのかもしれませんが……。

うーん、自分の限界はこのへんだった。

…………。

といった感じで、素人なりに考えながら「エロゲっぽいタイトル画面」を目指した結果になります。

一人ひとりのキャラのクオリティは結構それなりに描けたつもりなんですが、別にそれって面白さにつながるわけじゃないですからね。

今解説したようにいかに面白そうな構図にできるか、演出にできるか。そういった上手さの方が大事ですから。

一番不安だったのがイヴの異次元ツインテールを描くこと……。

この髪の毛本当に構造がむずいんすよ……。

もし自分がダブカタのファンアート描くとしたらイヴだけは絶対に選びませんね、はい。

タイトル画面ってめちゃくちゃ重要

このタイトル画面の制作期間は1週間ほど。
時間かかりすぎだろと思うかもしれませんが、ここはもう何日かけてもOKという意気込みでした。

中身のCGなんかよりも数倍重要!

クリックしたいかどうかはサムネイルが全て!

ダブルカタルシスなんてよくわからん名前のタイトルでクリックしてもらえるわけがないですからね。

そりゃ「ヒロインが制作したAIが暴走して世界の危機で僕もやばい!」みたいな必殺技を使えば実況もされやすく、クリック数は増えるかもしれませんが、作品イメージに関わるのでプライドを捨てる必要があるんですよね……。モブ好きの作者さんもそのへん触れていましたが、自分には勇気が足らんかった……。

とにもかくにも、ダブルカタルシスって全然本編の内容知らない人多いと思うんですよ。

「個人制作で長編ギャルゲ作ってるの? なんか凄そう」と、ぼんやりと興味持ってくれてる人がほとんどだと思います。そんな人たちに、このタイトル画面を見てさらに「あー、こういう方向性なのね! 把握把握」って認識されればいいなと頑張ってみました。

Twitterでの伸びはもんの凄いことになってて焦りました……。

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閑話休題

タイトル画面が議題に上がったところで、個人的ノベコレで良かったタイトル画面のサムネイルをここぞとばかりに紹介していこうかな。

最近自分の制作ばっかりでなんも宣伝出来てませんしおすし。

先ほど解説した構図を魅力的にするZの法則を意識してみてみると面白いかもしれません。

空の果てからこんにちは

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この作品はタイトル画面が地味だって評価してた人がいてビックリしました。いやこれタイトル画面賞があったら間違いなくダントツトップに推薦しますよ。センスがずば抜けてる。

空の背景に水の波紋を浮かべる発想力は一体どこから出てくるのか。

コンセプトにもあっててわかりやすく、色のバランスや明暗差も良い。最小限で最大のリターンを得たという印象。

逆にこれを地味だと評価した人はどこが地味だったのか聞いてみたい。おこですよおこ。

色彩センスや構図めちゃくちゃオシャレですし、シンプルイズベストを体現したかのようなタイトル画面。

ヘブンズロワイヤル

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これもダントツでとびぬけてるのでご紹介。

タイトル画面ではなくサムネイルなんですが、先日作者さんのnoteでメンバーの反対を押し切ってこれを作品サムネイルに選んだという裏話が書かれていて、それは見事に成功だったと思いました。

これほどどういうシナリオなんだろう? とプレイしたくなるサムネイルは他にありませんぜ。

そして単純に絵のレベルがたけぇ……。

Twitterで活動されてないっぽいので素性が知れないんですがプロだったりするかもしれません。この人のイラストもっと見たい。

そしてここのサークルさんはシナリオと絵の中二病的親和性が高すぎる(なんだその造語)

まさにこんなシチュエーションを目指したい! っていう憧れというかお手本というか、真似したいというか、影響を受けているというか。

このサークルさんは今後とも応援していきたい所存です。

初恋は年齢天秤の中で

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これはもう王道のコンセプトアートって感じがしますね。依頼した春根利馬さんの指示が優秀だったのか、イラストレーターの方がセンス極振りだったのかわかりませんが天の才。

以前この作品がどうしてグランプリに選ばれたのか? という考察記事を書いたことがあるんですが、このサムネイルも深く影響を及ぼしていると思います。

作品にピッタリというか、年齢天秤といったらこのサムネだよね。みたいな象徴になっているのが強い。

全体的に見てキャッチーなんだよね、本当に。

斬新で、なのにわかりやすくて、内容が気になるっていう一番大衆が惹きつけられやすい3ポイントを抑えてる。

他にもたくさんありますが、内容補正無し、サムネイル一発勝負ってなるとこの3作品が個人的大ヒットでした

ランキングを支配し者たちのタイトル画面

キ

共通点は「タイトル画面」「作品タイトル」がどれだけ関連しているかでしょうか。

あと圧倒的に「情報量」が抑えられています。

それがいわゆるわかりやすさに繋がっているのでしょう。

正当派ノベルゲームであるモブ好きハッピーエンドに花を添えてなんかもヒロインは2人いるんですが、タイトル画面では1人で登場させています。

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うーん、やっぱりれこれぐらいシンプルなほうが手に取りやすいんだろうなぁ。

そうかぁ……。

(ここで斜に構えず、試しに自分でもやってみようと思い立つ)

そして見習った結果こうなりました。







ネタ


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こっちのほうがアクセス数増えそうだけど
絶対やりたくない!!!


というわけでこのへんで〆たいと思います。

なかなか牛歩なゲーム制作ですが、着実に進んではいます。さすがに1月リリースという目標は非現実的なものになってきましたがそれでも今年中には確実に完成するという予感があります。

仮に失踪したとしても「いつもの」とか「1ヶ月待てば帰ってくるやろ」ぐらいに受け取っておいてください。

ではでは読んでいただきありがとうございました。


おまけ(ポスター風にしてみた)

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