長編作品を最後までプレイしてもらうために必要な『秘訣』はなろう小説にある
こんばんは。
本題に移る前に、前記事でも言っていた通り、今製作中のゲームについてちょっとだけ語らせてください。
『ダブルカタルシス』のコンセプトは
「人は誰しもが犯罪者になり得る」
です。
なので、ヒロインにもそのコンセプトはのしかかります。
こんな状況にしたらヒロインでさえも人を殺すんじゃないか?
とか。そういう感じので作りました。
タイトルにもある通り「カタルシス」なので悲劇がテーマです。
そこに「ヒロインが作ったなんでも出来るさいきょうの人工知能」が絡んできます。
なんでも出来る、というのがポイントですね。
どれだけ追い詰めればヒロインは犯罪的行動をするのか?
可愛いヒロインが絶望に歪んだりするシーンなどもあるかもしれません。
ですが、それがダブルカタルシスの神髄というか、それだけヒロインや主人公を追い詰める出来事が起こるということでもあります。
言ってしまえばフリなんですよね。
「絶対にしてはいけない」
ということをさせる状況に追い込むのがダブルカタルシスなんです。
犯罪と悲劇をテーマに置いたのもそのため。
ちなみにちゃんとTRUEEND。ハッピーになれるエンディングも用意してありますし、個別√はその前座という扱いに当たるでしょう。
自分自身バッドエンドで終わる物語が好きではないので、そこはご安心ください。ヒロインが犠牲になるなんちゃってハッピーエンドとかもありません。 みんなでハッピーエンドです。
…………で、
おそらくこの説明ではわかりにくいと思われたはずです。これは作者目線のコンセプトで、あまりプレイヤー向けとは言えません。
あらすじにはもっとザックリとしたわかりやすい感じでこう書きます。↓
死ぬ運命にある人工知能のメイドを救うお話。
だいぶイメージが変わったと思います。
え? AIの話だったの? って。
ダブルカタルシスはAIがメインのお話です。
なのでSFモノ、またはAIヒロインが好きな人がターゲットだということがこれでわかりましたね。
方向性(コンセプト)は誰向けかを明確にすることも意味すると思います。
ではここから本題に移ってみましょう。
勘違いしやすいこと
ここまで聞いて、「このコンセプト面白い!」と思った人が多くいたなら、それはコンセプトの成功と言えます。
逆に「いまいちかなあ」という人が多ければ、それはコンセプトが弱い状態です。あるいは尖りすぎているか。
なぜこんなにもコンセプトについて記事で述べるのかというと、絵の次に見られるべきところだからです。
まったく初見のゲームをプレイする時、
「こういう絵柄かー!」
「こういうあらすじかー!」
「えーと、プレイ時間は……?」
ここから、「こういう方向性ならなら6時間付き合ってもいいか!」と思わせないといけません。
「6時間!? いや、それならいいかな……」
なんて思わせてしまうようなら、絵やシナリオを直している場合ではありません。
途中でプレイするのをやめてしまった、ということに対して大多数の人は「絵が足りなかったのかな、シナリオが悪かったのかな」と思うでしょう。
でも細かい部分を直しても最後までプレイしてもらえるかどうかは決定打にならないんです。残念なことに。
コンセプトが刺さっていないままにプレイを開始してしまい、何がしたいのかわからないから途中でやめるパターンが多い、と自分は思ってます。
その裏付けも、次の項目で説明します。
なろう小説はなぜ叩かれるのか?
小説家になろうはなにがやりたいかのコンセプトをタイトルに書く文化が確立されています。
結果的にそれが人気になり、アニメ化までされますが、たいていのなろう作品は叩かれます。
つまり内容はどうでもよくて、コンセプトありきだということです。
一目見て最後までやるかどうかが決まる時代なので、なろう小説のやり方は合理的なんですが、先行したコンセプトだけが独り歩きして肝心の中身がついてこない現状なんですよね。
そのせいで、面白くないけど人気はある、という状態になってしまう。
それぐらいに最初でなにがしたいのかわかることは、最後まで読む力になるということです。
「後から面白くなるぞ!」なんて言ってはいられません。しょっぱなから面白いアイデアをぶつける時代。
コンセプトが良い=玄関が広いということ
人に宣伝しやすいという利点もあります。このゲームこういうゲームだよー、という風に。
で、紹介された側も「あー、そういうタイプなら!」と入ってきやすいわけです。
上で紹介したダブルカタルシスを「ヒロインが犯罪者になるかもしれないゲーム」と伝えても、正直ちんぷんかんぷんだと思います。
それなら断然「AIを救う話」と言ったほうがわかりやすい。
長くなりましたが、以上でコンセプトの解説は終わりとなります。
もしこの作品でいけるのか? という不安のある方は一度「自分の作品の玄関口は広いか?」と問いかけてみてください。
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