【フリーゲーム】トキゴエ列車からの脱出 プレイ感想
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今回のゲームはあの春根利馬さんの3作目。
いくつかnoteの記事にしたこともあるくらい作品内から影響を受けている作者さんです。
そして春根利馬さんの作品には2作目から「アベヒカル」さんというイラストレーターさんが加わりました。
このアベヒカルさんの絵が好きなのはもちろんのことなんですが、この方のゲーム制作への姿勢がとても良くて、
完成したらはい終わりではなく、その後もファンアートを書いたり宣伝をちょこちょこしているのを見てとてもいいなと思ってました。
作品内だけでなく、作品外でキャラの良さを表現する。保管する。というのはとても大事なことなので、そういった面で応援したいイラストレーターさん。
もっと言うと春根利馬さんの作風とアベヒカルさんのイラストテイストがマッチしているので、次作で違う人に変わってしまったら酷く違和感を覚えてしまうかもしれない。
それぐらいお似合いのタッグ。
前置きが長くなってしまいましたが、先に言っておこう!!
ホラーめっちゃ苦手!!!
ゲームスタート。
自分、一言いいすか?
KOEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!
なんだこれ、演出に力入りすぎでしょ! 前作と同じ作者とは思えん! 怖い! 本気出しすぎ!!!
うん、あのね。
もうすでにアベヒカルさん節が出てるデザインにホラーを差し置いて言わせていただきたい。
これだよこれ! 春根利馬さんの作品の女の子はこう、リアリティと等身大の可愛さが混在したようなデザインが凄くよくあうんですわ。
あと単純にヒロインの絶望顔は性癖の一部なので、はい。
大丈夫? ナンパする?
本来ならホラーゲーム一人でプレイなんてとてもじゃないが出来ないチンパンジーが、ヒロインの可愛さに目がくらみ気にならなくなっている。
そう、思っていたのもつかの間。
おどろおどろしいBGMと無限ループする電車の音が耳にひりついてもう吐き気してきた。
急にバっとくる系はやめてくれよ。そういうの本当にやめてくれよ。早く主人公が現れてくれ。安心したい。
主人公怪しくね?
つい先ほどまで求めていた主人公の存在。しかしヒロインのことを認知しているのに放っておいたこと、そしてこの笑顔。
そしてこの白々しさ。
なんか……怪しくね?
そう思ってしまう汚い心を許して欲しい。でもヒロインの時子ちゃんには一応この得体のしれない主人公を警戒してほしい。
だよなぁ!?
まだまだデレるには気が早いぜ。ここはプレイヤー一概となって警戒心は解かないでおこう。
出来る作者は本当に色々なところに伏線あって、最後にどんでん返ししてくるからな……。
などという心中知ってか知らずか信用してしまう時子ちゃん。主人公属性という名の脚光を浴びすぎたか……!(何言ってんだこいつは)
ただまあ現時点での考察要素としては「時子ちゃん記憶喪失」「なんで列車に乗ってるのか」「主人公らの存在はなんのためにあるのか」ぐらいだろうか。
ノベルゲームと言えば「記憶喪失設定」といっても過言ではないほどよくあるパターン。
今回はホラーってことでその記憶が戻った時の重要性って結構大きい部類に入ると思うし、真実が「そういうことだったのかー!」って驚愕のものだと期待できそう。
これ主人公死んでないか……
ヒロインをかばって電車にはねられた的な。どういう状況かはわからないけど、ヒロインが自殺しようとしたところ止めたとかいろいろ想像は出来る。
だいたい記憶喪失モノって、現実を受け止められなくなったショックによって引き起こされたりするから大いにその展開はあり得る。
考察するには現時点では情報量が少なすぎるのでなんとも言えないが、面白い! 考察する要素があるという時点で面白い! ヒントの出し方が上手いよね。そういう作品は。
なんかなぁ
主人公の距離の詰め方というか、時子のこと知ってそうな雰囲気あるんだよなぁ。
イラスト描く人の感想で草
作者さんネタだろうなぁ。(笑)
凄いメタ的な見方なんだけど、こういう笑える裏ネタ仕込むことは前作、前々作には無かったことなので、本作では「実況されること」を強く意識されてるのかな、と感じた(というのはこの時の感想で、のちに伏線だと気づく)
このへんも同じく(笑)
私事で申し訳ないですが、ゲーム制作し始めてから「やってらんねぇよ!」とお酒の飲む量増えたのを感じるなぁ……。リアルお仕事はマジで頭使わない肉体労働がメインなので……。
親切設計!!
こういうホラーゲームは即死トラップがあることも多いので(実況なのでよく見る)セーブはこまめにするんだけど、こういう表記ありがたい。
BADEND2個みたところで、探索に戻る。
というか全部見たはずなのに探索迷っちゃってる……?
なんやかんや探索を終え、
おっさん降臨
5両目まであるっぽいけど、5両目にラスボス? 的なのがいるなら実質あとこんな人が2人いるわけか。
しかしおっさんもバラバラ死体で、主人公もバラバラ死体ってなると「主人公の扱い」はどうなるんだろうなぁ。
予想してたヒロインの時子ちゃんかばって、みたいな展開はやっぱり違うんだろうか。そもそも生きてる時代が主人公2007年だから時子ちゃんとの関わり合いはほぼない、か?
考察している間に悪霊という割には結構あっさり事が解決してしまった。
それと同時に、時子ちゃんの記憶少しだけ戻る。
多分車両が進むごとに鮮明になっていくんだろうなぁ。
過去回想見てる限り、時子ちゃんの「友達」も重要なポジションになってくるんだろうか?
あるいはその友達が5両目にいるとか?
おもちれぇ……。
このゲームおもちれぇよ……。
なぜか爆笑したシーン
誰か出てきた!?
これはシナリオを書いている春根利馬さん自ら描かれている立ち絵ですね。自分もシナリオとイラストを兼用していますが、その道はトキゴエ列車と同じぐらい修羅の道ですぞ……。
なんとなくだけどあえてここだけ自分でイラストを描いたのは「お助けポジション」的なものとして作者の意思を反映させた感じなんだろうか。
ここで絵の知識があった回収来るか
これは多分親友=時子ちゃんなのではないかなあと思って、でもそうなると恵という名前と時子という名前で違うのはなんなんだろう? みたいにここらへん結構混乱してた。
エリカちゃん、めっちゃエリカって感じのデザイン!!
ここでエリカが時子ちゃんになんらかのアクションを起こすのを待ってたんだけど、ノーコメント。
じゃあやはり恵は時子と別人なのか……?
今回のエピソード良い感じに涙腺にじんわり来た。
やっぱり美少女のエピソードには感情移入しがちなエロゲーマーなのであった。
謎は全て解けた(解けてない)
そして普通に出てきた~。
普通にお姉ちゃん出てきた~
シルエットだと男っぽいなぁと思ったけど、こうしてみると……ごくり……。
素晴らしいモノをお持ちのようで(おっさん化現象)
このテキスト読むまで「実姉」だと勘違いしてたマン
ビジュアルだけで言えばダントツで好みですわ
さてはおめぇ、液タブがあれば絵が上手く描けると思ってるな?(やめとけ)
20歳から絵を描き始めた身としては、幼い頃から描いてる人ほどデジタルに馴染みがない気がするけど、現代の子は違うんだろうか。
わかりみが深い
絵は作業工程が多すぎて本当に描いてて辛いことのほうが多いんだよなぁ。
カナエちゃんダレ!
親友ラスボスフラグ経ってしまったか。
若干この時点では頭が混乱しているのだけど、4人とも絵を描いてる友達どうしってことでいいんだろうか……。この章、絵を描いている人物が多くて誰が誰だか
綾香は渡さん。断じて認めんぞ!!
すみません。内なるエロゲーマーが暴走してしまい、
……断じて認めんぞ!! イラストなんぞで稼げるか! 断じて、
悪霊がとりついてしまったので『神水』を頭からかぶりますはい。
絵を描く人間の頂点って単語の違和感
ピカソとか芸術を極めた芸術家っていう意味ではわかるけど、現代社会における日本のイラストレーターの頂点ってどっちかっていうとイラストじゃなくて漫画家のほうがそれっぽいからなぁ。
ここで妹尾に悪寒が走る。
カナエちゃん? もしかして時子ちゃんを殺そうとした? いや、その逆?
なんじゃこりゃ……。
変な笑いがこみあげてくる
オイオイオイオイオイオイオイオイ。
オイオイオイオイオイだわ……。
時子ちゃん。ヒロイン兼主人公がやっていいことじゃ
NEEEEEEEEEEEEEEEEEEE。
これさぁ。演出として憎いのが5両目で出てくるカナエちゃんの名前が
「叶絵」になってるのがまたこだわりが深いというか、粋な計らいなんだよねぇ……。
やってくれちゃってるわ。
いやしかし、叶絵ちゃんも相当性格悪いけど、殺すのはあかんて……。
10万人のフォロワーいて、イラストで一発当てた人生を台無しにされたらそら悪霊にもなりますわ……。
ここから先は続きが気になってスクショ取り忘れが続出したので、総評に移ります
総評
春根利馬さんの作品を3作品やってきて思うのは「発想力」が常人とはかけ離れていというところ。
今作の立ち絵とかも、主人公+男の子という二人構成で出来た立ち絵とか見たことない。そういった他の人からは絶対に出てこないようなユニークな発想は年齢天秤のころからずっと変わらずに健在だなと。
そしてまーーーじで「探索ゲー」「ホラーゲー」「人間ドラマ」としてのレベルが高い。
挙句には「ホラゲーなのに並大抵のバトル作品よりも熱すぎる!」
なにこれ?
プレイ時間の目安が3~4時間と書いてあったけど、それを感じさせないストーリー展開。テキストのさくさく感。
実況感想書いてるときってだいたいこっちに意識取られちゃうことが多いんだけど、このゲームはもう、書かせてくれない! 早く進めたくて感想が少なめになる(これでも)
あとねえ! この人の作品毎回毎回エンタメ色が強いのよ。どんでん返しちゃんと入れてくれるのが凄まじくラストで盛り上がる。強い。
このどんでん返しが最後にあるかないかだけで、シナリオの満足度って結構変わるということを思い知らされる。
時子ちゃんの「友達を殺してしまった」という事実ってどうあがいても塗り替えるのが不可能レベルの罪なんだけど、それを覆さんばかりのクライマックス。
よくその事実をシナリオで覆そうと思ったなぁって、なんかもう恐ろしい。
ここだけは言及しておきたい
余韻ブレイク
大介と聡志の後日談はおまけエピソードとして入れて欲しかったという思いが強くある。
エンディング→エピローグと来て「とてつもなくキレイに物語終わったー!!!」と思ったら「あ、あれ。ま、まだ続くの……?」とせっかく浸っていた余韻がそこで中断されてしまった。
唯一使っているスチルでど派手にお別れを告げたことも相まって、あの場面で「このあとの二人はプレイヤーの解釈にゆだねる」のようなあえて描写しない箇所だと思っていたので、なおさらだった。
とこの言及も、めっっっちゃくちゃいい作品だからこそなんですよね。
卓越した作品ほど「ちょっとしたこと」が浮いて見えちゃうもので、今回トキゴエ列車は本当に足の先から頭のてっぺんまで隙のない作品だったが故に、この余韻部分が気になってしまった。
こんな人にオススメ
深夜にプレイしてたんですけど、思っていたよりホラー色はそんなに無く、怖くなかった。というより時子ちゃんが常に画面に映っているせいで、その可愛さで怖さにデバフがかかって怖くない。
ので、ホラー苦手って人にも全然オススメできる。
今回は春根利馬さんがイラストを描き始めた影響なのか、「絵」のテーマ色を強く感じた作品だった。
創作論について深く共感が得られる作品に仕上がっていると思う。
シナリオと演出の出来は3作品の中でも個人的にはダントツでトップ。まさかホラージャンルでどんでん返しがあると思ってなかった。
相変わらず万人ウケする作品の作り方が上手すぎる。
つまり、万人にオススメできます。
春根利馬さん、本当に名作量産機と言っても過言ではない人になりつつある。
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