こもう

・小野不由美さんの「残穢」を読んでる。

・実は読むのはもう3回目?とか4回目になる。

・竹内結子さんと橋本愛さんで映画にもなっててこれがまあ〜いい出来。佐々木蔵之介が出てきてからのちょっとちゃちい恐怖映画っぽくなり、なりきれないまま最後やや不快感を残したまま終わる感じもまた好き。

・でもひとり暮らしの2dkで残穢を1人で読んでるととても怖い。

・右手を振り向くと風呂場につながる洗面所が見えるんだけど、ダイニングキッチンの光が届かない部分からだんだんと灰色になって、向こうのほうはもう黒に近くなってるのに、なんとなく、そこに何があるか認識できるのが殊更にこわい。

・だってどうする?

・このまま本に目を戻した時、その視線の軌道内にある和室のふすまが一ミリ開いてるかも。

・洗面所が視界から外になる寸前になにか見えるかも。髪の毛的な何かが。

・あと、音も本当に怖い。

・わたしが残穢読みだすと、なんかみんな音立て始めない?

・バタンという玄関の扉の音。

・中学生ぐらいの女の子が電波を通じて誰かに向かって何かを言う声。

・赤ちゃんのような鳴き声。

・職場に猫がいるんだけど発情期になって鳴くたびに職場の先輩たちが「赤ちゃんの声みたいだ」っていうんだよ。

・だからそれっぽい、小さくつぶれたような低くもない高くもない声を聞くと本当に怖くなる。

・猫大好きなのに。

・もはや捨てられてたらたぶん拾ってきちゃうのに。

・長毛のサビ猫がいいな。ずっとモフつきたい。

・こういう何でもない日常の現象に、そういう「怖いな」ってなんとなく関連づけてしまい、本当だと思って恐れる事みたいなのを「虚妄見」というらしい。(これは仏教用語で真実の対語であるとか)そういうことらしい。

・全部、虚妄。コロっちゃんも、仕事も、わたしも、世界も、世の中の全て。

・まあ最近1番悲しくてやりきれなかったことはローソンの揚げそら豆が3/29で販売終了になったことなんですけどね。悲しい。

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