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聡実くんとカラオケに行きたい!🎤

いろんな話がしたくてnoteがおもちゃ箱みたいになってきたけど、気にせずどんどん行くよʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ

今日はみんな大好きBLだー!


好きなマンガなに?って聞かれたら、わたしはいつも絶対に『動物のお医者さん』と答えてるんだけど、同年代にあんまり共感してもらえない。

聞いたことはあるけど…、とか、面白いけど一番好きってほどでは…とか。

お母さんとおばさんが3巻まで持ってて譲ってくれた『動物のお医者さん』をもう何回読み返したかわからないし、人に借りたりマンガミュージアムに行ったりして何周もした。
絶対に全巻集めると決めてるけど、まあそれはひとまず置いておいて。

とにかくあの、なんとも言えないシュールかつハイレベルのギャグと美しい絵柄。個性的なキャラクターたち。
どれをとっても佐々木倫子先生さまさまという感じなのだけれど、最近の漫画で"近い"と思う作品や漫画家さんはいなかった。

でも、ついに、とうとう、あらわれた!

そう、それこそが和山やま先生です!!!

ある日たまたま『夢中さ、君に。』の存在を知って、ビビビッと来た。

やばい、これは絶対にやばい出会いだわ、わたしにはわかる。と思って、すぐに先行予約を済ませた。

家に届いて、ワクワクしながらよんだ。
わたしの直感に間違いはなかった。
やっぱりやばいくらい面白くてキュートで最高だった。

先生ご本人も指摘されることがあるらしいが、やっぱりどことなく佐々木倫子さんを感じる。

それ以来絶対に和山やま先生のマンガは全部集めるぞ!と決めているのだけれど、そんな大好き大信頼の和山やま先生の新刊『カラオケ行こ!』が、出た!

発売日に本屋さんに行き、さっそく読む。

あらすじは…、"ヤクザと中学生が一緒にカラオケに行く話"?

……もうこの設定だけでわかる、先生絶対大天才じゃないですか。

普通そんなの思いつく?意味のわからなさがMAXやん。

でも絶対、和山やまさんが面白くないはずない。きっと今回も絶妙に最高なギャグに違いない。

……と思って、何の心の準備もせずに読んだのです。

期待は良い意味で裏切られたと言ってよかった。

予想していなかった様々な感情に揺さぶられながら、とりあえず読後すぐ思ったのは、(オタクの思考すぎて笑っちゃうんだけど)"天才はすぐに沼をつくるーーーーー"ってことだった。

いや、ギャグだ。ものすごくレベルの高いギャグではあるけど、あるけど……えっ、LOVEやん?
こんなんLOVEでしかなくない?????

いやいや落ち着こう。確かに『夢中さ、きみに。』も、『女の園の星』も、なんとも言えない距離感の男の子たちは出てきた。

和山やま先生は、恋と口に出していうことはためらうような、でもただの友情というには何か引っかかるような、そんな枠にはめられない関係性の人々を描くのが抜群に上手い人だと思う。

わたしはそういう絶妙な人と人との間の距離感や空気感が大好きで、二階堂と目高も、星先生と小林先生も、その他諸々のキャラクターたちも、その間に流れる生きた空気感を本当に愛してる。

でも彼らとは、今回のメインキャラクター二人は違うと言わざるを得ない。

成田狂児、ヤクザ、39歳。
岡聡実、合唱部部長、15歳。

どう考えても、LOVE。

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BLというものの良さについてはゆっくりじっくり考えながら書いていきたいのだけれど、まあとにかく、わたしはBLも大好きだ。

だから、必要以上に深読みしてしまってるんじゃないかな?と思って、一回目読んだときは、まぁ、これもいつものパターンの"名前のつけられない関係性"かなって思って、ツイッターにもそう書いた。

でも冷静〜〜〜に三回読んで、前言撤回しお詫びすることにした。

これは最高のBLです!!!!!!!!(大声)
(※もちろん個人の見解です)

まずやっぱり、狂児が違うよなぁと思う。

前2作に比べて、世界観にもキャラにも色が付きすぎてる。

色っていうのは、好色の色ですよ、もちろん(ニッコリ)

学校という閉鎖的ではあるけど健全なお日様サンサン世界だった前2作と違って、今回はいつでもちょっと夜だ。だってヤクザだもん。しかも相手は中学生、前2作よりさらに幼い。アンバランス万歳!

和山やま節でいつも通り楽しいし面白いしキュートなんだけど、同時に仄暗いし不安定で歪だ。そんで色っぽいよね。

そもそも大人と子供の組み合わせな時点で、色っぽさってやっぱり出ると思う。ずるさと言い換えてもいいけど。
アンバランスや境界線や際にはいつでも色気がある。そこがピークだと思う。

序盤で聡実くんを半強制的にカラオケに連れてきた狂児がタバコを吸おうとしてやめる。

この時点で2人の関係性ってもう縁取られてると思う。対等ではない部分がデフォルトっていうか。

まあアラフォーヤクザと中学生男子が対等なわけないんだけど、聡実くんからすればリードは常に握られてますよっていう状況が、やっぱりすでにヤラシイと思うのです。

その中で意外と好き勝手ズバズバ言う聡実くんがまた最高なんだけどね〜〜、いや聡実くん強!っていうね。そしてガキだな〜っていうね。かわいいね。

キャラの大枠自体は、先生自身きっと好きなんだろうな〜っていう、胡散臭い笑顔の狂児と、可愛い眼鏡の聡美くん。

小林先生と狂児はどこか通ずるところがあるけど、今回はやっぱり狂児の狂ってるアウトローなカッコよさが半端なかったな〜〜。
ずるくて優しくてカッコよくて危ない男にこっちまで振り回されたくなってしまう。

聡実くんが、半分告白といってもいいような歩み寄りを見せたとき(狂児のカラオケレッスンだけなら続けれるって言ったとき)の助手席の件は最高だったな。
「乗り心地がよろしいんでしょうなあ」は個人的No. 1の台詞だった。あんなんずるいでしょ。

結局来るなと言われたら行っちゃうとこも、返り血ガードも、肩に回された腕重いですってのけるとこも、卒業文集に書いちゃうとこも、聡実くんの子供っぽさと狂児の大人なとこがチカチカッと光って切ない。

聡実くんからの留守電で「今日はがんばれそうにないです…」って聞いたとき、狂児嬉しかっただろうなぁ。

感想コメントで、狂児がヤクザじゃなかったらよかったのに、って仰ってる方がいて、おそらく今後の2人の関係を考えてそのコメントなんだろうなと思った。

わかる、わかるんだけど、でもやっぱりそれでは何の意味もないんだよなぁ、と思った。

狂児がヤクザじゃなかったら、2人は今後もずっと一緒の可能性が、少なくともそう想像させてもらえるくらいの余地があったのかもしれないけど、この設定だからこそ、この沼は深い。

まぁ好みの問題も多分にあると思いますが…えへへ、闇のオタクでーす。

18歳になった聡実くんは、どんな風に狂児と接するんだろう。

きっと中学生のときより色々自覚して、接し方を変える部分もあるんじゃないかな。

相変わらず基本的に振り回されつつも、ずるくて臆病な大人をアッと言わせる聡実くんが見たいなぁと思った。

東京でのカラオケの様子も見てみたいけど、もう皆んなに見せてはくれないかもしれない。

少なくともきっと、もう卒業文集には書いてくれないだろう。

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聡実くんと2人でカラオケに行って、紅を聴きながら、「彼女できた?東京では2人なに歌ってんの?てかぶっちゃけ、結局のとこどうなの?」ってにやにや出歯が目をして思いっきりウザがられたい。

あと、聡実くんが告白したことはないけど、告白されたことはあるっていうのも良かった。

20年前の狂児がヒモで爪だけは整えてるっていうのも。小ネタがひかるなぁ。

とにかく、にやにやとぎゅんの連続だったな。

今のところ、和山やま先生の作品の中で、一番好きな作品になってしまった。

『カラオケ行こ!』最高です。みなさん是非読んでね。

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