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何も書けないでいるあなたへ

 こんにちは。俺は何も書けなくなって5年以上が経ちます。そうなると「もう俺の泉は枯れてしまったのか?」という気持ちになります。当然です。だって何も出てこないんだから。俺には文章1本の人と違って作詞作曲という逃げ場もありましたが、今ではその道もほとんど閉ざされています。新しい歌詞が、メロディがどうやっても心に浮かんでこない。そんな日々の繰り返しです。じゃあ翻って享受する側に回ればいいのでは?となるかもしれませんが、一度創作の自由を知ってしまうともう戻れないのです。どうして俺は今こんなに不自由なんだ?と考え込んでしまうのです。

 そこから抜け出すメソッドを見付けたい。現状を受け入れたくない。多くの人が抱える悩みだと思います。多くのエッセイ作家が先鋭化していく理由もそのあたりにあると思います。俺は割と珍妙な人生を送ってきたと思いますが、ここではそれを明かしません。でも俺は楽になれる方法の方を提案します。つまり何も訴えない、誰にも届かないような迂遠な話し方をしていくということです。俺がたまに言うジョークは誰にも理解してもらえないし笑ってももらえない。それで上等じゃないですか?やつらにはユーモアが足りなかった。俺の冗談は彼らには早すぎた。

つまりこういうことです。誰もお前なんか必要としちゃいない。お前は何かを書く必要もないし、求められてもいない。
俺はこの精神で毎日少しずつ、本当に少しずつ歌詞を書いています。いつかコードが付けられると信じて。書いては消し、消しては書きの繰り返しで、もし完成したら5分を超える曲になるでしょう。俺のように行き詰まっている人にはこう言いたい。「やめるな。他のやり方だってあるんだぜ」と。俺たちはまだそれを見付けられないだけで、抜け道は必ずある。俺はそう信じて字余りのフレーズを書いたり消したりしている。いつか曲になると信じて。

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