創作

小さいプラコップの3分の1程度の半透明な液体を、グラスに入ってる何を頼んだのかも覚えていない甘い液体で流し込んで苦い顔して緩く首振ったところで、隣にいる名前も覚えてないはじめましての彼の友人の手から、これまた誰が手に入れたのか分からないたばこみたいな見た目したものが回ってきて、知らない人と関節キス
この場にいる誰もが場馴れしていて、きっとこれで関節キスとか思春期中学生みたいなこと考えてるのはわたしだけだろう
肺に貯めて、それからゆっくり煙吐き出して、少しむせたあとに口に残った苦味100%みたいな後味をまた甘い飲み物で打ち消す
漫画やアニメで見た気がするような即効性はなくて、本当に気づいたら自分の身体コントロールゲームが始まってる
頭の中では様々な思考が浮かんでは消え、消えたかと思ったら派生して、身体は暑いのか寒いのか、熱い気もするし指先はひんやりしている気がする
心配そうにわたしの様子を伺う彼の視線に気がついて、努めて冷静を装ってみたりして、さてはたして装えていたのか
外は涼しくて風が吹く度に脳の底からスッと熱を持ち去ってくれる気がする、こんな訳の分からない表現をする時点で、彼らの言葉で謂う“イイ感じ”なんだろう
クラブの中は本当に騒がしくて、そうなる前よりも人の会話も歌も全てが耳に入る
それなのに会話はスムーズに行えるのだから不思議、わたしの耳はどうなってるんだろう
経験するたびに罪の意識や緊張感が薄れていくのを感じてる
もうどうなったっていい人生の意識が強いのもきっとある
むしろ、どうにかしてくれ

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