好きなゲームで好きなように2次創作してたらファンアートの賞をいただいた話

ブルアカ2周年アート

1月下旬から3月頭まで開催していた #ブルアカ2周年アート テキスト部門にて部門賞をいただきました。まずは読んでいただいた読者の皆様、そしていつも楽しいゲーム体験を提供してくださる運営様に感謝を。

今回はnote初投稿ということで、受賞までのあれこれを徒然に書き記したいと思います。べ、別にGWの帰省中に電車の中が滅茶苦茶ヒマだから書いてるわけじゃないんだからね! 勘違いしないでよね!

受賞した作品について

作品はこちら↓↓↓

タイトルは『ミレニアムフェスタへようこそ! あるいは、超天才美少女安楽椅子探偵』です。

…………長い(長い)

タイトル付けはそこそこ苦労しまして、最初は『安楽椅子探偵──明星ヒマリ』とか考えてましたが、紆余曲折を経てこのタイトルに落ち着きました。由来などはまた後ほど。

あらすじはこんな感じです↓
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ミレニアムフェスタは大騒ぎ!

杏山カズサが対峙する過去の因縁、陸八魔アルの前に現れる妙な依頼人。そして轟く爆発と「犯行予告」。各務チヒロは爆弾魔事件を解決するべく調査を開始する。

そして三つの事件はわずかに交差し、ひとつの真実を導き出す。

……まあ、最後に解決するのはこの、超天才清楚系病弱美少女なんですけどね?
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我ながらよく書けたあらすじだなぁ

と、自画自賛は置いといて。あらすじの通り、本作はおよそ3つの事件を描いています。

○カズサがキャスパリーグ時代に因縁のあったスケバンに襲われる話
○アルが怪しい依頼を引き受ける話
○文化祭の爆弾魔事件

このあらすじが決まった段階で、私はこう直感していました。

──まあ、受賞はないだろうな

受賞するわけ無いと思っていた

そもそも私の小説はファンアート足り得るのか、という話です。

前回テキスト部門賞を受賞していた、へきさ先生の作品を見てみましょう。ひとつまみのフィクションから先生と生徒たちの日常を描いていました。

では今回の2周年アート佳作賞を受賞していた先生方のはどうでしょうか。

レン先生の『銃 可愛い 青春 そして私』はゲーム内アイテムからミヤコの心情を深く描いています。

白雨芥先生の『とても日常的な夜』はタイトル通りヒナの日常にフォーカスした作品でした。

いづれもキャラクターをより深掘りするための日常を描いています。

では私は?

はい、ミステリーです。がっつりエンタメに寄っています。まあミステリーの中でも日常系ミステリーと言えなくは……いや厳しいですね。がっつり事件起きてますからね。

読んだ人の中には「ブルアカを使って好き勝手書きやがって!」とか、「ミステリ書きたいだけならブルアカじゃなくて良くない?」とか、そういった感想を抱く人がいても不思議ではありません(幸い、現時点でそのような感想はいただいておりませんが)。

もちろん、ブルーアーカイブの世界観だからこそ、そして登場するのが彼女たちだからこそのミステリとドラマを書き上げたつもりです。でも他の先生方の作品と比べると、どうも独りよがりな気もするな、とも思うわけです。

だからこそ「私の小説はファンアート足り得るのか」と自問し、「まあ、端から受賞を目指して投稿するわけでもなし」と半ば思考放棄的な解答をしたのです。

もうひとつの懸念点

しかし問題は「ファンアート」だけではありません。もうひとつの懸念点がありました。それは「杏山カズサと宇沢レイサのパート」についてです。

このパートを書くに至ったのは、ブルアカで最もクオリティが高いと私が思っているイベント「放課後スイーツ物語」が念頭にありました。

非常にクオリティの高いイベントでしたが、私にはどうしても「描き足りていない」部分があると思わざるを得なかったのです。それが「宇沢レイサの成長」。

放課後スイーツ物語にて、レイサはカズサを悪友として再定義し、放課後スイーツ部という友人を得ました。それだけ見ればハッピーなのですが、レイサの心はどうでしょうか。
……あまり変化がないんですよね。悪い言い方をすれば、未だに過去の思い出にしがみついている。むしろあのイベントで成長したのはカズサの方で、目を背けた過去に向き合おうとするようになりました。

これはおそらく意図的なものだと思っています。今後、レイサの心的成長を描く物語が挿入されるものだと確信すらあります。

しかしながら、私は我慢の利かない悪い字書き。「ううううう……書きたい……レイサの成長をかきたいよぉぉぉぉぉ」と気付けば書いていました。

これがもうひとつの懸念点。「公式がいづれ出すであろうテーマを自分の解釈で書いた」。
受賞するわけねぇよなぁ!?

ブルアカ運営の懐の深さ

受賞しました。しかも部門賞。
端から受賞するわけないと思っていたので、ブルアカらいぶが発表された時も「あ、2周年アートの結果発表あるな」と察しつつも「誰が受賞するんやろなぁ」と完全に他人事でしたし、その日はあいにく仕事(土曜日なのに)で、そこそこ忙しかったのでブルアカらいぶの存在も早々に脳味噌の枠外でした。

仕事が一段落して7時すぎに休憩を取り、ブルアカらいぶの存在を完全に脳から抹消していた私はマックでごはんチキンタツタを食べながら呑気にマガポケで漫画を読んでいました。

スケキャン面白いなぁとか思いながらアプリを閉じ、Twitterを開きます。すると見たことのない量の通知が。

あれ? 今日なんかTweetしたっけ?
でもLINE風SSも投稿してないしなぁ。

そして目に入るフォロワーさんからの「おめでとうございます!」……なにが? あれ、DM来てる。……え、ブルアカ公式!?
部門賞受賞!?!?!?!?!?!?!?

……なんて懐の深い運営なんだ。
ファンアートよりは明らかに2次創作に寄った作品に部門賞を!?
しかも本編とは作風が違うミステリなのに!?

……なんて懐の深い運営なんだ(2回目)

最後に死ぬほどダサい話をする

pixivに改稿したものを投稿しているのですが、実際に2周年アートとして投稿した原稿はとても、とても誤字っていました。

懐の深い運営様は誤字に目を瞑って、シナリオ面で評価していただいたのだと勝手に解釈しております。いや、ほんと、割と致命的なミスもあったんですが。

ちなみにそのpixivにあげていた投稿なのですが、投稿当時は20ブクマくらいだったんですよね。せっかくなので死ぬほどダサい話をします。

滅茶苦茶悔しかった!!!

私のフォロワーさんならご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、私は常日頃「評価のために創作をするな」と言っています。なぜならそこをモチベーションにすると、評価を貰えなかったときに筆を折るからです。

お前は評価のために小説を書いてるのか?
お前の描きたい気持ちはその程度なのか?

と。
でもね……

それはそれとして評価貰えないのは悲しい!!!!!!
だって滅茶苦茶複雑なプロットだったし!
クソ繁忙期に休憩時間も惜しんで執筆したし!
短い期間で3万文字書いたし!
それでそんな評価されないの悔しすぎる!!!

……いやダサすぎるな。
ダサすぎてTwitterでは何も言ってないからね。まあ基本上で書いたマインド持ってるから筆折るのは有りえないんだけど、それはそれとしてこの感情抱いてるのダッセぇ〜

まあ私も人の子ということで。

本当は作品のプロットをどうやって作ったとか、なぜ犯人を彼女にしたのかとか、ヒマリを安楽椅子探偵と解釈したことについてとか、作品についても語ろうと思っていたのですが想像以上に文字数がかさんだので、それはまた別の機会に。

ただ冒頭でタイトルの話をするとは書いちゃったのでそれだけはしておきましょう。

文化祭ミステリとして執筆するにあたって、私の大好きな作品『クドリャフカの順番』が念頭にありました(作中ところどころオマージュしてます)。

クドリャフカの順番は文庫版に副題がついているのですが、それが"Welcome to KANYA FESTA!"なのです。ここからタイトルをとって、そして「でもこれはヒマリが主役なんだよ」的な意味を込めて超天才(以下略)を付け加えたのです。

クドリャフカの順番オマージュだと示したかったわけですね。ちなみにラストシーンでタイトル回収みたいなことをしてますが、プロット策定時点ではあの文章思い浮かんでなかったんですよね。

字書きなら共感してくれると思うんですが、適当に決めていたタイトルがなぜか書いてると回収できちゃったことってよくありますよね? あれなんなんやろ

それではそろそろ駅に着きそうなので、ここらで文章を締めることにします。
改めて皆様、この度は本当にありがとうございました!

……ちなみに私はシナリオのお仕事とか募集中です(チラッ

私の話を読んでお仕事依頼したい方とかいないかなぁ(チラッ

3周年アートに向けてゲーム作ろうとしてる人に依頼もらったらノリノリでシナリオ書いちゃうけどなぁ(チラッ

てかライターとして雇ってくれる会社ないかなぁ(チラッ

…………はやく仕事辞めたい(真顔)

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