後にも先にも

後に先にも、私は、私でしかなく、
これまでも、私が私であったように、
これからも、私は私でしかない。
なんの変哲もない、なんの取り柄もない、
なんと言う特徴もなく、もぎたてほやほや、何ら変わり映えもせず、なんてない。
ただのわたし。

地に落ちることも、天に昇ることも無く、
ここにいる。
何をしても、何をしなかったとしても、
私はここで何も変わらず。
何を得ても、何を得なくても、結局は、
何も持っていなくて、それでいて、
有り余るほどに全てを手にしていて、
抱えきれず、その持ち物があることを知らず、また何も無いと嘆きながら、
何も持ちたくないと、捨て去ってみたところで、やはり何も変化は無い。

虚しさで溢れ、意味を探し回り、見つからない哀れを嘆き、打ちひしがれてなお、
この身は、嬉々として存在している。
頭と体は裏腹で、今に連れ戻される。

何も無くて、何をしても良くて、究極の自由がここにある。
誰からの評価も、もちろん自分からの評価も気にする事はなく、ただ、体が動く限りは、「生きる」をすればいいだけで。

なんとも滑稽な、無意味なこの世界に、もう暫く居てもいいかなと、許可が出せる。

緊張をとき、本当は何も無いことを知り、何でもいいことを許し許され、存在そのものを許可されて、ようやく、何がしたいのか、どうしたいのか、どれがいいのかかててくる気がする。

本当は、なんだっていい。
いつだって、なんだっていいのだ。

期限があるように見えて、本当はなかった。
私はずっとここにいたし、これからもここにいる。
色んな世界線を見てきたけど、本来の私はここにいて、ずっとあなたを見ていたし、見守っていた。いつだって、あなたを見ている。間違いなんてない。

それが全て。

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