幸色のワンルーム(ネタバレ注意)

何年前か忘れたけど、ずっと読みたいと思っていた『幸色のワンルーム』。

LINEマンガで1話ずつ読んでた。
1話ずつなのは1日1話が無料で読めるから。

TVerでなにかないかと探していた時、ドラマ版を見つけた。

「マンガ、全然読めてないけど見てみるか。」

そんな軽い気持ちで見始めた。

お兄さんと幸の幸せな日々。
周りから見たら『誘拐犯と誘拐された少女』。

そんな世間の目を気にしながら、幸は『幸せ』と『普通』を知っていった。

学校では生徒からのいじめ、先生からの性的な好意。
家では母親からの虐待。父親は見ないふり。

ドラマではあるあるの展開が繰り広げられているはずなのに、止まらない涙。

最終回は、殺戮の天使の最後のような展開に、これでもかってぐらい泣いた。

昔から存在価値がないって思ってた。

誰かいじめてくれたら、存在価値があるんじゃないか。
誘拐してくれた方が楽なんじゃないか。
そんなことを考える日がたまにある。

でも、誘拐されたら、いじめられたら、私は親にすがるだろう。
『助けて』
って言うだろう。

でも幸は違った。死のうとしていた自分を救った白髪の彼に『僕はストーカー。誘拐する』って言われた時、笑顔で『本当ですか!?』って言った。

いつでも死ねる、幸。
死にたいって思っても死ぬ勇気がない、お兄さん。

最後、お兄さんは幸の母親に刺されて死んだ。
警察が駆けつけ、状況を把握。電話で言った。

『被害者は無傷、被疑者は重症』

誘拐は悪いことかもしれない。いや、悪いことだ。
でも、その誘拐が人を救うことになることがあるかもしれない。

『帰ってきて欲しい』

なんて、決まり文句で。偽善者が言う言葉。

日本は法律で動いている。

法律が絶対。

でも、法律が正義とは限らない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?