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観想の冬、街角にて鳴く

”これが本当のおれの中でのGRAYなんだ”

12月にUCURARIPでGRAYという曲をリリースしたが、当初クリスマスの曲を作るとなった時に考えていた形とは大きく変わってしまったというのが正直なところである。

まあそりゃそうだ。
バンドはチームプレイだと知ってるし、紆余曲折を経てGRAYという曲になった。その他の曲も多くの場合はそうである。
おれ果汁100%で作れるものなんて、ちっぽけなものである。

一方、それはソロ活動をする原動力になった。

「自分一人なら高みを目指す必要もないわけで、自分のやりたいようにやって、ただyskの世界観に共感してくれる人に、日常を少し彩るくらいのgiveを」と。

"yskは解けない"
それは言わば自分のヒストリーのようなもので、UCURARIPよりも解像度の高い感触で描かれた、リアルマイセルフな楽曲である。

歓想の冬、街角にて鳴く / yskは解けない

街はまたいつになく騒がしくて
マフラーに深く口埋めて息を吐く
もうすぐクリスマスだ

君と話した子供の名前
老後に住むマイホーム
入れ替えてみたお互い苗字
違和感が嬉しかった
と思い出せる去年の今頃
仕事終わりにケーキ脇に抱え走るのは
「今すぐ君に会いたい」だった

あの頃の私この季節が
好きでしょうがなかった
平和ボケした皆が皆愛おしい
私は忌まわしい

同情の先延ばしどこで終わると
もうちょっと歩いてたら何か変わったと
呉れた目、添える手、前の背、思い出せども
早々と席を外そう
そうと決めたわ

ここに私の居場所なんてないんだと知る
強引なビル風になびくのは思い出への執着

例外もなく私たちもイルミネーションを見た
人をかき分けて繋いだ手に愛は咲いていた

同情の先延ばしどこで終わると
もうちょっと歩いてたら何か変わったと
呉れた目、添える手、前の背、思い出せども
早々と席を外そう
そうと決めたわ

全てはあの時のときめき
そう、ときめいたの
キラキラと輝いて見せたのは
あなただから

端から知っていた
芽が出たら終わること
影が伸びた

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