発注者が行う安全パトロール時の注意事項について

発注者として行う安全パトロールと元請負者や下請負者にて行う安全パトロールについて、その趣旨を下記にまとめてみました。

まず、発注者が行う安全パトロールでは、請負者の責任範疇である工法や安全の「指示」を直接行うことは適切ではありません。

一方、元請負者や各下請負者の安全パトロールは、自身の責任範囲となる工法や安全についての指示指導を確実に行う必要があります。

発注者が行う安全パトロールでは、不適切な状況があった場合、元請負者に注意を促すことにより、元請負者自身で不適切な状況の是正するように誘導しなければなりません。
これには高度なコミュニケーション能力と元請負者よりも広範で深い安全についての造詣が必要です。
発注者としての安全パトロールを行うということは、これら高度な能力と広範で深い安全についての造詣がある、ということです。だからこそ、元請負者をはじめ、請負者の作業員は発注者の安全パトロールを観察しています。
発注者として行う安全パトロールでの不適切な部分の見落としは、請負者の作業員さんたちに、この程度は見逃される、あるいはわからないだろうといった悪しき習慣を増長させ、結果として事故の発生という最悪の結末となります。

したがって、発注者として行う安全パトロールは、口うるさくも適時適切な注意を促す小姑のような存在でいる必要があるかと思います。

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