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On Tour / アメリカ空軍バンド ミッドアメリカ

年末は時間的に余裕があったため、様々なサイトを覗いてアメリカの軍ものなど比較的多く購入することが出来ました。
今回もその中の1枚。

アメリカ空軍の音楽隊と言っても全米の様々な基地に音楽隊があるようで、そこは日本の航空自衛隊の音楽隊と同じようなイメージを持っても良いと思います。
アメリカの空軍音楽隊の中で中心にあるのが U.S Air Force Band。こちらはワシントンD.Cの基地で編成される音楽隊で、C.T.スミスの華麗なる舞曲やフェスティヴァル・ヴァリエーションズ、P・スパークのダンス・ムーブメント、J・バーンズの交響曲第3番、P・グレイアムのハリソンの夢などを委嘱した泣く子も黙る世界屈指のバンドです。
そんな、吹奏楽界のサウザー(笑)を擁するアメリカ空軍ですので、地方にあるバンドも実力は十分。今回演奏しているUSAFバンドミッドアメリカはイリノイ州の基地にあるバンドで、今回のタイトル以外にもA・リードやC・ウィリアムスの作品集やアメリカの人気作曲家を多く取り上げたタイトルをリリースするなど精力的に活動しているように感じます。
このバンドのみならず、軍楽隊は年中オリジナル作品を取り上げるだけでなく、様々な地域のアメリカ国民に向けてや兵士獲得のためにコンサートを行っており、今回のCDはそんなコンサートをパッケージした1枚になっています。

1.スピリット・オブ・アメリカ(愛国歌 / arr.D・スミス) ※シンガーとバンド
2.ジュビリー序曲(P・スパーク)
3.ミッドウェーマーチ(J・ウィリアムズ)
4.デュオ・コンチェルタンテ(T・ブリッグス) ※ビブラフォンとマリンバとバンドの協奏曲
5.イエスが泣いたとき(W・シューマン)
6.マーチ・マッドネス(J・ブリス)
7.新世界の踊り(M・エレビー)
8.スピリット・オブ・ザ・ランド(アメリカ民謡 / arr.M・ディビス) ※シンガーとバンド
9.星条旗よ永遠なれ(J・P・スーザ)
10.ゴールデン・ドリーム(R・ブライト&R・モリーン) ※ナレーションとシンガーとバンド
11.ゴッド・ブレス・アメリカ(I・バーリン / arr.M・ディビス) ※シンガーとバンド

様々なジャンルの曲が並びます。シンガーも多く登場し聴衆を飽きさせないプログラミングです。愛国心を高揚する曲も挟むところはアメリカらしいです。軍楽隊の一つの側面と言えるでしょうか。
全体として明るい響きを持ったバンドで、シュビリー序曲も曲調にサウンドがマッチして聴きごたえがあります。推進力もあり(途中リズムが転びそうになるのは愛嬌で)、ジュビリー感満載の演奏です。
新世界の踊りは個人的に大好きな曲で、大阪市音楽団時代のNWRは沢山聴きました。こちらの演奏もとても引き締まった演奏で、2楽章の緩やかな部分はたっぷり奏でています。改めて聴くと3楽章などM・アーノルドを彷彿とさせる展開やリズムなどがあり、何らかの影響を受けたのだろうと予測します(じゃないとサウンド・バリアーのアレンジやアーノルド・ヴァリエーションなんてモロな曲作りませんよね)。
マーチ・マッドネスという盛大にアメリカしてる曲が最高です。マーチ以外にも知っているメロディーが沢山出てきます。歳を取るとこういう曲が好きになります。昔はこんなパロディー真っ先に飛ばして聴いていたタイプだったのですが。
面白いのでYouTubeにアップされていた演奏を。

上記のCDもアップされているのですが、敢えてこちらを。こうしたコミュニティバンドが楽しそうに演奏しているのも微笑ましいです。とはいえ、アレンジャーが空軍専属で、元々空軍バンドが演奏するものとしてアレンジされているので中々大変な曲ですので、プレイヤーは必死そうに演奏しています(笑)

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