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米川さんproofreading(校正中)

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八ヶ岳山小屋黒百合ヒュッテ山番時代を米川正利さんが描いた絵を形にできればいいねマガジン。黒百合ヒュッテhttp://www.kuroyurihyutte.com/   問い合わせ…
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2022年3月の記事一覧

36.フルート奏者が来た(米川さんの絵本)

フルート奏者が山小屋に登って来た。 山登りは初めてだって。 彼は言った。 山ってこんなに気持ちが良いのか。 これからずっと山登りしよう。 解説日本で一番標高の高い場所での音楽会。山小屋での音楽会は何処もやっていなかった。環境は最高、演奏も最高。 蓄音機で皆で音楽を聴いていた時、音楽好きの坊さんと意気投合し、ある音楽会でN響のフルート奏者を紹介された。 演奏したい人がやってきて演奏していたから料金は無料、演奏料も無料。 そして1977年、念願がかなって山小屋の音楽会が実現し

35. 蓄音機(米川さんの絵本)

山小屋でクラッシック音楽が聞きたくて。 古い蓄音機にした。 レコードも在るぞ。 解説1965年頃、音楽が聴きたくて 蓄音機を背負して 手で回して聞いていた。 補足saitou:小屋に蓄音機を背負って運んだのはいつ頃ですか? 米川正利:1965年、昭和40年頃でしたか。蓄音機を背負って、歩荷して。 saitou:最初聴いた時はどうでしたか? 米川正利:いやぁ、やっぱりよかったですよ。手でこう回して。手まわしの蓄音機。その頃はテープなんてなかったんです。 saitou:音楽は