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3年目の全体曲とIdentity

ふと夜中に思考が溢れてきたので失礼します。

Dye the sky.という曲について考えていたことを文字に起こしてみました。


Identityとは何だろう?
私が私であるという存在証明。

若い時から、あるいは終に至るまで、多かれ少なかれ人はソレを求めていくのだろう。
いわゆるインターネット上の一部分で否定的に扱われるような、承認に対する欲求。

だが、人がソレを手に入れるためにどれだけの困難を伴っているだろうか?

“あの時の自分じゃない 色合い 願い アイデンティティ”
と、曲の中で歌われているが。

そもそもIdentityを確立しているというのはどういうことだろう?と言う疑問。
アイドルとプロデューサーはそれぞれの存在を見出していくという視点で物語を見ていくことになるのではないだろうか。

Dye the sky.という曲そのものがまさしく自らのあり方を定義しろ、定義したいとそう強いメッセージを叩きつけるものだと私は思っている。

それ故に、今回3年目を迎えるにあたって実装されたノクチルの今、すなわちアイドルに至る前のあり方はその逆、自分を持たない、“透明な私”だったのだろう。
「きっと夢は叶うよなんて 誰かが言ってたけど その“夢”はどこで僕を待ってるの?」
およそ漠然と、あるいは誰かの後を追って、あるいは自ら線を引いて。きっと透明と思っていた彼女達は連鎖的にそのカタチを変えていく。
アイドル活動及びW.I.N.Gの優勝を通して、彼女達は透明から、自ら輝くものへと至るその第一歩を踏み出したのだと解釈している。

“誰か”になる必要なんてない──走り出す波を追って、少女たちは碧い風になる

誰かではない、ほかでもない私自身で。昨日より、もっと強く。


そもそも283プロのアイドルである彼女達はその大半が10代と言うまさに自己同一性の獲得へと向かう最中にある年代なのだ。20代でさえ、本当の意味でIdentityの確立などできているかどうか怪しい。

では、それを歌わせると言うことはどういうことなのだろうか。
現代の社会においてはモラトリアムという言葉に表されるように、かつて成人の儀などといった明白な指標もなくそのIdentityを確立することから離れる、逃避するということが多くあり赦されてはいる。
しかし、スカウト、あるいはオーディションなどの形でアイドルという世界に足を踏み入れた彼女達は否応なく大人の中で、あるいは大人とのやり取りの中でその自己同一性を得ることが求められる。人より早く大人になることが求められる。それ故に、プロデューサーとしての我々は彼女達の若い悩みに向き合い、その獲得の手助けあるいはその問題について共に悩み共感し解決策を模索していくことになるのだろう。
あの歌は、あの歌詞はきっと彼女達の意思と共に我々への掲示なのだろう。

時が移ろいいく中で、個々のIdentityというものは変動し流転するものだというのはあるが、その中で自らの中の拠り所、あるいは立ち返るべき場所、“誰の定義でもないわたし”そういった芯となる確固たるものを見出していく。


日常、世界、そういった光り輝くものとは違う自らの観測する世界。
それらを、自らを、自らのあり方で染め上げろ、と。
そういうとても強い叫び、メッセージだとわたしは勝手に解釈している。

これからの物語が、未完成ながらも目一杯の在り方で進んでいく、そんな物語であって欲しいと願う。

彼女らの前途に幸運がありますように。


そのことを踏まえた上で、私はこの曲と同じかそれ以上にシャイノグラフィが好きなのだ。
明白な対比でないが、陽の方向性でIdentityに対して向き合う曲だと捉えている。

なにもIdentityの獲得ということを絶対的に、義務的にばかり捉える必要性はない。
彼女達と共に美しい夢を創り見ていこう。その中できっと彼女達も、貴方自身も自らのあり方を見つけることができるはずだから。
そんな、Dye the sky.とはまた異なった美しい歌だと思うのだ。


乱文失礼しました。

シャイニーカラーズ2周年おめでとうございます。

これからも素晴らしい物語が続いていきますように。




追記

この乱文を書くにあたって
“Chill out noctiluca”の意味を解釈しようとしたが今一つしっくりこなかった。
静かに光る夜光虫、つまり彼女達は自ら光り始めた、故に”さよなら、透明だった僕たち“ということなのだろうか?


市川雛菜に関しては自分がない、ということへの言及が難しいと個人的には思っている。自身の幸運とその定義に関してある程度強い自己を持っている印象を受けるが、それとIdentityの確立がどこまでオーバーラップするのか私にはなんとも判別しにくい。私個人としてうまく捉えられない。

それ故にわたしは彼女が気になって仕方ないのだ。

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