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自分の親切他人の親切


2023年GW、街はどこもかしこもごった返していたと思います。
私の2日間のGWは何年かぶりに名古屋へ行きましたが、例に漏れず人の波に飲まれながら過ごしました。人気店はどこも長蛇の列。名古屋名物の朝ごはんを食べるにも長蛇の列。勘弁してくれよ。朝食にそんな並びたくなかったので行きたかった店は断念して、少し並んで入れた普通の喫茶店へ。小倉トーストとコーヒーを頂いて、大満足。
その後、店を出て名古屋港水族館へ行く予定で歩いていたらトイレがしたくなったので、名古屋駅にあるトイレに向かいました。名古屋駅のトイレも見たこともない長蛇の列。まだ百貨店などがオープンしていない時間だったのでそこに集結していたのだと思います。
これは漏れそうな人は漏らすか、順番抜かしするしかないな。新幹線の時間がある人は大変だな、とか思いつつ最後尾に並びました。
1分程並んだくらいのところで、50歳半ばのジージャンにボブヘアーが似合う綺麗な女性が「この列はトイレの列ですか?」と、最後尾に並んでいる私に声をかけてきました。
そうです、と答えると、「すぐそこにもトイレがありますよ。案内しましょうか?」。
もちろん私はヤッター!と思って案内してもらい、徒歩30秒ほどで誰もいないトイレに着きました。
「いつもよりすごい列だったからビックリして。」とお姉様は仰っていたので名古屋の方なのだなと思い、名古屋の好感度が爆上がりした瞬間です。

トイレを済ませ、一部始終を見ていなかった主人に興奮して報告。私は朝から素敵な人に親切にしてもらい気分は上々。

そしてまた、あのトイレの前を通るとまだ長い列ができていました。
主人から「教えてあげたら?」って言われて、そうだな!私も嬉しかったからそうしようって思って、最後尾に並んでいるキャリーバッグをもったおばさまに「別のトイレがすぐそこにありますよ。」と伝えると「ほんとですか!助かります。」ということで案内しました。あーお返しができたなって思って、また長蛇の列のトイレの前へ戻ってきたら、また列が長くなっていました。私が並んでいた時に前にいた女性は、まだ列の真ん中にも到達していません。
もう私たちにも予定があるしスルーしようと思いましたが、最後にもうひとりだけ教えてあげようと思い、また最後尾に並んでいる若い女性に声をかけました。

「すぐそこにもトイレありますよ。」
「そうなんですね。けど私はここで大丈夫です。」

「・・・」
あっそういう人もいるんだ。
告白してないのに振られた気分。

確かに、私はいかにも安心感満載の女性に声をかけてもらったので心配はありませんでしたが、私みたいな中途半端な年齢とルックス、その隣にはデッカいノッポの中年男性がいて、その2人にトイレを案内されたら逆にコワイかもな、とも思いました。

逆に、あの若い女性は変な人についていかず、自分の身を守れていて素晴らしいな。とか。

そういえば、昔ワーホリでオーストラリアに住んでいた頃。男友達が自転車に乗っていたらアボリジニに自転車の速度にも負けないスピードで追いかけられて。友達はビビって脚が絡んで自転車からコケてしまいました。そしたら、アボリジニはその友達に近づいてきて、その子が落としていた財布を渡してくれたんです。
アボリジニさんは財布を拾ってくれた上に、追いかけてきてくれていた、という話がありました。けど後日、その友達は別のアボリジニに木の上から卵を投げられていました。

今、忘れていたそんな記憶が蘇りました。


Ogi

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