見出し画像

日記 あの匂いの人

日記。


睡眠が浅いのか、変な夢をみて目が覚めて、また変な夢をみて、というのを一晩中繰り返してしまう。内容はほとんど覚えてないけど、職場の人が出てきてその人が本当に言いそうなことを言っていたり、遠足のバスに置いていかれたりと、妙にリアルな内容が多い。サバシスターの4人目のメンバーになる夢もみた。1ミリも弾けないのにベーシストとして採用されたっぽかった。これはリアルじゃない。

睡眠計測のアプリを使っているのだが、ここ数日の記録はかなり山あり谷ありだ。TRPGの舞台になりそうな、見事な山だ。

そういえば、一週間ほど前になんとなくポケモンスリープをインストールした。リリースされた当初にも入れたものの、3日も経たずに消したアプリだ。

ピカチュウに「脱法ハーブ」と名付け、今度こそポケモンマスターになるぞと意気込んでいたが、またしても三日坊主になった。日中にやるべき操作を忘れたまま布団に入ってしまうので、寝る寸前になってゴチャゴチャと複雑な操作を要求されることに耐えられなかった。あの博士のこと嫌いになりそう。「脱法ハーブが眠いみたいです」という通知が度々来てしまうので、再びアンインストールした。


最近のマイブーム、風呂。
狭いユニットバスの浴槽に、水道から直にお湯を注いでいる。お湯張りの機能はない。足を伸ばせるわけでもないが、疲労回復の効果はすごい。なんでもっと早く風呂の素晴らしさに気が付かなかったんだろう。

どうせなら入るならと思って入浴剤をいろいろ試してみたところ、バブのアロマなんたらというアソートパックに入っている「ロマンティックジャスミン」が、妙に懐かしい匂いであることに気がついた。すごく好きな匂いなんだけど、それ以前にどこかで嗅いだことのある匂いだ。

これを使うたびに記憶のもとを辿ろうとアレコレ考え、1パックに4つしか入っていないためロマンティックジャスミンのために何度もこのパックを買い、ついにある晩の入浴中に閃いた。数年前に使っていた化粧下地の匂いであることに。

すぐに検索したが私が使っていたものは廃盤になっていたため、Amazonで在庫があったものを購入した。そして数日後に届き、蓋を開けたところ予想通り全く同じ匂いだった。すげー。

これの左

記憶1つで正解に辿り着いたことに感動した。匂いってここまで記憶に深くこびりついているのか。あと、数年前に使っていた化粧下地の正式名称を暗唱できたのはちょっとキショいなと思った。使い心地はそこそこだったと記憶しているので、今は匂いだけときどき堪能している。


匂いの魔力って、ある。たまに、妙に良い匂いのする人っているじゃないですか。私の場合はなぜか男性に限られるんだけど、柔軟剤やシャンプーや体臭が混ざり合ったような、何とも言えない心地良さを生み出す匂いの人。その人が通ってきた道になんとなく匂いが残っていて、ずっと嗅いでいたくなるような匂いの人。今までの人生で4人くらい出会った。

それが恋に発展するなんてことはないんだけど、ちょっとグラッときてしまうような感覚になることはある。そういう人って、どういう関係性であれ匂いとともにずっと記憶に残り続けしまう。「あの匂いの人」というフォルダが脳に存在している。

「あの匂いの人」フォルダに入ると、強制的に特別感を抱いてしまうのが嫌だ。今のところ、高校の同級生、上司、一度も話したことのないバイト先の人などが入っているが、もしかしたら何らかの縁が暗示されているんじゃないかと、嫌でも考えてしまう。

あの匂いは、一体何が生み出しているんだろうか。聞いてみたら意外と全員同じ柔軟剤を使っていた、なんてオチかもしれない。ただそうではないのだとしたら、今度は私がその人を「あの匂い」にしている可能性が出てくる。あの匂いは、他の人も同じように感じているんだろうか。まさか私だけが心地よさを感じているんじゃあるまいか。聞いてみたいけど、「あの人妙に良い匂いですよね」と言い出すのはキモいよな。

自分も誰かにとっては「あの匂いの人」だったりするのだろうか。自分の匂いって気付けないし、今度誰かに聞いてみようかな。「私の匂いってどうすか?」って。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?