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NPOの繊細さんが、まわりのマウンティング人材から身を守る方法

以前のnoteでNPOで働く繊細さんのお話をしました。今回はその続編です。

どこの職場にもマウンティング人材がいます。マウンティング人材と言ってしまうと外見もマッチョで怖い人のように見えますが、悪い人ではなくて、団体の目標達成に向けて頑張っているたいがいは良心を持った人です。他人を能力やなんらかの力を基準に品定めする価値観が強くでているのが特徴です。繊細さんは、この手の価値観を持つ人が苦手で、こういう人が近くにいて言葉を発するたびにドキドキします。

マウンティング人材が発する言葉は、あなたに宛てた言葉ではないが、全員に響かせる影響力があります。以下のセリフでいう()内の言っていないが含まれた意味がびんびんつたわる、それが怖さの源泉。

・あの人は優秀だよね(あなたはどうかしら?)
・あれで仕事したつもり?笑っちゃうわ。(おまえはしっかり仕事しろよ)
・モチベーションとか意味不明(つべこべいわずやれや)
・あの人はプロだわ(プロ以外の人はこの職場には不要だからな)
・仕事なんだから最後まで責任とるべき(辞めるとか、休職とか、休んだりして逃げんなよ)

あなたは優秀ですね。そんな一見承認と思われる言葉にもその怖さが含まれています。その危険性については以前noteに書きました。

10年前に知り合いが会社のマーケティング部門に異動をしたくて面談にいったら、「子どもがいて、毎日終電帰りどうやってするの?」「旦那さんに主夫になってもらったら」「会社の近くに引っ越せる?」「マーケティングの仕事なめてるでしょ」と初見でいわれて驚いていました。このやりとりを見て、「厳しい職で覚悟が必要だからそういうの事前に聞くのありじゃない?」こう思った人は黄色信号です。各メッセージで言われていないが含まれている(おまえにはこの職は無理なんだよ)(私はいろんなものを犠牲にしてやってるんだよ。それがお前にできんのか。)(会社は変わらん、おまえが変われ)を容認できた時点でハラスメント気質があります。

別のケースですが、知り合いのNPOにいた広報のマウンティング人材の方は、先に紹介したパワーワードを駆使して派遣の人、新しく入った職員を次々と辞めさせていきました。

こうしたマウンティング人材やハラスメント気質を持った人から身を守るためにはどうしたらいいでしょうか。

上司に言っても効果はありません。マウンティング人材は自分より上の人にはあなたよりもきちんと関係性をつくっているので、上司にあなたの言うことは信じてもらえません。また、組織の上の人は能力で人を見なければ仕事をやっていられませんので、あなたのいうことは理解できません。理解できないので、いくら上司とOne on One(面談)しても状況は変わりません。

理事や監事に言っても効果はありません。これらの職は外部の人なので、代表理事や専務理事の日常の行動パターンを変えることはできません。理事会などで指摘しても、「注意してみておきます」と言って終わり。監査といっても会計部分が主です。団体の運営方針において社会的インパクトある活動をすることや資金集めの方が優先順位が高いからです。

正直、同じ組織にいる間は、負け続けます。期待しても何も起きない。戦うためにマウンティング力を磨いている人には勝てません。

こうした人たちから身を守るためにしてもらいたいことは、組織外の味方を増やすこと。親身に味方になってくれる人は組織内にはいませんが、外にはいます。NPOであれば困りごとを抱えた受益者や寄付者、ボランティア、外部の関係者などなどが味方になりえます。繊細さんのいいところは、相手の細かいところに合わせて仕事ができるところ。あっこれはやばいなとまっ先に気付けるところ。そんなこまやかに対応してくれるあなたの姿勢は多くの人にファンになってもらえます。

マウンティング人材の仕事は、プロを主張する割には雑なところが多く、周りの人は被害をうけていくので、それがだんだん周知されていきます。そして、不思議なことにマウンティング人材は転職しても同じことを繰り返します。どんなにいい団体さんと言われていても、その人を入れた時点で割り算的に力を失っていきます。

一方、繊細さんは、時間をかけてスキルと実績を高めて、組織外のファンが増えてくると、ある時、かつてのマウンティング人材と交わらなくてよい方法や位置取りが見えてきます。身を守るためにやるべきことはここにつながる活動をしていくことだと思います。

上司や組織に無駄な期待をいだいたり、裏切られた気持ちを感じて落ち込む時間があったら、実績を積みつつ、自分のファンを増やすことに時間をつかってください。

私はNPOの伴走支援のお仕事をしていますが、NPOの繊細さんを応援することもしています。今まさにマウンティング人材にやられているとか、上司や組織に言っているけど全くダメといった閉塞感がある方は、お話きかせてください。孤独にならないことがなにより大切です。以下ホームページの問い合わせからご連絡ください。


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