『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方』佐藤航陽/幻冬舎

「はじめに」が無くどういった層を読者として書かれたものかわかりにくい
著者は大学在学中に会社を立ち上げ成功させたいわゆる「ベンチャー社長」でありそういった存在に憧れる人には訴求力のある。自己啓発本の類としても読める
他にはメタバースに投資しようか迷っている投資家や起業家あたりが参考にする感じかな

内容はメタバースの将来性、可能性のプロモーションといったところ。癖のあるベンチャー社長の熱のこもったお話を聞かされた気分だし実際そういう認識で間違っていない
「難解に感じられる箇所が多い」という注意書きが入る部分があるが別に難しくはない。著者の主観・自論が強く出る部分であり読者の期待している内容ではないかもしれない、でも読んでもらいたいという本音が滲み出た結果だろう

メタバースの未来については興味深く読める。著者の言う通りになるかどうかはともかくそういった未来もありえるだろうな、くらいの説得力はある

まぁしかし自己啓発本全般に言えることだがさりげなく自身の人脈を披露したり偉人の名前をほいほい引用したり節操が無い。章の頭にある偉人の言葉もどこかの名言集から引いてきた感がしてわりとうんざりする
この本、というか著者がある程度興味深い人物であり話も面白いのは事実なのだから余計なものはいらないと思うが。結局こういった本の読者が求めるものを提供しているということなのだろうか

読む価値が無くは無いです

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