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アクセサリー原案

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imaoriのストアで販売しているアクセサリーの原案です。 中にはアイデアだけで没案も含まれています。
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2022年12月の記事一覧

rakugaki_134「kiss me」

クリスマスの植物と言えば、思い浮かぶのはクリスマスツリーの「モミの木」やクリスマスリースに付ける「柊」、赤い大きな花が特徴の「ポインセチア」といったところではないでしょうか? 日本人にはあまり馴染みがありませんが、欧米ではクリスマスの風物詩として有名な植物があります。 それがクリスマスイヴの誕生花でもある「和名:ヤドリギ(宿木)、英語名:mistletoe(ミスルトー)」です。 名前の通り寄生性の常緑樹で落葉高木に寄生して、年間を通して青々とした姿を保っています。 ヨーロッ

rakugaki_130「スノードロップ」

スノードロップは春の訪れを告げる早春の花です。 寒さの厳しい冬、雪の中で春の到来を待っていることから和名では「待雪草(まつゆきそう)」とも呼ばれています。 スノードロップが咲き始めるということは、冬が終わり春がもうすぐということなんです。 スノードロップは旧約聖書にも登場します。 アダムとイヴが禁断の果実を食べたことで、神様から楽園を追放されてしまいます。 楽園の外界は冬であまりの寒さに二人が凍えていると、気の毒に思った天使が降りしきる雪を全てスノードロップの花に変えました

rakugaki_128「wind flower(風の花)」

3月〜5月に可愛らしい花の姿を見せるのがアネモネです。 赤色の花が代表格ですが、白、紫、青、ピンク、オレンジと、様々なカラーで春を彩ります。 アネモネという花の名前の由来はギリシャ語の「anemos」からきていて「風」という意味を持ちます。 春風が吹く頃に咲く花ということで、イギリスでは別名で「wind flower(風の花)」と呼ばれています。 神話や伝説が多いアネモネは、「風の花」に相応しい神話も残されています。 ギリシャ神話に出てくる西風の神、春風を運んでくるゼフュロス

rakugaki_124「藤袴」

藤袴(ふじばかま)は古くは日本書紀、万葉集や古今和歌集、源氏物語など多くの古典にも登場する何とも和心をくすぐられる花で、秋の七草の一つとされています。 「尾花(おばな)」「女郎花(おみなえし)」「撫子(なでしこ)」「桔梗(ききょう)」「萩(はぎ)」「葛(くず)」、そして「藤袴(ふじばかま)」が秋の七草と呼ばれています。 因みに「尾花(おばな」は「薄(すすき)」の別名です。 遠い昔から日本人にとって馴染み深かった「藤袴」、実は環境省から準絶滅危惧種に指定されている、今となって

rakugaki_122「満月と金木犀」

香りの強い花を咲かせる春の沈丁花、夏の梔子についで、三大香木の一つとしてされているのが秋の金木犀(キンモクセイ)です。 この強い香りが秋の訪れを告げるといわれています。 そしてこの香りが、邪気を払うとも金運が上がるとも言われています。 中国には金木犀について幾つかの伝説が残されています。 そのうちの一つに月の女神が地上に金木犀をもたらしたという話があります。 月には巨大な金木犀の木があり中秋の名月には満開に咲き誇るといいます。 満開に咲いた金木犀は地上から見上げると黄金に

rakugaki_120「必ずここに戻ってくる」

パタゴニアには街の名前にもなった「カラファテ」というパタゴニアを代表する植物があります。 パタゴニアの人々が愛してやまないこの花は、春は黄色い花が咲き秋はブルーベリーのような実を実らせます。 そしてパタゴニアにある神話には「カラファテの実を食べたものは、必ずここに戻って来る」という有名な言葉が残されています。 この言い伝えは、現在はほぼ滅亡しているというパタゴニアの先住民、テウェルチェ族の神話が今も伝わっているものです。 「カラファテ」はテウェルチェ族の族長の娘で、金色に輝

rakugaki_118「愛の花、虹の女神、神の酒」

初夏を彩る青紫色の小花、「アガパンサス」をご存知でしょうか? 「Agapanthus(アガパンサス)」はギリシャ語で“愛”という意味の「Agape(アガペ)」と、“花”という意味の「Anthos(アンサス)」が組み合わさった「愛の花」という意味を持つ花です。 その名前の由来はギリシャ神話からきていると言われています。 神の中の神、全知全能の最高神であるゼウスと、その妻で最高位の女神であるヘラ。 そのヘラに仕えていたのが侍女のイリスです。 ゼウスはこともあろうか妻に仕えている

rakugaki_116「逆さ紫陽花」

昔、誕生日が近づくにつれ、幼少期の頃に住んでいた家の庭一面に咲いていた花が紫陽花でした。 なので紫陽花が一番思い出が詰まった花となっています。 原産国は日本で、ちょうど梅雨の時期に開花して、雨で濡れた風景を彩ってくれます。 紫陽花の名前の由来は小さな青い花が集まっていることから「あづさあい(集真藍)」→「あじさい」になったという説もあります。 因みに小さい花に見えるものは「がく」で、本当の花ビラは小さくてがくに隠れて見えづらい場所にあります。 また、「あじさい」が「紫陽花

rakugaki_114「鬼灯」

もっと立体的なアクセサリーを作りたいと思いついたのが「ほおずき」でした。 「ほおずき」って漢字で表記すると「鬼灯」なんですけど、ちょっと鬼滅の刃みたいでカッコよくありません?(笑) 漢字表記の「鬼灯」の由来は、怪しげな赤く提灯を思わせるフォルムからきていると言われています。 因みにほおずきは、実が赤く染まった頬を連想させることから「頬つき」→「ほおずき」になったという説や、「ホホ」というカメムシが付きやすかったことから「ホホ付き」→「ほおづき」と呼ばれるようになったという

rakugaki_112「アメノカガミノフネ」

みなさんは「ガガイモ」をご存じでしょうか? 夏に花を咲かせ秋に実を熟す「ガガイモ」は古名で「加々美(かがみ)」と呼ばれていました。 古名の「かがみ」に、実の形状が芋のようなことから「カガミイモ」→「ガガイモ」と呼ばれるようになったと言われています。 実はこのガガイモ、日本神話の古事記にも登場するんです。 大国主命(おおくにぬし)が国造りをはじめようとしたとき、天の羅摩(あめのかがみ)の舟に乗ってやって来た少名毘古那神(すくなびこなのかみ)と協力して日本の国造りが行なわれたと

rakugaki_108「恥ずかしがり屋の妖精」

英語表記で共に「peony(ピオニー)」と呼ばれる花が芍薬と牡丹です。 見た目が似ているのですが芍薬は草の花で、細い幹に一つの花がすっと立って咲いています。 牡丹は木の花で、枝からいくつも花を咲かせます。 この様相から「立った姿は芍薬、座れば牡丹・・・」といった美人を形容することわざが生まれたと思われます。 共に属名も「paeonia(パエオニア)」といいギリシャ神話にも登場します。 「誰もが振り返るほど美しい妖精のパエオニア(ピオニー)。 アポロン神も世の男性同様、魅了さ