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アクセサリー原案

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imaoriのストアで販売しているアクセサリーの原案です。 中にはアイデアだけで没案も含まれています。
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2022年11月の記事一覧

rakugaki_102「あなただけを見つめる」

ギリシャ神話に出てくる水の精クリュティエは太陽神アポロンに恋します。しかしその恋は片思いでした。 それでも諦めきれないクリュティエは、毎日アポロンが東から西に空を駆け抜けていく姿を見つめ続けました。 ついには足から根が生えひまわりへと姿を変えてしまいました。 英語で太陽は「sun」、ひまわりは「sunflower」なので、まさに神話通り太陽と共に生きる花ですね。 そして、クリュティエのこの強い想いから「あなただけを見つめる」がひまわりの花言葉となりました。 この神話をイ

rakugaki_98「天使が舞い降りた」

ホワイトフラワーの代表格である、純白のウェディングドレスのような美しい花を咲かせる「ガーデニア」。 純白の花から漂う香りは初夏の訪れを感じさせるジャスミンのような香りがすることから「ケープジャスミン」とも呼ばれ、プロポーズの時に贈る花やウェディングブーケにも使われます。 日本では、花の果実が熟しても破れないことから「クチナシ(口無し)」と呼ばれるようになったという説があります。 この純白の花には以下の伝説も残されています。 「その昔、ガーデニアという名前の清楚な少女がいまし

rakugaki_96「ナウパカのラブストーリー」

みなさんはナウパカの花をご存知でしょうか? ハワイに咲く花なのですが、海辺に咲くビーチ・ナウパカ(ナウパカ・カハカイ)と山に咲くマウンテン・ナウパカ(ナウパカ・クアヒヴィ)があります。 一つの花を半分に引き裂いたような花の形から、ハワイでは悲恋の花として伝説が幾つも残されています。 その中の伝説の一つに火の女神が登場する話があります。 「とても愛し合っていた若いカップルがいました。 恋人がいるとは知らず、火の女神ペレは男性に恋をしてしまいます。 男性に愛し合っている恋人が

rakugaki_94「コノハナサクヤヒメ」

※記載時期は2022年2月4日です。 気がつけばもう2月で春はもうそこまで来ているのに、春向けのアクセサリーがないことに気がつきました。 毎回同じ方向性のアクセサリーなら同じ素材や制作工程で済むのですが、毎回違う方向性を選ぶので、素材や制作方法など作品化するまでに時間がかかるのです。 レジンならレジンだけを作り続けるレジン作家やワイヤーを用いたディップアート作家など、ハンドメイドの世界では一つに絞ってすることを推奨されていますが、imaoriでは創りたいものに合わせて制作方

rakugaki_90「フレア」

今まで作ってきたアクセサリーは左右対称だったり花びらの大きさや並びも均等だったり、割とカチッとした作りのものがほとんどでした。 ブログのrakugaki_87で岡本太郎記念館のことを書きながら、岡本太郎の作品を見ていたからでしょうか。 何か不均等で左右非対称のものを作りたくなりました。 そこで思いついたのが花をモチーフに、花が太陽フレアみたいになっているイメージ。 花びらの大きさが不均等なものをフレームだけで表現できないかと考えてみました。 ちなみに太陽フレアとは太陽の表面

rakugaki_88「茶釜をマカロン」

みなさんは「分福茶釜」って知っていますでしょうか? 漢字だと難しそうですがひらがなですと「ぶんぶくちゃがま」で、少し親しみやすくなりますよね。 子供の頃、絵本などで知っていらっしゃる方もいるかも知れませんが、最近はあまり聞かないような気がします。 由来やストーリーは諸説あり、文福茶釜(ぶんぷくちゃがま)と呼ぶこともあるそうです。 代表的なストーリーは概ね以下のようなものだと思います。 「むかし、茂林寺の和尚さんが立派な茶釜を買って寺に持ち帰りますが、湯を沸かそうと茶釜を炉に