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えんとつ町のプペルを外野から考察する

巷で話題の西野亮廣氏が製作した映画えんとつ町のプペル。
映画を見ていない外野席からの考察です。
お付き合い頂ければ幸いです。

なぜ話題になっているのか?

・面白い
・観客動員数が多い(100万人突破)
・リピーターが多い
・中田敦彦が鬼滅より面白いと評価
・ホリエモンが4回泣いた

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などなど。
芸人が映画を作ったという話題性もあるでしょうか。
とにかく。
良い面、悪い面含めて人の心に刺さる何かがある。
だから話題になっているという感じでしょう。

リピーターに関しては主に西野氏のオンラインサロンのメンバーだと思われます。
複数回見にいく時の言葉が生まれたのも印象的ですね。

「今回で3プペ目!」

みたいな感じの投稿を僕も目にしました。
このプペなるワードに違和感を抱く人もあり話題性に花を添えたようです。

本当に面白いのか?

面白いかどうかは感性の問題。
問題は本当に面白いかどうか?
なぜこれが問題かというと、

「中田氏は西野氏と仲が良いからヨイショしたのでは?」

という意見があったからです。
以下は中田氏が鬼滅より面白いと"言って"いたプペルと鬼滅の比較。

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日本人の感性と中田氏の感性が16点以上離れているのかどうか?
という問題。
世の中の人間は、そこを疑っているわけです。

真相はさて置き。
もし仲が良いということで評価を盛ったのであれば。
それは西野氏が大切にしている信用経済の考え方に反してます。

他人に配慮することなく、自分の本音を伝えることで信用を得る。
人としての信用に価値が生まれる。
これを自分の身を以て体現してきたのが西野氏。

もしヨイショしたのであれば。
その西野氏が大切にしていることを否定していることにはならないか?

仲が良いから一緒の価値観を共有しなきゃダメというわけではない。
けれど。
もし中田氏とホリエモンの発言がリップサービスだったとして。
西野氏は2人に対して何を思うのだろう?
という疑問は拭えない。

あくまでも。
2人の発言が本音と違うということが前提の話。
あくまで邪推の域は出ない話。

西野ファンと一般人のギャップ

先ほどのからの流れで進めましょう。
ここでは以下の3項目を前提としております。

・西野氏さんのオンラインサロンメンバーであろうファンが一定数いる
・ファンが何度もプペっている
・ファンのフィルターにより評価を盛っている可能性がある


先ずはデータを。

スクリーンショット 2021-01-26 19.53.55

点数の平均値が64点の作品を並べてみました。
さらにプペルとROOKIESの生データから数字を拾いました。
レビューを書いた人の数値(点数の評価だけを覗く)です。

【プペル】
平均値:70点 中央値:80点 最頻値:100点

【ROOKIES】
平均値:63点 中央値:70点 最頻値:70点

いかがでしょうか?
特徴としてプペルには際立って100点の評価が多い傾向にあります。

そして注目に値する点が一つ。
点数だけ評価した人も含めた点数と、レビューした人との点数のギャップ。
ROOKIESは全体が64点でレビューのみが63点。
大捜査線は全体が64点でレビューのみが59点。
プペルは全体が64点でレビューのみが70点。

あくまで感想ですが。
熱心にレビューしている(恐らく)ファンが高評価をしてそう。

いかがでしょうか?
ファンだから評価が高くなってもしょうがない?

確かにそうでしょう。
ただ、そこにファンのフィルター以外の要素がありそうな感じがします。
例えば人を応援する美学のようなもの。

映画のテーマが挑戦することという要因もあるでしょう。
ファンであれば西野氏の挑戦である映画を応援するのも肯けます。

ただ、やはり違和感を覚えてしまう。
それは一体何なんでしょうか…。

ファンの熱狂

さて。
下地が整いましたのでサクサクいきます。
要はファンの熱狂に違和感を覚える人がいるということです。

それは別に悪いわけではありません。
宗教だカルトだと叩かれていますが、悪いことではない。

ただ、この熱狂によって影響を受ける人はいるでしょう。
リピートしまくっている人がいるから見に行ったらイマイチだった。
そんな人もいるかもしれません。

noteで話題になった事例もあります。

これに関しては本人は良い経験だったと語っています。
ただ、世間は本人の結果論で判断はしないでしょう。

「ネットワークビジネスかよ…」

こんな感想を抱く人がいるのも仕方がない面もある。

善悪で判断できることではない。
でも違和感を覚える人がいる。
こういう時は往々にして人のエゴが影響しています。

エゴの正体

先ず最初に。
エゴや我欲といったものは悪いわけではありません。
ただ、トラブルの元になる可能性があります。

今回、浮き彫りになったのは自己承認欲求。
このエゴ、我欲が世間を賑わせた原因と思っています。

もちろん西野氏の自己承認欲求です。
要は挑戦しているオレを認めて欲しいというエゴ。
このオレ様なエゴは魅力であると同時に、人を苛立たせることもあります。

素直に挑戦している西野氏を格好良いと思える人は魅力を感じます。
だからファンになって、オンラインサロンにも入る。

一方。
自分がオレ様したい人にとっては嫌悪感しか抱きません。
格好つけやがって!となります。
好かれる人は、それだけ嫌われるわけです。

僕は人の悩みをエゴを切り口に解決する仕事をしておりまして。
ちょっとシビアな見方ですが、こういったエゴに関しては距離感を間違うと良くない方向に影響を受けます(経験談です)。

要は自己承認欲求を満たしたい人に憧れていると、自らもまた自己承認欲求を満たすことにエネルギーを注ぐことになります。

チケットを売り捌く自分を認めて欲しい!
ボランティアで手伝う自分を認めて欲しい!
挑戦する自分を認めて欲しい!

こういった熱狂は冷静さを失わせます。
冷静さを失った結果、100点という評価をつけることにもなるでしょう。

もちろん。
人に認めてもらうことは大切です。
モチベーションになることもあるでしょう。

でも、自己承認欲求に身を委ねるのは良くありません。
全ての行動が認められることが基準になってしまいます。

「挑戦しているアナタは素敵です!」

という言葉を得るために生きることになる。
こういう生き方をしていると、必ず何かが起こります。
失敗したとか、認められなかったとか。
そして思います。

「挑戦しない自分の価値って何だろう…」

挑戦することで認められ、自尊心を保っていた。
それが行き詰まった時に苦悩が始まります。

そして気付きます。
自分の心に空いた穴を埋めるために生きていたと。
挑戦することで、認めてもらうことで穴を一時的に塞いでいたと。

熱狂を熱に換える

僕の個人的な考察でした。
西野氏を叩く意図はありませんよ。
ただ、多くのファンが熱狂しているのはどうかな?とは思います。

もちろんファンの方々を否定しているわけではないです。
でも、自分が本当にしたいことの代わりにプペルに熱狂していないか?
という心配です。
そうです、お節介おじさんです。

少なくとも自己承認欲求に翻弄されてないか考えるのは良いと思います。
お門違いかもしれませんが。

なぜ認められたいのか?
認められないと不満なのか?
認められなくてもやりたいことをやっているのか?

少し落ち着いて違う映画でも見てみると、ちょっと意識が変わるかも。
それこそ鬼滅の刃とか?
僕も4DXのを見に行きましたが良かったですよ。
顔が(物理的に)熱くなりました。

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と、いうわけで。
〆方としてはアレですが。
最後に鬼滅を推して終わりたいと思います。

もしかしたら。
認められるために使っていたエネルギーを他の何かに使うきっかけになるかもしれませんよ。

※個人的な感想です。
※うっせー馬鹿!と感じた人はゴメンなさい。
※西野氏はビジネスマンとして尊敬しています。

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