180日後に去る私 45

C君が入ってすぐ、私は有休を取って休んだ日がありました。もう理由や日にちも忘れたのですが…その日に限って「製品を間違える」というミスが発生してしまいました。


直接のきっかけはBさんが私の代わりに業務に当たっていたのですが…原料を取り違えて、間違った製品を送ってしまったようです。
製品を使い始めたお客様からのクレームによって、事が発覚しました。
私は全く知る由もなかったのですが、休日の朝に工場長から着信があって聞かされました。


「今お客さんからクレームあって、製品が違うんちゃうか?と。結構大口のお客さんやから、ヤバいねんけど…なんか心当たりあります?」


私には検討もつかなかったですが、話を聞いていくと…
クレームの内容が「異常に泡立つ」ということだったので、工場長に該当する原料を全て在庫確認してくださいと言いました(泡立つ性質のものは数種類しかないので、調べるのは容易いです)


折り返しを待っていると
「やっぱりAとBを取り違えてると思う。数も丁度合ったので」

…嫌な予感が的中したようです。

弊社の製品は大きく分けて、粉末状のものと液体状のものがあります。
液体のものは基本的に一斗缶に詰めて製品化するのですが、その際に取り違えてしまうと大変なことになります。何しろ製品と中身がまるっきり違ったものなのですから…


粉末にしろ液体にしろ、これには常に細心の注意を払っていたのですが、Bさんも慣れない作業でしたし…混載での納品だったので間違ってしまったのでしょう。
クレームは重大なミスですし、社の信用も著しく失われます。絶対にやってはいけない事のひとつです。
しかし過ぎた事を責めても仕方ありません、重要なのは再発を防ぐ対策です。


この時の工場長の対応は、ミスしたBさんを責め、間違えた製品が返品されてきたので…私に中身の確認に全てさせて、対策を報告するようにと私達に告げただけでした。自分は上司や社長にうまい言い訳をする事が1番大事、そんな感じでした。


私はBさんに話をよくよく聞きました。
事実確認をしっかりして、2人で対策を練りました。
それからひとりで、工場長の元へ報告にいきました。


会社を去るまで
あと136日

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