180日後に去る私 74

会議の中でもう一つ気になっていたことを部長に尋ねました。 弊社のトラックは4t車と2t車の2台があるのですが、A社の営業マンが明らかに積載量を守っていなかったりしていました(ウチとトラックは兼用でした)

よく使うのは4t車の方でしたが、昔の型のトラックなので、最大積載量は4200kg。
製品が1tなら4つ積めます、当たり前の話ですね。しかし、例えば液体品などでは、中身が1tだとしても、容器が60kg強あるので、4つ積むと確実に積載オーバーになります。
これもBさんが入社するまで、A社の人やJさんがドライバーだったので全く無視されてきました…私とBさんで積載量の把握に動き出したのは、産業ゴミなどを処分しに行った時がキッカケでした。

処分業者がもちろん計量を行うのですが、1つあたりに1100kg入っていたことがあったそうです。これはBさんからの報告でわかったことです。 
まさかそんなに入っていると知らなかったBさんは、 なぜ、過積載の可能性を会社は考えてくれなかったのか。 
もしそれで事故でもしたら、 警察に調べられていたら、自分が処罰されます。加点されて免許にも傷がつきますし、反則金も払わなければいけない。
それは一体どういう事なんだろうということでした。 

付け加えるならば、車両の保険も当時は入っていなかったようです。これはイコール絶対に事故できないですし、もしした場合に会社は本当に従業員を守ってくれるんだろうか、それをBさんはかなり不信に思っていたようです。 


まさか私も保険に入っていないとは思ってませんでしたし(工場長が隠していた感じでした)
これはいくらなんでも危険すぎるので、直ぐに会社に掛け合ってもらい、解決しました。


ただこの会議の場では、
過積載や保険なんて本来なら会社からキチンと取り決めされるものじゃないんでしょうか?
なぜ私達現場の社員の声が上がるまで放置されているのでしょうか?

それを部長に尋ねたかったのです。

「すみません、私もトラックの事は詳しくなくてですね…現場の皆様の声はT工場長から、きちんと会社に届いています。すぐに解決する事をお約束します。
でも、これは私の勝手なイメージですが、工場や現場のトラックって、少しくらいの積載オーバーはどこの会社もやっている事だと思うのですが…違うんでしょうか?」

愕然としました。それが経営陣の言う事か?と。
怒りすら覚えましたが、必死に抑えながら言いました。

「よそは知りません私には。
しかし他の会社がどうであれ、我々だけは法律を守る会社であろうとする意識は必要なのではないでしょうか?
恐らくは周りの会社も、そう思って真面目にやっていますよ。
現場の人間達は会社に文句を言いたいんではなくて、ここでみんなが安心して働けるようにしたいだけなんです」

それでもイマイチ伝わっていないと言った反応でした。



会社を去るまで
あと107日

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?