180日後に去る私 79

工場長とのLINEが残っているので、2020年7月18日土曜日に、私とDさんはフォークリフト免許を取得した様です。


講習自体はまあ、簡単と言えば簡単ですし、実技練習は大人数で順番ですので…待ち時間の方が長かった記憶があります。
学科については力学や重心、安全確認や事故事例などを中心に、フォークリフトを安全に操作する為に必要不可欠な知識ばかりでした。

なんとなく知っているつもりでいましたが、テキストや動画を見て、キチンと学んだ事は忘れないです。より安全に、確実な操作ができる様になりました。


完全に余談にはなりますが、この時見せられた事故現場の映像は今でも脳裏に焼き付いています。
あえて見せる事でフォークリフトの恐ろしさを伝える狙いなのでしょうが…私には十二分に効果があった様です。

「これ、講習で見せてええのん?下敷きになった人、絶対に死んでるやん」

というレベルの内容でした。
(いつも思うんですけど、事故系のショッキング映像って、何故海外のものが多いのでしょう?安全意識が低いんでしょうか…)


余談ついでにもう一つ、実技講習中に練習用の重り(500kgだそうです)が落下するという事故も目撃しました。

もう最終日でしたので、教えて下さった指導員の方とは結構仲良くなっていました。
後でこっそり教えてくれたのですが…
リフトの爪を奥まで差し切らないまま、勢いよく上昇させてしまった事が原因のようでした。長く指導員をやっているけど、こんな派手な事故は見た事も聞いた事もなかったと言っていました。


500kgのコンクリートの塊みたいな積荷が、粉々に砕けていましたし、落下した場所は丁度通路だったので、同じタイミングで人が歩いていたとしたら…想像しただけで恐ろしい出来事でした。


気の毒だったのは、操作していた方でした。
私達とは別のチームで指導を受けていたので、直接喋ったりはしませんでしたが、両手で頭を抱えながらブルブル震えていました。

「あの人、たぶんもう怖くて一生乗れないだろうな…でも怪我をしたり、させたりしなかっただけ良かった」

そう思いました。

頭を抱えながら、ずっと下を向いて教習所を去って行った後ろ姿が、物凄く可哀想で…
痛々しくて誰も声を掛けられなかった光景は、はっきりと覚えています。
思い出すだけで、心苦しいです。

会社を去るまで
あと102日

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