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山羊座13度「火の崇拝者」

山羊座13度のマーク・エドモンド・ジョーンズのサビアンシンボルは、A fire worshiper.「火の崇拝者」。

ディーン・ルディアは、この山羊座13度のサビアンシンボルを、 A fire worshiper meditates on the ultimate realities of existence. 「火の崇拝者が存在の究極のリアリティを瞑想する」と言い換えました。

これは、もともとのジョーンズのサビアンシンボルに対して、meditates on the ultimate realities of existence 「存在の究極のリアリティを瞑想する」を加えたことがわかります。

しかし、もともとのサインが山羊座であることを考えると、この山羊座13度においては、ただ瞑想することで終わることは無く、ここで得たパワーをもとに、このあと山羊座らしい強い実行力を発揮して行くと考えることができるでしょう。

マーク・エドモンド・ジョーンズは、自身の著書『The Sabian Symbols in Astrology』のなかで、この度数のキーワードはMagic「マジック」だと言っています。

そして「ポジティブな場合は、この度数は、自己の高揚と野心の達成のために世界の全ての資源を得る並外れたスキルであり、ネガティブな場合は、個人の能力の一貫した過大評価である。」と書いています。

このジョーンズの解説文は、ちょっとわかりにくいかと思いますが、ドデカテモリーに注目すると理解しやすくなります。この度数のドデカテモリーは、度数前半が牡牛座、度数後半が双子座となります。

前半のドデカテモリー牡牛座においては、山羊座の中の牡牛座として「土」のエレメントが強まっています。ジョーンズの解説に出てくる「世界の全ての資源を得る」という言葉は、ここからきていることがわかります。

後半のドデカテモリー双子座においては、「個人の能力」ということが重要になってきます。双子座は「自分の力だけで、どこまでできるかやってみたい」という性質を、その根本に持っているサインなのです。

つまり、ここでは、度数前半のドデカテモリーで、自然もふくめたこの世界の物質というものヘのフォーカスがあるわけなのですが、この度数は13度で「超越性」を持っていますから、手ぬるいところで止めるようなことはなく、極限まで突き抜けるような性質を持っています。それで、「世界の全ての資源を得る」となるわけです。

それと同時に、ドデカテモリー後半の双子座の好奇心の強い性質が「世界の真実って何だろう?それを知りたい」という方向性を持つと、13度であるがゆえに、行きつくところまで追求することになります。そうして見つけたのが、自然もふくめたこの世界の物質のおおもとにある「根源的な生命力」ということになります。

そして、「根源的な生命力」というのは、たとえば地球のマグマのような、「おおもとの火」ということになります。これがこのサビアンシンボルの「火の崇拝者」として表現されていることになります。

そしてまた、ここで見つけられた「おおもとの火」とは、強い意志や強い実行力とも直結しているわけですが、この度数のもともとのサインである山羊座は「活動宮」ですので、現実社会の中でバリバリと仕事をして行くときに、この「おおもとの火」のエネルギーが強い意志や強い実行力となることは、とても役に立つことになります。

これらのことから、このサビアンシンボルを活用して行くには、根源の生命力に触れると良いということがわかります。

戦国武将たちの生きかたやヨガのクンダリーニの活性化なども、これにあたるのでしょうか。

この生命の底力を開発できると、人間の持つ可能性のリミットが外れるともいわれているようで、最初に書きました、ジョーンズがこの度数のキーワードを「マジック」としたのは、このあたりのことを指しているともいえるでしょう。

山羊座13度 今季洋