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獅子座27度「夜明け」

獅子座27度のマーク・エドモンド・ジョーンズのサビアンシンボルはDaybreak.「夜明け」。 

ディーン・ルディアは、この獅子座27度のサビアンシンボルを The luminescence of dawn in the eastern sky. 「東の空の夜明けの輝き」と言い換えました。

夜明けには東の空が少しずつ明るくなって行き、すがすがしい朝の光が輝き始めます。新しい一日の始まりです。

長い人生の上では、象徴的な当てはめとして、この夜明けのような局面を迎えることもあります。今までは辛く苦しい闇のような状態が続いていたけれど、ようやく希望の光が射してきた、それは、そんな喜びに満ちた瞬間でもあるはずです。

ここでは、ひとつ前の獅子座26度「虹」の度数で、天との契約や使命を知った人が、この27度「夜明け」で新しい人生をスタートさせるのだとも考えられていて、ルディアは、自身の著書の中で次のように述べています。

「虹は危機の終わりを告げる一方、夜明けは新たな活動期の本当の始まりを告げます。聖書の象徴では、ノアは『ぶどう園』を植え、物質の渦に飲み込まれなかったベン・エロヒム(神の子)たちから受け継いだ『秘密の教義』を教え始めます。私たちが『神の』潜在能力に触れる『最高の経験』の後には、日常の問題との闘いが訪れます。」

この度数のドデカテモリーは双子座となっています。もともとのサインである獅子座は火エレメントに属するサインで、双子座は風のエレメントに属するサインです。そして、獅子座と双子座は、アスペクト的にはセクスタイルの角度にあり、協力関係を表します。

つまり、この獅子座と双子座の二つの組み合わせは、限定や制約を嫌い、どこまでも大きく広がって行く性質を持っていて、お互いがそれぞれの特質を支え合って協力し合う関係性となっています。

ここから、たとえば創作意欲に満ちたエネルギー(獅子座の象意)を、思考や知識を使った言葉の世界(双子座の象意)に落とし込むというのも、このアスペクトの表すところとなります。

そして、このサビアンシンボルの度数である27度というのは、次のサインへの扉が開かれる度数となっています。27度は、2+7=9で「9」の系列に属する度数であるため、はるか遠くを目指す資質を持って、精神や叡智に関することを見い出すことができる数字となります。

しかし、27度というのは、もうすでにサインの終盤に位置していますので、まず精神が先に、次のサインに向けて飛ぶようなようすを見い出すことができます。つまり、ここでは、獅子座的な資質を持ったまま、まずは精神だけが、次のサインである乙女座に触れてみているようすを、読み取ることができるのです。

つまりそれは、「大きいことは良いことだ」という姿勢を持っていた獅子座が、乙女座が持つ「細やかさ」にも目を向け始めたということにもつながります。そこで、獅子座の稀有壮大な燃える主観のエネルギーを、乙女座の現実的な形にいかに落とし込んで行くのか?というテーマが浮上することになるのです。

これらのことから、このサビアンシンボルを活用して行くには、能動的でビッグな意思(獅子座の象意)を、いかに、毎日の繰り返しの中で現実的な形(乙女座の象意)に落とし込んで行くのか、ということにフォーカスすると良いということがわかります。

つまり、ここで描かれている夜明けは、とてもビッグな希望に満ちた特別な朝日(獅子座の象意)であると同時に、365日に細分化された、いつもと同じような1日(乙女座の象意)の始まりでもあることになるわけです。

ルディアも、「毎日には夜明けがあり、私たちは純粋な心と澄んだ精神でそれを迎えるべきです。」と書いていますが、ここでは、朝日はいつも、同じような毎日の繰り返しの中に、クリエイティブで元気なエネルギーを満たしてくれていることに、あらためて気が付きます。


獅子座27度 今季洋