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福島相双復興官民合同チーム     活動報告会

福島相双復興官民合同チームは、原子力災害で被災された事業者の方々の事業・なりわい再建を目的として2015年8月に設立されて以来、国・県・民間企業が一体となって活動しています。第二期復興・創生期間も半ばを過ぎ、生活環境の整備、企業立地などが着実に進む一方、商圏や人材の不足が顕在化するなど様々な課題があるなかで、引き続き現場主義を徹底し、支援事業者等の皆さまに寄り添った取り組みを進めています。
このたび、「官民合同チーム活動報告会」を開催しましたので、ご紹介いたします。


① 福島の水産業を取り巻く新たな課題へのチャレンジ
 ~個からチームへ 新たな事業者支援のカタチ~

【支援・取組内容】
▶ 
新たな課題は、①ALPS処理水放出に伴う風評等への不安、②水揚げ減少と処理水放出に伴う応援消費の需給ギャップ、③海況変化による水揚げ魚種の変化と対応不安の3点
▶ これら共通課題に対し、主な取組として①販促イベントを通じたふくしま常磐ものの認知度向上、②販路開拓支援を通じた経営力強化、③トラフグ(福とら)を活用した新たな商品開発へのワンストップの支援を実施

② 農業法人誘致と地域との調整を通じた担い手確保・定着支援
 ~営農再開面積の拡大に向けて~

【支援・取組内容】
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2023年4月に国が「人・農地プラン」を法定化し、地域における目指すべき農地利用の姿を担い手とともに示す将来地図「地域計画」の策定を市町村が推進することに
▶ これにより、担い手に農地をまとめる流れができたことから、地域計画策定の話し合いに参画する中で官民チームの機動力や蓄積したノウハウを活かして、担い手のいない農地の集積・集約と誘致法人のマッチングに取り組む▶ マッチングを円滑に進めるため、地権者への貸出意向確認や交渉だけでなく、市町村・JA・地区住民等地域の関係者と誘致法人の相互理解醸成に取り組むとともに、さらに参入後の定着や経営安定化に向けた規模拡大を支援
▶ 浪江町の既参入法人の事例では、同法人の定着・規模拡大に向け、地域関係者との相互理解を深める話し合いや、地権者への貸出意向確認を実施
▶  避難指示が解除された大熊町の特定復興再生拠点区域では、営農再開の本格化に向けた地権者への農地貸出し同意確認が実施され、官民チームもこれを支援

③「全員広報」による攻めの情報発信
 ~今ここ ふくしまの復興~

【支援・取組内容】
取組の開始
▶ 官民チームが攻めの情報発信を行う「大目的」を明確化し、全職員の共通認識に
▶ アクションを具体的に効率よく進めるため、福島への想いが深く、経験豊富な専門人材と連携
業務プロセスの改善
▶ 現場主義を徹底し、広報課自らネタを探索・掘り起こして積極的に現地取材
▶ 経営幹部参画の「広報ミーティング」を定例で行い、組織全体の取組として見える化・仕組み化
▶ メディアの方々への情報提供(投げ込み・メール等)や、プレスリリース配信サイト「PR TIMES」の活用を通じて、事業者・農業者の頑張りや地域のヒト・モノ・コトの魅力を県内・全国に向けて積極的に発信
▶ SNSや、地域への関心層が閲覧するプラットフォーム「note」を活用し、事業者・農業者等の想いを含んだストーリー性の高いコンテンツ(動画や記事)を制作・発信
▶ 情報発信ツールの閲覧者増加に向けて、機構webサイトの構成見直しや、名刺裏面・メール署名を活用した各サイトのPRを実施

④ 相双地域新常態=地域課題×イノベーションを目指して

【支援・取組内容】
▶ これまで、福島イノベーション・コースト構想重点分野のドローンに着目し、相双地域の課題解決に向けて地元企業による実証の支援を行ってきたが、実装には至っていない状況
▶ デジタルの力を活用し社会課題の解決を図るデジタルライフライン全国総合整備計画を推進力として最大限活用し、相双地域におけるドローンの社会実装の加速に繋げるべく取組を開始
▶ 取組は、イノベ機構をプロジェクトマネージャーとし、福島県、福島ロボットテストフィールド、イームズ・ロボティクス社等県内関係者とともに、オール福島のワンチームで推進
▶ 密漁監視や港湾施設点検、物資輸送等の実ニーズがあり、ドローン航路の社会実装要件を満たす海岸線の航路が有望と判断。いわきでの密漁監視や魚群探知、南相馬市小高区や浪江町の沿岸部周辺での生活物資・医薬品配送の具体的利用例を特定し、海岸線のドローン航路プランとして国に提案

⑤ “住民”と”役場”、そして”関係人口”が一緒に物語を紡ぐ”まち”へ ~まちづくり支援の新たな道~

【支援・取組内容】
”提案型”まちづくり支援(提案したプランの実現に向けた新たな取組)
富岡町での解除時期の異なる富岡・夜の森両地区の一体的発展のため、「住民主体まちづくりワークショップ」を開催し、住民のアイディアを町の復興計画に反映すべく支援。
”実践型”関係人口拡大(PDCAによる取組の継続と新たな取組)
前年度に続き各種関係人口拡大策をPDCAにより実施、その中から「大学生観光まちづくりコンテスト」と首都圏在住者を対象とした連続講座「ふくしま未来創造アカデミー」を紹介。更に、新たな取組として、関係人口の重要性を地域で考える「関係人口サミット」を開催、お手伝いをしながら旅をする層の関係人口化を目指す「おてつたび」も実施。
賑わいづくり(”地域”と”関係人口”の結び付き創出)
老若男女誰でも気軽に楽しめる「モルック」を通じて、関係人口拡大と地域との交流促進の機会を創出。また、帰還困難区域に残されたピアノを復活させ、浪江町と双葉町でのイベント活用を通じて賑わいを取り戻す「ピアノ復活プロジェクト」を実施。

開催概要
日 時 ▶ 2024年4月11日(木)14:00~16:50
場 所 ▶ ウェディングエルティ
主 催 ▶ 福島相双復興官民合同チーム(福島相双復興推進機構)
※(公式サイト)https://www.fsrt.jp/ 

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