それを言っちゃあおしまいよ


拾い画

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。

そうね。そりゃそうよ。
歴史に学ぶのは早道だと思う。ちょっとしたワープね。
だからといって、いろいろやって自分の中に答えを見出した人を愚者だ愚者だと嗤うのもどうかと思うのよね。
人生は短いし歴史に学んだ方がタイパが良いのは確かだと思うよ。昔こんなことがあったから私は同じ轍を踏まないってやっていけば楽だと思う。
ただ、自分が何か知らない世界に踏み込んだときに全てそれできるかな?知らない世界ってすぐそこにあるからさ。楽器でも始めてみようかしらんと思って教則本がっつり読んだところで指は動かないわな。昔の人はこの音を出す時にミスタッチをしていたと知っていても同じミスタッチはしてしまうと思うよ。ミスタッチは嫌だからとDAWで打ち込んだところで今度は生楽器の演奏法を知らないから生では再現できない曲、音になってしまう。それはそれで新しい音曲だからいいんだってのもあるんだけど、言い訳に「新しい」って使うのは賢しくないじゃない?
古い演奏法を観ているから間違わないのが賢者?
そうね。そういうこともあるわね。
じゃあ老兵と新兵はどうかな?
老兵は命懸けで経験してきて得た知見があるわね。新兵は情報として知っているけれど、実戦でそれを使えるかしら?
たまに偉そうに言う人がいるのを見るとどうしてもそれはそうだけど、それだけでもなくない?と言いたくなるのさね。もちろん歴史から学ぶなと言っているのじゃないよ。歴史は大切。ただ、だからといって経験して同じところに辿り着いた人を見下すのはどうかと思うのよ。

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