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色水

幼稚園に通っていた時、頭の中はほとんど遊ぶことで占められていて、好きだった遊びを挙げればキリがない。竹馬、泥団子作り(これがツートップ)、長縄跳び、ゴム跳び、鬼ごっこ、色鬼、かくれんぼ、遊具、動物飼育、合唱、焼きもの、お手紙交換、お絵描き、絵本の読み聞かせ、竹パン作り、バンブーダンス...(竹にまつわるもの多い)。色水は、そんな遊びのうちの1つだ。 透明なビニール袋に水と摘んだ花を入れて揉むと、花の色が水に移るというシンプルながら女児の心を掴むようなものであった。

最近、色水を自分の性質と重ね合わせていた。

つまりは、人の影響を受けやすくて染まりやすい人間だなと思った。 もちろん、完全な悪には染まりませんが。

自分を形成する「好きな物」や「アイデンティティ」って、いつからできたんだろう。どこから来たんだろうと考える。 もちろん、小さい時にテレビで観て好きになったり元々の性格から好きなものだったりする。 でも、人に影響されて好きになったものも多いなと気づいた。

今でこそ音楽が好きでライブに頻繁に行くようになり、高校でアコギを始めたり大学時代はCDショップでアルバイトしたりしていたが、小学生のころは好きなアーティストなんていなかった。卒業文集の好きなアーティストの欄は、私だけ空欄だった。でも、その時に隣の席の男の子や同じ放送委員の友達や転校生の子など私が好意を持っていた人達が聴いていた影響で、いきものがかりを好きになった。これは今もずっと変わらない。

元々漫画アニメは好きだったが、中学時代は部活で忙しかったし離れていた。でも、中2~高校まで好きだった人は極度のオタク(クラスの中心的存在な人や陽キャがアニメ漫画好き多かった)だったので、そこから私もサブカル系統へ足をつっこんでいった。

友達がおすすめしてくれる音楽も漫画もハマるし、YouTubeのおすすめからも。(AIの力...)

最近では、片思いしてた相手が好きだと言っていたアイドルやバンドの曲を一時期よく聞いたりその推しのラジオをきいたりしてたから、何だかこんな自分がストーカーみたいでいやになった。

人を好きになりやすくて、その人の好きな物も好きになりやすい。きっと憧れに似たもので、近づきたいって思ってしまうんだ。好きなものを共有すれば、その人の気持ちを少しわかることができるんじゃないかって。なんの味もなくて空っぽな無色な水だから、花の色を欲しがってしまう

でも、混ざりすぎるともう綺麗な色にはもどれない。


わたしは私の色をつけたい。

私の好きに自信をつけたい。