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昭和シンセオタクが選ぶ昭和シンセポップにあう無料シンセ

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往年のビンテージシンセを模したものからサウンド再現できるフリーVSTが沢山ありますが、中でも特にお気に入りのソフトをご紹介したいと思います!
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帰ってきた!昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ(その7)

世界三大アナログモノシンセ「Oberheim SEM」「MiniMoog」そして「ARP Odyssey」両者サウンドや機能が異なり70年代のコンパクトシンセの人気を二分していましたが、それらのシンセにない機能を追加させる目的で登場したのが「Oberheim SEM(Synthesizer Expander Module)」です。鍵盤がない音源型シンセで、その「SEM」に鍵盤をつけたものが後にポリフォニックシンセの先駆けとなる「4Voice(FVS-1)」へ発展するのですが、

昭和シンセオタクが選ぶ昭和シンセポップにあう無料シンセ(その7)

わざわざビンテージシンセのモデリングソフトでなくても、工夫次第で通常のシンセソフトで昭和シンセポップサウンド風にする事ができます。中でもお気に入りのソフトをご紹介します。 機能省略し無償化した「Gospelmusicians Pure Synth Platinum 2」90年代初めのデジタルシンセを彷彿するお洒落なサウンドが印象的な「Pure Synth Platinum 2」は様々な波形が用意された「WaveTable」音源と様々な音色の「ロムプラー」を搭載し、最大4つの

昭和シンセオタクが選ぶ昭和シンセポップにあう無料シンセ(その6)

老舗の伝統を継承した平成Moog「Little Phatty」この半世紀の電子楽器を語る上で「Moog」は誰もが知るシンセサイザーの老舗である事はいうまでもなく、今なお人気ある「MiniMoog」をはじめアナログシンセの歴史そのものであるといっても過言ではありません。しかしデジタルシンセが主流になった80年代後半から残念ながらシンセの生産を辞めたてたのですが、21世紀に入り「Voyager」で復活し現在に至ります。その復活第二段として2006年に登場したモノフォニックシンセ「

昭和シンセオタクが選ぶ昭和シンセポップにあう無料シンセ(その5)

VST聡明期のシンセソフト「V-Station」21世紀初頭のVST聡明期に登場したNovation社バーチャルアナログモデリングシンセ「K-Station」を完全再現したソフト「V-Station」同社シンセのソフトともあり実機のサウンド再現のみならず、プログラム互換がある優れモノ。価格は当時3万円はしていましたが、2022年にサポート終了にあわせ無料化されました。個人的に昭和シンセ以外よく知らないのでありますが、当時を知る方には馴染み深いシンセの様で大ニュースとなりました

昭和シンセオタクが選ぶ昭和シンセポップにあう無料シンセ(その4)

わざわざビンテージシンセのモデリングソフトでなくても、工夫次第で通常のシンセソフトで昭和シンセポップサウンド風にする事ができます。中でもお気に入りのソフトをご紹介します。 トランス系シンセとは何ぞや?90年代のシンセはデジタル化し、従来無数にあった「ツマミ」が消え、基本プリセット規定で操作するのが主流でありましたが、90年代後半に古き良き時代を思い出すかのように「Clavia Nord Lead」を皮切りに見た目アナログシンセを模したモデルが登場しました。しかし中身はデジタ

昭和シンセオタクが選ぶ昭和シンセポップにあう無料シンセ(その3)

わざわざビンテージシンセのモデリングソフトでなくても、工夫次第で通常のシンセソフトで昭和シンセポップサウンド風にする事ができます。中でもお気に入りのソフトをご紹介します。 「u-he」の無料ビンテージシンセソフト「Tyrell N6」映画音楽家ハンス・ジマーが愛用といわれるシンセソフト「Zebra2」掟破りの数々の往年の名機の仕様に切り替えできる「Diva」そして「Prophet-5」を完全再現した「Repro」などで定評あるドイツの音楽ソフトメーカー「u-he(ユーヒー)

昭和シンセオタクが選ぶ昭和シンセポップにあう無料シンセ(その2)

わざわざビンテージシンセのモデリングソフトでなくても、工夫次第で通常のシンセソフトで昭和シンセポップサウンド風にする事ができます。中でもお気に入りのソフトをご紹介します。 演奏者のセンスで色んなサウンドに変化するモジュラーシンセモジュラーシンセといえば、演奏に最適化した一般的な鍵盤付きシンセサイザーと異なり、無数のケーブルが繋がれ無機質なサウンドが反復して鳴っている機械そのもののイメージではないかと思います。もちろん、そのようなミニマル系サウンドを得意としますが「ウェンディ

昭和シンセオタクが選ぶ昭和シンセポップにあう無料シンセ(その1)

わざわざビンテージシンセのモデリングソフトでなくても、工夫次第で通常のシンセソフトで昭和シンセポップサウンド風にする事ができます。中でもお気に入りのソフトをご紹介します。 モンスター級仕様の無料ウェーブテーブルシンセ「Vital」ソフトシンセの定番「SERUM」に迫るサウンドと評判良い無料ウェーブテーブルシンセ「Vital」このソフトは無料とはいえ機能は有料版と変らない超優良ソフトです。ユニゾン(SuperSaw)可能な波形が選べるオシレーターが3つと、WAVファイルロムプ

帰ってきた!昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ(その1)

海外でも人気の国産フラッグシップモデル「Roland Jupite-8」80年代に入り今まで高額だった「プログラマブルポリフォニックシンセ」が徐々に低価格の波が来ましたが、それまでン百万円してた「OB-Xa」「Prophet-5」などのプロご用達モデルには憧れたものです。 中でも「Roland Jupiter-8」は、デュラン・デュラン、トーマス・ドルビー、ハワードジョーンズなどのシンセポップでは大活躍のモデルでありましたね。 「Jupite-8/6」の無料エミュ「K Br

帰ってきた!昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ(その2)

YAMAHAのモンスター級ポリシンセ「CS-80」私が商業ロックにハマるきっかけとなった「TOTO」その頃はシンセとエレクトーンの違いも分からなかったのですが、キーボード本体に刻まれた「YAMAHA」の文字に「海外でも日本のヤマハは有名なんだ!」と感心したものです。程なくしてそれは「CS-80」というシンセサイザーという事を知る事となりました。 仕様は「VCO、VCF(HF、LP)、VCA」がそれぞれ1基「VCF、VCA」用のEG2基構成のシンセが2つレイヤーされており、加え

帰ってきた!昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ(その3)

デジタルシンセ界の黒船「Ensoniq SQ-80」80年代後半になると、従来のアナログシンセと仕様が異なった「デジタルシンセ」が主流になりました。先駆けのプロご用達モデル「PPG Wave」「Prophet-VS」以上の機能を持ち、かつ低価格のモデルが国内メーカーから多数リリースしていた中、米国「エンソニック」から「SQ-80」が登場しました。エンソニックといえば低価格サンプラーの先駆けで、後にライバル老舗「E-Mu社」と合併したメーカー。その優れたデジタル技術を武器にした

帰ってきた!昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ(その4)

マニアのデジアナシンセ「KORG DW-8000」80年代中頃はデジタルシンセ「YAMAHA DX7」が大人気で、各社「妥当DX」で個性的なモデルが続々登場していました。中でも世界初「デジタルディレイ」を搭載した「KORG DW-8000」は従来のアナログシンセでは再現できないような、様々な波形を多数デジタルメモリした優秀なデジタル・アナログハイブリッドシンセでした。しかし、廉価版の「DX」シリーズや「CASIO CZ」などローコストモデルに太刀打ちができず、お世辞にも人気だ

帰ってきた!昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ(その5)

20世紀最後の「Juno」シリーズ「Roland Alpha Juno」MIDIの登場頃からシンセの音色保存機能が当たり前となり、従来ツマミやスイッチが操作パネルにびっしりだったシンセが、液晶ディスプレイと必要最低限のスイッチ類の筐体デザインがトレンドとなりました。そんな世の流れもありローランドの人気モデル「Juno」シリーズ「Alpha Juno」もスッキリ・小型軽量化しました。音色はローランドらしい優しいサウンドですが、先代シリーズと何かが違う?それもそのはず、フィルター

帰ってきた!昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ(その6)

高性能エントリーモデルの先駆け「Kawai K1」80年代はじめまでプログラマブル・ポリフォニック・シンセサイザーは高額で敷居が高かったのですが、MIDIが登場以降に10万円前後の「エントリーモデル」が各メーカーより登場しました。しかし必要最低限度の仕様ともあり「若干チープなサウンド」でありました。そんな中、80年代終盤に老舗メーカーの「河合」より低価格で世に送り出した「Kawai K1」はセンセーショナルでした。なんと!204種類のデジタル波形と52種類のPCM音源を搭載し