ホガークヴァインのノウハウいろは

※注意※ こちらの記事は2019年12月当時の記事です。基本の回し方の参考程度にお読みください。
2021年11月を持ちまして有料部分なしの投げ銭記事とさせて頂きます。

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はじめまして。謙治(けんじ)と申します。

ゾンバードメントのパイオニアたる長北真氏(参考:デッキテク:長北 真の「Neo ゾンバードメント」)のゾンバに惹かれ、レガシーの戦場に足を踏み入れたのは2017年の春。
ゾンバ友の会とともに歩みを進めてはや2年半、ゾンバードメント→ホガークヴァインとゾンビデッキを渡り歩いてきました。

先般、2019年11月のMF名古屋にてついにMFデビューを果たし、競技レガシーにて4-1、トップ8には入れなかったものの10位という戦績を残せました。普段は沖縄でホガークヴァインを乗りこなし、大会でもそこそこ結果を残しています。

さて、今回はメタゲームにおいてなんか知らんがラッシュメディアの目にとまって地味に注目されてるカニホガークと合わせ、デッキ解説、主にプレイングや動きの解説を記事にしていきます。
長文ですがお付き合いください。

1.どういうデッキなの?

ホガークヴァインは、文字通り《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》と《復讐蔦/Vengevine》を使って相手のライフを攻めたり、時にはその高いパワーを利用して《狂気の祭壇/Altar of Dementia》で相手ライブラリーを削る、攻めてよし削ってよしのパワフルなコンボデッキです。
動きについては「2.どう回すの?」で解説するのでまずはリストを見てみましょう。

■ 「ホガークヴァイン」デッキリスト

Mainboard
4:《墓所這い/Gravecrawler》
2:《屍肉喰らい/Carrion Feeder》
4:《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》
4:《恐血鬼/Bloodghast》
2:《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
4:《復讐蔦/Vengevine》
4:《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》

4:《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
2:《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
3:《むかしむかし/Once Upon a Time》
4:《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
4:《黄泉からの橋/Bridge from Below》

3:《Badlands》
2:《Bayou》
3:《沼/Swamp》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
3:《汚染された三角州/Polluted Delta》
2:《湿地の干潟/Marsh Flats》
1:《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》
1:《知られざる楽園/Undiscovered Paradise》

Sideboard
4:《虚空の力線/Leyline of the Void》
2:《沈黙の墓石/Silent Gravestone》
3:《活性の力/Force of Vigor》
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2:《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
1:《反発/Backlash》
1:《アングラスの暴力/Angrath's Rampage》

いわゆる「ホガークヴァイン」は、赤緑黒の三色で組むデッキリストが一般的です。
緑と黒が主要クリーチャーの色、かつ、サイド後の墓地対策破壊カラーとなっています。サイド後に処理したいのは主に《虚空の力線/Leyline of the Void》や《安らかなる眠り/Rest in Peace》、《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》など、常在能力で墓地に干渉してくるカードです。

このデッキが青でなく赤を取る理由は、墓地を肥やししつつ使い回せる《悪ふざけ/Shenanigans》やカウンター対策の《紅蓮破/Pyroblast》など、自分の周りの環境に合わせてサイドを取りやすいメリットがあるためです。
後述するカニホガークでもトロフィーや活性の力で割ることができるものの、やはり強力な置物破壊を取れるのは赤の強みであり、このデッキにマッチしたカラーだと言えるでしょう。

ちなみにこれは私のリストでBacklash、アングラスの暴力が入っていますが、一般的なリストではその枠には《思考囲い/Thoughtseize》が入っています。この是非についてもサイド編で触れていきます。

■ 「カニホガーク」デッキリスト

Mainboard
4:《面晶体のカニ/Hedron Crab》
4:《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》
4:《墓所這い/Gravecrawler》
4:《恐血鬼/Bloodghast》
4:《復讐蔦/Vengevine》
4:《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》

4:《入念な研究/Careful Study》
3:《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
3:《むかしむかし/Once Upon a Time》
4:《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
4:《黄泉からの橋/Bridge from Below》

3:《Underground Sea》
2:《Bayou》
1:《沼/Swamp》
1:《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》
4:《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
1:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1:《湿地の干潟/Marsh Flats》
1:《汚染された三角州/Polluted Delta》

Sideboard
4:《虚空の力線/Leyline of the Void》
2:《思考囲い/Thoughtseize》
2:《恭しき沈黙/Reverent Silence》
3:《活性の力/Force of Vigor》
2:《突然の衰微/Abrupt Decay》
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》

狂気の祭壇やホガークとは特にシナジーしないが、安定して墓地を肥やす《面晶体のカニ/Hedron Crab》に注目したリストです。
正直言ってカニがノイズに感じられて美しくないので回す気が起きないんですが、ホガークヴァインモダン時代のBAN後くらいからカニの相性の良さは注目されており、地味に結果も残してるので無視はできません。

信仰無き物あさりの代わりに入念な研究を取るのが青のパターンとなっています。意外と物あさりをフラッシュバックするタイミングがないため、このデッキにも充分に戦える力があると言えます。

でもぶっちゃけ青入れるならドレッジでよくね???と個人的には思っています。
カニはホガークを唱えるためのコストとして色が合わないし、ブロックはできるもののアタッカーにはならないので後引きすると悲しい思いをするだけのように思ってしまいます。
青が入ったリストに関しては後半「5.4Cホガークヴァインという可能性」でも触れていきます。

2.どう回すの?

デッキの動きと動かし方についてです。ここからは文字で書き起こしてもクッソ分かりづらいので、写真も交えつつ解説しますね。

■ 動きのパターンその1

画像1

1ターン目供給者→3枚ライブラリを削る

画像2

2ターン目道探し→ライブラリを削りつつクロック(復讐蔦、ホガーク、恐血鬼)を探す。ホガークを唱える。
★復讐蔦が墓地に落ちれば、ホガークがこのターンで2回目のクリーチャーキャストとなるため、復讐蔦が帰ってきて4点アタックを決められます。

■ 動きのパターンその2

画像3

1ターン目物あさり→ライブラリを削りつつ恐血鬼捨てる

画像4

2ターン目に縫い師への供給者出して、ライブラリ3枚削ってクロックを探す→上陸で恐血鬼→ホガーク。

■ 2ターン目の動きがとにかくめちゃくちゃ重要

墓地の落ち方次第で、上陸が必要か、フェッチ込みで枚数的にホガークキャストできるかどうかなど、プレイすべきカードが変わってきます。
墓地は肥やせるなら肥やしておいて土地をプレイする、という動きが2ターン目にはとても重要な動きとなります。

例えば1ターン目に供給者をプレイしていたとき、2ターン目には
①屍肉喰らいを出す、供給者をサクって、墓地が肥えて恐血鬼と黄泉からの橋見てフェッチセット→恐血鬼の上陸誘発→恐血鬼サクってゾンビ出す→フェッチ切って恐血鬼の上陸
②二体目の供給者を先にプレイ、墓地が肥えて恐血鬼見てからセットランド→上陸誘発
というパターンがあります。何が起こるかは分かりません。

相手が島を置いてターンを返してきた場合は、上記パターンの動きを少し変え、先にフェッチランドを置くのがいいでしょう。デイズケアし得。
フェッチではなくうっかりデュアラン置くと、デイズケアはできるけど上陸できなくなるのでそこは注意が必要です。

うまく相手のカウンターをかわしてプレイすれば、2ターン目に供給者、供給者、恐血鬼、復讐蔦、ホガークみたいな盤面になります。あいてはしぬ。

■ 狂気の祭壇でライブラリアウト

「殴り値高いから狂気の祭壇なんか気にせず行こうぜ!」と思うかもしれませんが、この環境には問題のカードがあります。
レガシー最強の除去《剣を鍬に/Swords to Plowshares》です。

これを避けつつ自分が優位に立ち、相手に勝つためには殴るだけでは足りません。そこで必要なのが《狂気の祭壇/Altar of Dementia》です。
ソープロを避けつつ墓地肥やしができるのは当然のことながら、ホガークをサクるとホガークのためのマナが出てくるんです。そらつええわ。

大体のゲームではメイン2ターンホガークを決めるので、3ターン目にはまず、優先して狂気の祭壇を置きましょう。
コントロールは祭壇キャストに対応で動かざる得なくなります。で、何もなければほぼ確定勝ちです。

画像5

例えばこんな盤面で祭壇が通りました。墓地に黄泉からの橋が落ちているので、ホガークをサクって自分をターゲットにし、8枚削りゾンビを出します。

画像6

(斜めになってるのが今サクったホガーク)

次に、出てきたゾンビと恐血鬼を種にホガークを再キャストします。
更にキャストの種にした恐血鬼をサクって自分のライブラリを2枚削る→トークン1体生成、一緒に種にしたゾンビもサクって2枚削ります。
墓地には二枚目のホガークが落ちているので、先ほど再キャストしたホガークと恐血鬼サクりで出てきたゾンビを種にホガークキャスト。
キャストスタックで場に居るホガークをサクって8枚削る→トークン生成

・・・なんて動いている間に墓地に二枚目の黄泉からの橋が落ちます。そうしたらコンボスタートです。

ホガークキャスト、サクる、8枚肥やしてゾンビが2体出る
→ゾンビ2体を種にホガークキャスト、サクる、8枚肥やしてゾンビ2体
→ゾンビ2体を種に・・・
これをループする間に場にゾンビがモリモリ出て、場のパワー合計が相手ライブラリー枚数を上回るので、適当に全部サクってライブラリアウトターゲット相手って言えば(エムラとかなければ)勝ちます。

ね、簡単でしょ?

ちなみに相手ライブラリーにエムラクールなどライブラリ修復系がある場合は、相手ライブラリーを削りに削りまくってこちら側に限界までトークンを作り、ターンを返しましょう。物量差で勝つか、相手のエクストラターンが決まって負けるだけです。シンプル。

■ 墓所這いシークレットテク

たぶんこういう項目はみんな好きだと思うのでひとつ書いておきます。
墓所這いに関するテクニックです。

画像8

この盤面で、手札にゾンビがないとします。

場にゾンビが居るうちに、とデュアランからマナを出して墓所這いを唱える→供給者を塔でサクると、墓地に後から物あさりが落ちて、物あさりの赤マナのためにフェッチはBadlands持ってきて、という動きになり、
Bayouが持ってこれず後続につながらない、みたいなことがあったりします。

そこでファイレクシアの塔で供給者をサクり、出たマナから墓所這いを唱えます。え、そんなんできるん!?ゾンビ場にいなくなるんじゃ???と思うと思いますが、できます。

1.呪文を唱えることを宣言し、カードを元ある領域からスタックの一番上に乗せる。(中略)
5.ここまでの宣言や選択を考慮し、呪文が適正に唱えられるかどうか判定する。不正であった場合は唱えることを宣言する直前まで巻き戻される。
総コストが決定される。これ以降、総コストは固定される。
6.総コストにマナの支払いが含まれる場合、マナ能力を起動する機会を得る。
7.すべてのコストを好きな順で支払う。

「唱える」- MTG Wikiより引用

唱えることを宣言したら、唱えるための条件(この場合ゾンビが場にいるかどうか)を確認した後にマナ能力を起動できるので、ファイレクシアの塔で供給者をサクってマナを出し墓所這いを唱えることができます。

ちなみに供給者の能力がスタックに乗るタイミングですが、墓所這いを唱える処理が完了しスタックに墓所這いが乗ったあと、誘発していた供給者の能力がスタックに乗るので、供給者能力から解決→墓所這い、という順になります。

この手順に関してはL2ジャッジ、L1ジャッジ含め複数人に確認を取っており、ワンチャンジャッジより詳しい長北氏お墨付きのテクニックでもあるので覚えておきましょう。二枚目のデュアランサーチはBayouを探したいため。

3.キープ基準は?

さて基本の話に戻ります。初手からブンブンするのに必要なパーツは以下のとおりなので、以下のようなハンドが来るまでマリガンです。

①物あさり+供給者+恐血鬼
 →物あさりスタートで2ターンホガーク可能。キープ
②物あさり+恐血鬼+黄泉からの橋(+軽いクリーチャー)
 →物あさりスタートでゾンビ量産。屍肉喰らい居れば勝ち。
③供給者+供給者+ホガーク
 →とりあえずホガークルート。
④供給者+道探し+ホガーク
 →とりあえずほがほが。

駄目な例
①供給者+恐血鬼+復讐蔦黄泉からの橋
 →手札から落とせない状態で墓地にほしいカードが多い、即終了
むかしむかし+ホガーク+道探し
 →むかしむかしを頼りすぎると即終了

供給者はこのデッキにとっての《Ancestral Recall》なので、初手に供給者があるとめちゃくちゃ楽です。
物あさりも頼りがいがありますが、信用し過ぎは駄目。手札に復讐蔦+恐血鬼などの墓地に落として嬉しい2枚セットがある時と、手札で墓地を肥やしきってホガークキャストできる時だけは安心してキープ。ほかはマリガンです。
あとは基本的に、むかしむかしとホガークは初手に無くてもOK。むかしむかしは中盤引いても活躍するし、ホガークは後から墓地に落ちたり手札に引いてこれればOKです。

このデッキのすごいところは、ロンドンマリガンでマリガン後に不要牌をボトム送りにできる点です。
例えばマリガン後、物あさりがないけど初手に来ちゃった黄泉からの橋とか恐血鬼とかボトム送りにできます。この動きのおかげでコンボのくせに初手が駄目ならマリガンしたほうが得という、珍しいデッキでもあるのです。

初手の基準は、まず供給者か物あさり。
供給者ある→二枚目の墓地肥やしが手札にあるかどうか。
物あさりある→手札から落として嬉しいものがあるかどうか。

あとは走り抜けるのみです。

4.サイドプランは?

デッキの動きが理解できて、回すことができるようになったらサイド後の動きを見ていきましょう。
今回はカニではなく、ホガークヴァインのサイドイン/アウト解説です。

1.対バントコントロール

out
1《復讐蔦/Vengevine》
1《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》
4:《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
4:《黄泉からの橋/Bridge from Below》

in
2:《沈黙の墓石/Silent Gravestone》
3:《活性の力/Force of Vigor》
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2:《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
1:《アングラスの暴力/Angrath's Rampage》

墓地利用コンボを減らし目にしてクロックを刻んでいきます。
後手の場合、相手の2ターン目RIPの可能性があるのでoutの復讐蔦はホガーク2枚目でも可。
供給者も1ターン目に出すとサージカルを打たれる裏目があるので、メイン戦とは打って変わって1ターン目は物あさり、墓所這いあたりで様子を見るプレイングになります。

キープ基準も、墓地肥やしルートを強行するならサージカル対策になる沈黙の墓石RIP対策になる活性の力、トロフィーが初手にほしいところ。
メインほどの爆発力はなくなるため慎重なプレイが重要になります。しっかりハンデスしながらゲームを優位に進めていきましょう。

2.対URデルバー

out
4《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
2《黄泉からの橋/Bridge from Below》

in
2《沈黙の墓石/Silent Gravestone》
2《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2《陰謀団式療法/Cabal Therapy》

基本的にお客様。相手はサイズ差で勝てないのでブンブンルート目指しましょう。
サイド後に気をつけるのはサージカルくらいですが、2戦目は様子見しつつ、墓掘りの檻使ってくるようなら黄泉からの橋2枚out→活性の力2枚inでOKです。

3.対デプス

out
1《恐血鬼/Bloodghast》
1《復讐蔦/Vengevine》
1《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》
4《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
4《黄泉からの橋/Bridge from Below》

in
4《虚空の力線/Leyline of the Void》
2《沈黙の墓石/Silent Gravestone》
2《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
1《反発/Backlash》

とりあえずサージカルで抜かれてサムいやつ減らそう作戦。
力線はホガークと開墾者サイズアップ対策に入れてみるけど、ホガーク見かけない場合は入れずに黄泉からの橋戻してもいいかな、くらいのノリです。

MF名古屋でデプス当たってめちゃくちゃつらくて泣きそうになったのでBacklashサイドに取ったけど、リアニにも刺さっていい感じだったのでこれは有りだなと思ってます。

対リアニのサイドは対デプスサイドとだいたい同じです。道探し1枚抜いて《アングラスの暴力/Angrath's Rampage》入れとくかな。サイド後おそらく黒タイタン出されてクリーチャー並んじゃうからアレな感じになると思うけど、一応そんな感じです。

4.対デスタク

out
4《恐血鬼/Bloodghast》
1《狂気の祭壇/Altar of Dementia》

in
3:《活性の力/Force of Vigor》
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》

RIPとサリアにボコなので恐血鬼アウト、あとはブンを目指せ。

空から殴られると終わりです。
ソープロホガークに当てられると終わりです。
しんどすぎるけどライブラリアウトは効くので、RIP、破棄者を乗り越えていけ。頑張れ。

5.対その他デッキ、思考囲いについて

その他デッキに対面した際は、高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に対応してください。
アングラスの暴力とBacklashの枠は自由枠なので、衰微を取る、悪ふざけを取る、思考囲いを取る、その他諸々お好きなおしゃれカードをどうぞ。
環境にデスタクが多いとかであれば《疫病造り師/Plaguecrafter》を入れるのもGood。

個人的に思考囲いを取らない理由ですが、ハンデス6枚もあってもコントロールに対してそこまで使わないし使うタイミングが無いためです。
陰謀団式療法はマナコスト払わずに唱えられる時がある、メタカードや相手のコンボパーツを手札からすべて抜くことができるため入れていますが、1-1交換止まりの思考囲いよりもサイド後には入れたいカードが色々あると思っています。個人的には、正直思考囲いを入れる隙間はありません。

ただこれはあくまでも個人的な感触なので、使い慣れるまでは思考囲いを入れておいて、色々と試してもらうといいかなと思います。

5.4Cホガークヴァインという可能性

さて、ホガークヴァインをしばらく回してきて、このデッキには明確な弱点があるなと感じました。

それは何かというと、サイド後に展開力がガクッと落ちるという点です。

墓地対策の対策をしたり、相手のフィニッシャーを止めるため除去やハンデスのサイドインをすると、どうしてもメインのコンボパーツを削らなくてはなりません。
展開力をどこまで維持するのか悩みながらサイドアウトしていくと、サイド後はふわっと枚数を削ろう、みたいなことがよくあるなと気づいたのです。
コンボデッキの宿命ですね。

しかし願いが叶うならば、できる限り展開力は落とさずメタカードはサイドインしたい。

…そんな贅沢な悩みを解消する手段が、最近新たに登場したことを私は忘れていました。
そう、それはこの1枚でした。

画像7

《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》です。

オーコをとりあえず突っ込んでみたら強いんじゃね?という案を、ゾンバマスター長北さんから聞いた時

「オーコ、またお前か」

とは思ったけど、前述のように展開力を維持しつつサイドカードを活かすにはもってこいなのは、まさしくプレインズウォーカーでありオーコだったのです。
スタンでBAN、パイオニアでBANされて行き場を失っていた手元のオーコを活かせるのはここしかいねぇ、ということで組み込んでみました。

リストは以下のとおりです。

■ 「4Cホガークヴァイン」デッキリスト

Mainboard
4:《墓所這い/Gravecrawler》
2:《屍肉喰らい/Carrion Feeder》
4:《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》
4:《恐血鬼/Bloodghast》
2:《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
4:《復讐蔦/Vengevine》
4:《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》

4:《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
2:《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
3:《むかしむかし/Once Upon a Time》
3:《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
4:《黄泉からの橋/Bridge from Below》
1:《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》

3:《Badlands》
2:《Bayou》
1:《Underground sea》
2:《沼/Swamp》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
3:《汚染された三角州/Polluted Delta》
2:《湿地の干潟/Marsh Flats》
1:《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》
1:《知られざる楽園/Undiscovered Paradise》

Sideboard
4:《虚空の力線/Leyline of the Void》
2:《沈黙の墓石/Silent Gravestone》
3:《活性の力/Force of Vigor》
2:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2:《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
1:《反発/Backlash》
1:《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》


正直、Backlashとオーコを両立するというクソオシャレ構築では勝てないと思っていました。

しかし蓋を開けてみたら、結果はなんと4-0で全勝。参加者のトップ4でSEだったため予選の5戦目はIDし、そして勢いそのまま決勝へ。
残念ながら最後はコントロールに負けてしまうも、快勝も快勝でした。

この適当オーコ構築を改めて見つめ直して思ったのは、「これカニホガークでも行けるんじゃね?」という確かな感触でした。

オーコがこのデッキだからこそ活きる部分は数多くあって、まず1つ目にホガークヴァインが苦手とする墓掘りの檻、チャリスを鹿にしてしまうところです。
2つ目、カニホガークの場合2ターン目まででそこそこ仕事を終えるカニをオーコで鹿にすると、クロックになるわ、ホガークキャストの種になるわ(鹿が緑で招集できる)といいこと尽くめです。
3つ目、上陸で出てきてホガークの種になったらブロックができず殴るしかないはずの恐血鬼も、鹿にすれば心強いブロッカーかつ3点クロックになってくれます。
で4つ目、なんか知らんがサイズアップのおかげで狂気の祭壇の削り枚数も増やしてくれるじゃないですか。

もっともっと言えば、ホガークヴァインが苦手とするデプスやリアニなんてすぐ鹿ですよ。

このオーコってカード、レガシーに与えたインパクトもさることながらホガークヴァインへのいい影響面が多すぎて、なんかやばいバグなんじゃないかと思うレベルでした。
レガシー環境にはほとんどオーコを倒すようなクリーチャーパワーがないため(あっても鹿になる)環境的に強力なのは理解していましたが、ここまでデッキにマッチするカードだとは思いませんでした。

このポストを読んだあなた、私のような狂人に出会えたことに運命を感じたら、ぜひホガークヴァインを組みレガシーの夜明けを一緒に見ましょう。

ホガークヴァイン、カニホガークを今から組むならオーコが板。全勝目指して走ってください!
私は全力で応援しています。

ホガークヴァインに愛を込めて。

草々

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