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自由

繋がれるのが大嫌いで
押し込まれるのが大嫌いで
暗くて狭くて息苦しくて
何するわけでもないけれど
外に出たくてたまらなくて
閉じ込められた箱の中から
ようやく外に出たけれど
あらゆる花で埋め尽くされた
透き通るような壁に魅せられて
安心している自分に気づく

早くここから出なければ
自分で自分を守らなければ
昔のわたしが囁くけれど
空見上げれば月に星
永遠に続く夜もなく
朝日が昇り陽が差して
柔らかな風が運ぶのは
どこか懐かしい甘い匂い

わたしはたしかに守られている
わたしはたしかに守られている

閉じ込められることもなく
いつでも蓋は開いているから
何処へでも好きなところへ
何処へ行くのも自由だよ
誰かの声がこだまする

留まりたくないわけじゃない
何に怯えることもなく
眠れる場所が欲しかっただけ

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