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見て描くプロと見ないで描く素人[note0004]

絵が描けないと思っている方。

絵を描くときに、何も見ないで描いてるってことはないですか?

え?見ながら描くのって素人のすることじゃない?
なんて思った方。
今日は、そんな方のために

・絵を描くときは、描きたいものを見て描きましょう。
・絵を描くときは、しっかり見て描きましょう。

というお話しをしたいと思います。

資料を見ながら絵を描くことは素人がすること?

質問です。

・絵が描けないと思っている方、絵を描くときに、何を見て描いていますか?

ちょっと変わった質問に聞こえるかもしれませんが、
実はこれ、大事なことなんです。

何を見て描いていますか?

これは簡単なことですね。
絵を描くときは、資料や描く物を見ましょうということです。

簡単なことですが、勘違いしがちなのは、絵が上手い人・絵が描ける人の多くは何も見ないで描いてるわけではないんです。

でも、上手い人が何も見ないでさらさらと絵を描いているところを見たことがある。
そんな経験ってありますよね?

あれは、記憶で描いています。
想像や創造で描いているのは、何かと何かの記憶の組み合わせなんです。
もしくは、記憶からのアレンジですね。

架空のキャラクター

じゃあ、誰もが見たことがないオリジナルのキャラクターや、
想像上の生き物とかって、見て描けない。そもそも見ることができないんじゃない?
そう思いますよね?

そこで、組み合わせだったり、アレンジが必要になってくるのです。


少し話が脱線してしまいますが、少しだけ説明しておきますね。
例えば、ドラゴンを描きたい場合。
もう世の中にはドラゴンを描いている人が多いので、資料は多いと思います。
だけど、その資料がない場合、どうすればいいのでしょう?

まったくの情報がない状態ではそもそも描くことが出来ません。
とりあえず、こういう情報を集めたとします。

・大きい生き物(家よりも大きい)
・翼がある
・姿はトカゲやヘビのよう

この情報だけで描く場合、まず資料を探します。
ヒントとして、トカゲ・ヘビが出てきていますので、その両方を調べてみます。
大体の顔や体のイメージはできますよね?

そして、ここからはアレンジの出番です。
翼を描くときの資料は?
皆さんドラゴンを想像できてしまうと思いますので、きっと恐竜のような翼を想像すると思います。

情報としては翼がある。
これだけです。
翼って、鳥にもありますよね?
つまり、翼であれば何でもいいんです。
そこがアレンジの楽しいところです。

大きさも自由ですね。
情報としては、家よりも大きければ良いんです。
山のように大きくてもいいし、むしろ地球サイズでもいいんです。
もう何かお話しが作れそうですよね?

こんな感じで架空のものを描いていきます。
では、話を戻しますね。

資料を見て描こう3

記憶だけで描く

これは少し難しいです。
記憶力や観察眼がよほど鋭くないとこれはできません。
しかも、何かを見て描くときよりも、少し絵の質は劣っているかもしれません。

「アンパンマンは見なくても描けますよ」
そういった意見も出てきそうですので、これも説明しておきますね。

大体こういう人って、描けるの顔だけだったりしませんか?
割と絵としては簡単だと思います。
線も単純なほうです。
しかも、描いたことがある人が多い。

これって、記憶しやすいんですよね。
顔の形は丸。
鼻も丸。
みたいな感じで。

次に体は?って言われると、途端に難しくなります。
「マントつけてたかなぁ。
 あれ?マントってどいう風についてたっけ?
 なんか胸のあたりに顔のマークみたいなのついてたな?
 どんなマークだった?
 靴ってどんなだった?
 ズボンは?」
これって、描いたことある人は、なんとなくでもわかるんですよね。

でも、きちんと描こうと思ったら、画像を見て描けばいいんです。
正確に描けます。


完璧に覚えられないから見ましょう

簡単な絵でさえ完璧に覚えていないんです。
ましてや、生活の中でよく見る物でさえ覚えてないことはいっぱいあります。

では、質問です。
紙コップはどんな形ですか?

資料を見て描こう1


こんな形を想像しました?
簡単でしたか?
そうです。これが紙コップ・・・ではないんです。

きちんと描こうとしたら、この絵じゃないんです。
これは、かなり色々なものが省略されている記号のようなものです。

簡単にですが、紙コップを描くと

資料を見て描こう2

大体こんな感じです。
・・・下手だったらすみません。
紙の厚みがあって、紙の端と端のつなぎ目があって、渕がカーブして丸まっています。
そして、実際見てもらったらわかると思いますが、底はすこし高くなっています。
もっと細かく見れば、もっと色々とあるかもしれませんが、
とりあえずこれだけの情報が入っています。

日頃、目にすることが多かったとしても、ここまで覚えてないですよね?
絵を描くときにこれ、何も見ないでパッと思い出して想像して描けますか?
難しいですよね?

ということは、
「もっと複雑な物って、どこまで知ってる?
 もしかしたら、何も知らないってぐらい知らないかも!!」
っていう話なんです。
絵を描くことに対して、知らないことってかなり多そうですよね?

絵を描く為に物を見る生活

絵を描いたり、小説を描く人もそうなのかな?
こういう人たちって、生活の中で、物を描くとしたら、表現しようとしたらって考えて、よく観察する癖がついている人が多いと思います。
特に構想を練っている作品に登場しそうな物が、生活で登場すると敏感に反応して観察します。
そんな人たちでも、いざ作品にするときは、よりきちんと表現したいから資料を見るんです。


例外としては、単純な絵を描く人。
もしくは、そこまで細かい表現をしなくていい人。
こういう作風の人たちは、「紙コップはこの形」と決めてしまえば、
もう見なくてもいいんです。
どちらにしろ、
決める前には、まず見ますけどね。


◇◇◇◇◇◇◇

つまり、絵のプロでも資料は見るので、絵を描くときは参考になる資料を見て描きましょう。
資料を見て描くのが恥ずかしいことだと思っている方がいらっしゃいましたら、もう大丈夫です。
堂々と資料を見ながら描いて下さい。


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