illuminative waves

夢かうつつか幻か?あちら側の世界とこちら側の世界を漂う少し奇妙な音楽を作り出す 音楽ユ…

illuminative waves

夢かうつつか幻か?あちら側の世界とこちら側の世界を漂う少し奇妙な音楽を作り出す 音楽ユニットilluminative waves メンバーは日本在住のito gosukeとフィンランド在住のyoshida minori。

マガジン

  • 『Cirkus hraček』セルフライナーノーツ

    『Cirkus hraček』の全曲解説

最近の記事

2023年ベストアルバム

2023年ベストアルバムです。フォークを意識して聴いてました。あとは音像が独特なもの。 簡単なコメントとyoutubeを貼り付けますのでよかったらチェックしてみてください。 20位、民謡クルセイダーズ「日本民謡珍道中」 日本の民謡とラテン・リズムの融合かっこよすぎる。フジロックでは他と被って観れなかったのが悔やまれる。 19位、OZmotic & Fennesz 「Senzatempo」 FENNESZのノスタルジックなノイズは唯一無二。イタリア・トリノのデュオ(サ

    • 2022年ベストアルバム20

      今年は例年以上に新譜を聴くことができました。100枚近く。その中からの20枚です。 20位、Sontag Shogun & Lau Nau『Valo Siroutuu』 ニューヨークを代表するポストクラシカル/アンビエントトリオ×フィンランドを代表する歌姫 19位、Beau Diako『Nylon』 ロンドンのプロデューサー・ギタリスト、Beau Diakoのメロウなオルタナティブ R&B 、インディー・ポップ 18位、Nightlands『Moonshine』

      • 2021年 年間ベスト・アルバム

        2021年 年間ベスト・アルバムやります。とはいっても今年は日常生活で音楽を聴く時間があまりとれませんでした。年末になってみなさんの年間ベストを参考にいいなと思ったものから選びました。 20位 Baiuca『Embruxo』 スペイン北西部、伝統的なガリシア音楽と電子音をミックスこのライブ映像めちゃかっこいい。融合してる。 19位 THE NOTWIST『Vertigo Days』 ドイツ・シーンを代表するバンド 。7年ぶりのニューアルバム。音もアートワークもカッコい

        • 年間ベストアルバム2019

          今年発表されたアルバムの中から個人的に好きな作品を20枚選びました。20位、元ちとせ『元唄 幽玄 〜元ちとせ 奄美シマ唄REMIX〜 (Remixes) - EP』 元ちとせの唄を坂本慎太郎,坂本龍一や海外のアーティストがRemixした作品。曲がいいというかこの取り組みが素晴らしいなと思った。アートワークもかっこいい。坂本慎太郎のremixはらしいなとニヤリとします。元ちとせは初期の曲しか知らないので最近の曲も聴いてみようと思わせてくれる作品でした。 19位、Balqee

        2023年ベストアルバム

        マガジン

        • 『Cirkus hraček』セルフライナーノーツ
          11本

        記事

          『Zaslíbené místo /まちあわせの ばしょ』ができるまで

          『Cirkus hraček 』全曲解説もいよいよ最後の曲です。PEIACOにこのアルバムの制作を持ちかけて色々と話し合う中で2人の好きな曲などを教えてもらいました。その中で栗コーダーカルテットとUAのコラボした『PoPo Loouise』という曲がありました。 この曲のどこか異国の絵本の世界みたいな雰囲気がとても好きで繰り返し聴きました。同じような理由でくるりの『ブレーメン』も好きでよく聴いていました。そんな中からできた曲です。 歌詞はpeiがつけてくれて、『Cirku

          『Zaslíbené místo /まちあわせの ばしょ』ができるまで

          『Misty akordeon / 霧のアコーディオン』ができるまで

          サーカスや移動遊園地。楽しい空間がそこにはあるけれど、彼らがそこからいなくなってしまった後の寂しさ、それもまた物語の大切な一部です。 おもちゃのアコーディオンを買って、練習もそこそこにレコーディングしました。 にわか仕込みだけどこの空気感はこの時にしか出なかったと思います。フォークトロニカソング。 斉藤和義の『ウエディング・ソング』から着想を得ました。 ちょうどこの曲を作った頃、みのがフィンランドで結婚するという知らせをききました。さらに同時期にilluminativ

          『Misty akordeon / 霧のアコーディオン』ができるまで

          『Jablko / ヤブルコ』ができるまで

          リコーダーを吹いているといくらでもメロディが出てくることがあります。 この曲はイントロや間奏はリコーダーで即興で思いついたメロディを何回か録音して良さそうなのを採用しました。 短調の三拍子の曲を作ることが少ないので他の曲とメロディがかぶってしまう心配もなくスラスラと出来上がりました。採用しなかったテイクにもいいメロディたくさんあった気がします。 この曲はアルバムの中で唯一と言っていいほど元ネタがありません。 そーいうことって珍しいです。ここまでのライナーノーツにも書い

          『Jablko / ヤブルコ』ができるまで

          『Paraha / パラハ』ができるまで

          この曲はチェコのDVAというバンドからインスピレーションを受けてトラックを作りました。 アルバム全体をチェコの古いアニメや映画のイメージで作っていますが、では、チェコの現行の音楽シーンはどうなんだろう??とふと疑問に思い、調べてみたけどよくわかりませんでした。 クラシックやジャズなどは見つかるのだけれどポップなものが見つけられません。唯一アルバムを作る前から好きで聴いていたのがDVAです。このバンドの作り出す音楽は私がチェコのインディ音楽はこうであって欲しいと思い描くその

          『Paraha / パラハ』ができるまで

          『kamisibai / 紙芝居』ができるまで

          アルバムの中で一番苦労して作りました。 ことの始まりはMØ の『Kamikaze』を聴いたこと。(この曲もみのに教えてもらった気がします。) イントロのシンセのリフとその裏で絶妙なタイミングでなっているバッキングの音色。これで開始早々一発でやられました。そしてMØ の歌やダンス、悪そうな立ち振る舞いにとても惹かれました。この曲のMVに出てくるどこの地域かわからない雰囲気(少し中東ぽい?)も良いですね。 余談ですがこの曲を作っているころに人生初の海外旅行を経験。(イタリア

          『kamisibai / 紙芝居』ができるまで

          『Vodník / ヴォドニーク』ができるまで

          トリンクルティンクル クリスマスナイト 魔法がとける 恋の歌よ届け、しずかな夜に          それは、桜が散りはじめた、ある晴れた日のことでした。恵比寿の職場に向かう途中の交差点で、急にこの曲の歌詞のイメージが降ってきました。 ヴォドニークが桜が散る森の片隅でひとり、好きな女の子を想ってこの曲を歌っています。その浮かんだ情景をもとに彼に何が起こったのかを探っていきました。 ヴォドニークとはチェコに伝わる水の妖精で見た目はカッパみたいだけれど、楽器を奏でたりするとこ

          『Vodník / ヴォドニーク』ができるまで

          『Ivana&Jitka / イヴァナとイトカ』ができるまで

          この曲では大好きなチェコの映画『ひなぎく』の世界観を再現させたいと試みました。名前は『ひなぎく』の主人公の2人の本名からとってイヴァナとイトカ。 この映画は実験的で社会への皮肉やメッセージも込められています。しかし、それはひとまずおいておきます。可愛い女の子ふたりが大人達相手に悪戯三昧してはしゃいでいる様子がとてもお洒落で愉快なんです。この曲でイヴァナとイトカにも自由奔放に遊んでもらいました。 イヴァナ↓ イトカ↓ この曲はトラックを作っている段階からラップみたいな歌

          『Ivana&Jitka / イヴァナとイトカ』ができるまで

          『Cirkusová hut / サーカス小屋』ができるまで

          この曲以外の曲が完成し、アルバムの曲順を考えている時にPEIACOの提案でもう一曲、もろにサーカスぽい曲を入れてみようということになりました。 サーカスぽい曲というのはイメージ的にはわかるけど実際に作るとなるととても難しくて、なかなかイメージ通りの仕上がりになりませんでした。 これはお蔵入り作品 いろいろyoutubeで探ったり、実写版ダンボを観ながらサーカスの世界をインストール。 はじめにギターで伴奏を弾きリコーダーでメインメロを作ってみました。この段階ではあまりサ

          『Cirkusová hut / サーカス小屋』ができるまで

          『Gall / ガル』ができるまで

          この曲のきっかけはベースラインです。 RADWIMPSの『アイアンバイブル』という曲のベースラインを引用しました。イントロやサビ前にあるブリッジのようなものでヤンシュヴァンクマイエルのようなチェコアニメのイビツな編集を表現。 チェコのチャペックという作家の小説にロボットの語源になったと言われる作品があり、その登場人物にガル博士が出てきます。ガルという名前はそこからいただいた名前。 ガルと褒めたがる団長は実在する人物がモデルです。私の働くレストランの厨房にイタリア人のおじ

          『Gall / ガル』ができるまで

          『Lví 4/4 / ライオンの4拍子』ができるまで

          この曲を作ろうという時にはすでにサーカスをテーマにアルバムを作ろうと考えていました。 なるべくサーカスぽいメロディを作りたいとイントロを作ったのを覚えています。 アレンジはエレクトロニカアーティストのi am robot and proudみたいにできたらなあと作りはじめました。 彼の音楽は可愛らしい色んな種類の音色が細かくおもちゃ箱のように散りばめられていて全体の雰囲気を作り出していく打ち込みの音楽 Aメロはsalyu × salyuのオマージュを入れて歌詞の単語を

          『Lví 4/4 / ライオンの4拍子』ができるまで

          年間ベスト10年のまとめ

          ツイッターはじめて初期の頃から年間ベストアルバムを選ぶのが恒例行事となっている。毎年やっているのだけど2014年と2017年の記録が見つからない、、。2009年もやっていたような記憶もあるが、、。ここ十年で音楽の趣向が徐々に変わっていく様がわかりおもしろい 2010年 https://togetter.com/li/72284 2011年 https://togetter.com/li/226663 2012年 https://togetter.com/li/42008

          年間ベスト10年のまとめ

          『Cirkus hraček / おもちゃのサーカス』ができるまで

          アルバムの一曲目に収録されている『Cirkus hraček / おもちゃのサーカス』 今作の中ではじめに作った曲です。 大泉洋や安藤裕子が出ている『ぶどうのなみだ』という映画がきっかけ。この中のワンシーン(Lyric Videoの絵にあるように楽器を演奏しながら踊りながら行進しているシーンがある。)を観てイメージが膨らみ、イントロのリコーダーのメロディができました。 そして、この頃に相方みの に教えてもらったこの曲をよく聴いていたので この構成を下敷きにして組み立て

          『Cirkus hraček / おもちゃのサーカス』ができるまで