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今は元気な母が乳がんになった時のはなし。

乳がんの体験記というか、
母が乳がんになった時の記録を残します。

なぜって??
TVやブログなどWEB検索をすると、たくさんたくさん出てくると思います。
不安になるような記事がいっぱい目につくと思います。

だから、
末期手前までいった母の話。
今は寛解して、元気に田舎暮らしを満喫している母の話をお届けできればと思います。

乳がんになっても本人も家族も現在は元気に生きて笑っています。
現在戦っている方やその家族、身近な方に届いてパワーに変わればと記します。

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【乳がん発見は妹の誕生日】

乳がんと分かった日。
10月5日。
まさかの妹の誕生日でした。
おめでとうなのか、なんなのか複雑な気分。

母は当時まだ1歳の娘がいる私には遅れての報告でした。
気を使われていたようです。
後から聞いたら影で泣いたよー、不安だったよーと。
そりゃそうだ。
誰だって不安だよね。

【どんな癌?】

母の癌は、かなり難しいほうの癌だったらしいです。
聞いた内容はこれ。

・進行性乳がん
・硬がん
・石灰化
・核異型度は中度。
・ステージ4一歩手前(3と4のあいだ)
・リンパ節、鎖骨に転移。肝臓は転移かな?って怪しい感じ。
・ホルモンがマイナスでホルモン療法ができなかった。
・ハーツーが陽性。
・増殖マーカーがすごくて、増殖しまくっていた。

発見した時は癌が大きくて、手術ができませんでした。
なので、まず抗がん剤で小さくすることに。

【まずは抗がん剤治療】

11月から抗がん剤が始まりました。

抗がん剤の名前はFEC療法で4クール。
8ヶ月という長い年月です。

爪が黒ずんできたり、髪の毛が抜けたり、いろいろな症状がおこりました。

髪の毛が抜けた時の母の反応↓
『見て―!すっごい抜ける!!(笑)』
と見せてきました(笑)

とにかく明るかった。
まぁ、本心は不安も多かったと思うけど、娘の私には明るく笑っていた印象があります。
もちろん家族も、
『ほんとだ―!生まれたての動物の子どもみたいでかわいい♥』
とか言っちゃって、一緒にゲラゲラ笑い合いました。

治療中、私は病院に行ったり、がんセンターへ行ったり一緒に勉強したりしましたが、母の前向きな姿を覚えています。

リンパ取るからねー、普通のマッサージできないから、それ用のマッサージの勉強して私にやるのよ!とマッサージの勉強を一緒にしました(笑)
専属マッサージ師の誕生です(笑)

【特に印象深かったエピソード】

当時311で被災された方々のためのボランティア団体の代表をしていた母なのですが、体の自由がきかず、たまに車いすに乗っていました。
病状?抗がん剤の影響?

しかし、そんな中、
母は被災された方々のためにいろいろな活動をしていました。

ある時、被災されてきた方に言われたのです。

『お母さんから生きる勇気と希望をもらいました。ご自身も病気で大変なはずなのに、本当にお母さんの笑顔に救われた』

末期手前で余命宣告されそうなくらいで、車いすで思うように動けないのに、笑顔で人を勇気づけてる!!

この人すごいっ!!
娘ながらに母を自慢に思いました。

私をよく知るお友達は、みっくちゃんてパワフルだよね!とよく言ってくれますが、母のほうがすごいです(笑)

※その時のイベントの記事
https://myfuna.net/archives/townnews/20120331162654

※当時の私と母。

【ついに手術】

6月に手術をしました。
肝臓、鎖骨は抗がん剤でありがたいことになくなったのですが、右胸とリンパ節を手術でとりました。

現在、母は再建はしていません。
母曰く、もう年的にいいかなーって思って、だそうです。

再建した方が患者会で胸を見せてくれたり、話をしてくれたり、相談のってくれたりするそうです。

元の胸よりキレイになったわー♥とか言っていたそうです。
なるほど。
温存の場合は傷も残るので、どちらがいいのかは人それぞれですね。

迷っている方は、患者会で聞いたりしてみてもいいかもしれないですね。

その後、8ヶ月抗がん剤をして、寛解しました。

【ナチュラルキラー細胞が増えた!!!】

母は、抗がん剤治療中に血液をとって治験をしたようです。
→人間が本来持っているナチュラルキラー細胞を調べるために、先生からの依頼です。

毎日血液をとって数値をチェックしているのですが、
ある時、それがすごく高くなったそうです。

先生がビックリして、『今日何されましたか??』と聞いてきて、考えた母。

『えー、特に何もしていない・・・あ!TVでめちゃくちゃ笑いました。涙が出るくらい笑って笑って。それくらいしか思いつかないです』

そうなのです。

笑いでナチュラルキラー細胞が高まるということが分かったらしいのです。

あまりにも高い数値で先生もビックリしていたそうですが、
科学的にも笑うことで病状が回復するということがあるらしく、
今回も実際にナチュラルキラー細胞の数値が上がったわけです。

母も確かにたくさん笑っていた。
ステージ4一歩手前で、リンパ節、鎖骨に転移していたし、肝臓も怪しかったのに、寛解しました。

だから、

『前向きに笑って過ごして、癌に負けないって思うことが大切!
ネットで悪い情報みて落ち込まない!』
母より。

2020年10月。
10年目に突入です。

現在、田舎暮らしを満喫している母です。
まだまだ人生を楽しんで長生きしてほしいです。

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