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小から中に移すメソッドに挑戦中①『小から中への移行時が一番儲からない』

全国津々浦々、飲食店経営者の皆様こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか?
あまりに久しぶりでアカウント消滅してもうたかな、
と心配している松本です。

さて、コロナとの激闘が始まり、もう2年半が過ぎようとしています。そしてまた、大国の独裁者がみなの想定を超えた侵略戦争を勃発させ、世界の混沌は収まりそうにはありません。

私たち経営者は、いわば日々世界を動かし、日々世界と対峙に、大切な人や自分の思想を守らねばなりません。このような想像もできない困難にも、思考して立ち向かわなければなりません。

日本には沢山の経営者の皆様が存在します。
その一人一人に多大なる価値があることは言うに及びませんし、大小に関わる事もありません。

その中においてもとりわけ、飲食店などは、小規模での運営を行なっておられる経営者様も多い業界だと考えております。

そこで今回は、小規模事業者の飲食店経営者だった松本が、
中規模飲食業を目指す過程やその意味、また苦労や体験談も含めて記していこうというシリーズ企画です。
どうぞ、経営や生き方やそれらに活用できる何かの参考にしていただければ幸いです。

さてテーマの①は、『小から中への移行時が1番儲からない』というお話です。

飲食業という業態は僕は非常に特殊な業界であると、
経験則から申し上げることが出来ます。
その最たる事由の一つとしてあえて言葉にするのであれば、飲食業とは

『芸術的な観点と経営的な観点が混在している』
と言ったところでしょうか。
極論、自分が納得しなきゃやってられん。けど、
買うてよね。と。いう感じ。

料理人とはいわば芸術家です。
歌手や
漫画家や
画家や
芸人と
相違はありません。

本気で料理に向き合う人の美食に対する情熱は、
芸術家のそれとなんら大差がありません。

では、そのような情熱的な料理人が多面的な経営観念を内包する事は可能でしょうか?
そんな事を網羅できるのは、ほんの一握りのスーパーシェフに限られます。

つまり、誤解を恐れずに申し上げると。
[自分の求めるもの(料理)にたどり着く為に情熱を燃やす料理人]は、小規模事業者に留まるべきなのです。
かねてから一貫して申し上げておりますが、
アーティスティックな料理人のための最も優れた環境は

【一人ないしは、自分を完全に知り得るパートナーに限られた聖域的な場所】であり、それを作る必要があります。
私が最も尊敬する料理人さんは、まさにそういう方々ですね。

一方で、ではそのような聖域で多くの雇用が生まれることはあるでしょうか?
残念ながら極めてレアなケース以外、
そのような環境化で、多くの雇用を生んでいくことは、
今後の我が国の政策上、かなり困難ではないでしょうか。

芸術的な文化は、国家のような巨大で平均的な民主思想を基軸とする政策では絶対に守ることが出来ないのです。
働き方改革のようなやり方を芸術的分野に無理やり適合させる施策は、一方から見るとあまりにもナンセンスなのです。

少し話がずれましたので、本題に戻します。

小から中へ、ビジョンを広げる場合、
残念ながら、芸術的な観念から経営的な観念に、メンタリティの比重を移行させる必要があります。
この時に、最も大切にしている何かを、『捨てる』可能性も含めての覚悟が必要になります。
そしてこの先が非常に困難な出来事ですが、

そうしてしばらくは
『経営的にも最も儲からない時期』を迎える事になるわけです。

芸術家として、大切な何かを捨てなければならないのにもかかわらず、経営的にも困難な状態がしばらく続く。これは非常に理不尽です。

一つ目の大きな壁がここにあり、
ほとんどの人が、その壁を越えようとする事はありません。芸術家はそんな壁は無視しています。

そして稀に登ろうと決めた人がいたとして、その中の多くは
また元の場所に戻るか。あるいは『登れずに終わるか』。という残酷な結末が待ち構えている可能性を大いに孕んでいます。

(私は今まさに登っている途中)

この先は、確固たる信念を持たねばなりません。
理念を明確にする必要があります。
失ったとしても、進む。という強い意志が必要です。

ではなぜ、表題でも申し上げたような
移行時に『儲からなく』なる現象が起こりうるのでしょう。

それは経営をされている方なら、もはや明白な事でしょうが、言葉で表すと以下の事になります。

『支出と収入のバランスが崩れる』
事によるところが大きいと思います。

小から中に向かう理由は様々ですし、
メソッドもそれぞれです。

・人気商品が出来たから増産しよう
・沢山お客様が来たら複数店舗にしよう
・もっと知ってもらいたいから広告を増やそう
・新しい仕事をしたいから業種を変えよう

これらのトライには必ず、
増収を目指す思考が行動にリンクするはずです。
【売上を上げる為にやる】

しかしながら、かと言って全トライする事全てが、
増益するわけではありません。

【増収】はわりかし容易いのですが、
【増益】は難解です。しかしながら、増収なく増益もまた得ることはできません。

・人気商品が出来たから増産しよう⇒人件費とさらにマーケティングを広げる販促費が必要
・沢山お客様が来たら複数店舗にしよう⇒ランニングコストは倍増、管理職もさらに必要になる。
・もっと知ってもらいたいから広告を増やそう⇒宣伝広告費やデザイン費用のコストは倍増
・新しい仕事をしたいから業種を変えよう⇒施設や人員の増加、専門知識の取得コストが倍増

以上のことは当然ながら支出として増加し、だからと言ってすぐに採算ベースに乗るとは約束はされません。むしろ、最初から大きく増益するような事業にこそ慎重な見解が必要です。

ここで重要なことは『期間目標』の設定ですが、、、
これはまた今度のお話で。

ではまた。アディオス。

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