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自分の死体が見えたとき

小学5.6年生くらいから
死にたいという漠然とした感情があった

いじめは小学校高学年から日常的にあって、
基本的に大きなターゲットは決まっていたから
ずっといじめる側(もしくは傍観者)だったけど

イジメは大きなターゲットの他に
順番に回ってくるものがあり、
もれなくみんな小さなターゲットになっていた

いついじめられる順番が回ってくるかという不安と
家での居場所を見つけられなかった時期で
本当に死にたいと思っていた


中学の頃は無事に厨二病を患い、
無表情やクールなキャラに憧れ、
感情を殺すことを正義として日々過ごしていたが
そんなことをしてもターゲットになった

ターゲットになったときは
この世の終わりの様に感じ、
手首でも切って死んでやろうと思っていたが
負けず嫌いな性格と愛犬のおかげで
毎度生きる道を選んでいた
あと、バレたら怒られるという
親への謎のしがらみがあった
(この時ばかりはいい方向に働いていたと思う)


高校に上がり、学区が少し離れたことと
みんなが精神的に大人になったこともあり
高校ではイジメはなかった

いや、正確には身近に1つあった
けれどグループ内にも関わらず上手く隠されていた
蚊帳の外でいじめは行われていた
気づかなかったことに絶望し、心が痛んだ
と、同時に私は
いじめに関わりたくない人、嫌いな人として
周りに認識されていることに嬉しさを感じた
今思えばすごく卑怯で最低な感情だった

そんな感じで高校生になってからは
ほぼほぼいじめとは無縁の生活をしていた


それなのに高校2年生頃から、
ふとした瞬間、
自分の死体が見えるようになっていた
校舎から見下ろす地面、
トラックが走る横断歩道、それは無条件に現れた

幻覚というには、ぼやけていて
ただの妄想というには、
あまりに望んでいないものだった
そんな曖昧なものだったので
誰にも相談出来ずにいた

ずっと自分の中でいじめだけが
死というものを運んできていると思っていたので、
不可解でかなり苦しんだ

いつから見え出したのか、
いつ消えたのか、なぜ見えたのか、
覚えていないしわからないことだらけ

あの死体はどこに消えたんだろう
私の死体はちゃんと成仏してくれたのだろうか
(もう一生見えないで欲しい)