見出し画像

認知科学|もし誰もまだ体験したことがない社会を実現したくなったときに、感染症から学ぶ気にすべきこと①3つの重要な要素とは?

この記事は
Makuake Development Team Advent Calendar 2019 Day.1
の記事です。

まずは、まだ誰も体験したことがない社会を実現するというのは、どういうことか考えてみます。

実現前
①その社会の姿を誰も知らない
②その社会が実現されたときに自分がどう思うか、誰も知らない
③その社会が実現されていないことによる不便は存在していない

実現後
①その社会の姿を誰もが受け入れている
②その社会について、大多数の人が近い感想を持っていいる
③その社会が生み出す便益が当たり前になっている

これはつまり「社会の姿形が変わり、それを社会を形成する人たちが受け入れている状態を目指す」ということです。認知科学の立場では、そうしたまだ存在しない状態をどう実現するか、というよりは、そういった状態とはどのように当たり前になっていくのか、ということについて幾つかのアプローチがあります。

そのうちのひとつ、感染症の広がりと社会への食い込みがどのように行われていくのかをサンプルとして、それを事業やプロダクト戦略で適用する場合に気にしなければならない3つの視点を解説したいと思います。

感染症とは?

英語だとepidemicになります。
風邪や病気のような社会的に厄介なものから、あくびのようなカジュアルなものまで、様々です。

要はこんな感じ。

画像1

source : http://forgifs.com

誰かがその状態に感染した場合に、その人に近い存在(物理的に、文化背景的に、思想的に)に連鎖感染していくような性質を持っています。
言葉を変えると「自然に広まっていってしまうもの」ということ。

感染症が広がる過程では、状態変化を考える際によく用いられるニュートンの第二法則に反した状態変化を示します。そうした線形的な変化ではなく、二次曲線的な状態変化を起こす事例が世の中には確かに存在しますが、それはどういったメカニズムで起こるのか?という話です。

感染の広がりを引き起こす3つの重要な要素

感染は以下の3つの重要な要素が揃うと連鎖的に広がると言われています。

①Few Influencers(ごく少数の保菌者)
②Features of Virus(ウイルスの魅力)
③Susceptibility(作用しやすい環境)

Small changes lead to Big changes.
大きな変化を牽引する小さな変化

感染症は常に少数の保菌者からスタートしますが、その中で上記3つの条件が揃ったものだけが連鎖的感染を引き起こし、社会に食い込むことになります。
これは、結果として社会の状態を大きく変化させることになりますが、それは紛れもなく小さな状態変化が引き起こしたものです。

次回からは上記3つの要素それぞれが発生するために必要な条件を、それぞれの要素を観察することで導き出してみましょう。
続きはAdvent Calendar内で書くか、外で書くか、まだ決めていませんが、順次公開したいと思います。

thanks. @Jesus_nama

-----

Makuakeでは、一緒に働きたいエンジニアを募集しています。
エンジニア募集!応援購入スタイルを提案するMakuakeを共に開発しよう!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?