都議会の自滅

選挙では、議員同士はライバルとなっても、地方議会においての二元代表制とは、「首長対議会」です。
都知事が議会で答弁に立たず、関係局長が答弁することについて、「答弁拒否」と発言したことは至極全うです。
私たちミライ会議に対しては、会派結成以来、たった1回しか答弁をしたことがありません。「日本スポーツ政策推進機構」の役員に知事の仲の良い元国会議員を推薦したのか米川議員が質問したときに、一度は立たず局長が答弁、「これは知事にしか答えられませんが、いかがですか?」と再質問してようやく「明確にお答えします、推薦しておりません」と答えたものです。それだけです。それ以外知事は、一度も答弁に立ちません。
一方で、都民ファーストの会や、公明党、自民党の質問には、長い答弁をします。
立憲民主党の関口議員が小池知事の答弁拒否率を計算し、知事発言を求めたもので、何ら「不穏当な発言」とされるものではありません。

動議を提出した都民ファーストの会、公明党、自民党は、「答弁とは、執行機関側の考え方が示されるものであり、知事が全ての質問に直接答えなければならない性質のものではない。これは、地方自治法の解釈でも示されている。」としていますが、知事が答弁することが基本の議会制民主主義を主張しないことが不思議です。もちろん答弁は執行機関側がすることもできますが、議員が知事の見解を聞いているにも拘わらず、答弁しない。知事にしか答弁できないような知事の資質に関わることもすべて局長が答弁するというのは明らかにおかしいことです。

また、共産党の福手議員が東京都子ども基本条例について繰り返した質問について「議事を混乱させた」とし、「東京都議会の信用を著しく失墜させる発言であり、看過できないとしている」。まったく、理解できません。
議員の質問の内容にまで介入し、「条例第8条の解釈に係る質疑に関するすべての発言の取り消しを求める」とすることは、行き過ぎ以外の何物でもありません。

動議では、「・・・二元代表制の一翼を担う議決機関として、来年度予算を審議し、東京都議会の信用を失墜させるものであり、不穏当な発言として容認できるものではない」としています。東京都議会議員は、さまざまな考え方を持つ都民の代表としてそれぞれ選ばれた者であり、今回のふたりの議員の発言により「東京都議会の信用を失墜させる」とは考えられません。
むしろ、こうした発言の内容に踏み込んで削除しろと決議する都議会のほうが議員の発言権を制限し、自ら都議会の権能を弱いものにしています。

#都議会の自滅
#ミライ会議
#田の上いくこ


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