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暇と退屈の倫理学  國分功一郎

退屈を克服するには楽しみ続けることだと。 楽しみ続けるには楽しめるようになることと、続けられるようになることが必要になる。 続けるためには動物が獲物を捉えるために「待ち構える」、そして人間であることを楽しめるように訓練する。 継ける思考の参考文献であったこの本を再読して、継続と退屈は同類なのかと意外な発見があった。

    • 続ける思考 井上新八

      継続が趣味となったデザイナーである著者の体験を踏まえた続けるための思考法が面白い。 1日をゲーム的に捉え毎日が面クリ型ゲームであったり、小さな冒険を達成することであったりとにかく仕組み化する。 試してみたくなったのが自分だけのこだわりやなんでもないことを記録することで観察力が高まりひいては趣味になる。著者と同じく納豆を趣味にしたいと思う。 たまたま並行して読んでいたネガティヴケイパビリィティとも似ている。とにかく続けるところやその先にある新たな発見や達成感が得られるところがネ

      • 「空気」と「世間」

        イメージ的には、空気<世間<社会  太平洋戦争終盤に負けると分かっていながら戦艦ヤマトを出さざるをえなかったのはその場の空気だそうだ。 世間は与えられた変えられない状況、世間の要件を満たさないが、いろんな場面で世間と同様に変えられない状況が空気である。 ちなみに世間の要件とは、 ◯贈与の関係 ◯長幼の序 ◯共通の時間意識 ◯差別的で排他的 ◯神秘性 最近は世間体を気にしないほうが自立していたりカッコいい印象すらある。 近代化、資本主義、都市化などにより世間がゆっくり崩壊

        • 夢と金   西野亮廣

          タイトルと著者のキャラクターから壮大な夢が語られるのかなと想像しましたが、社会の仕組みをお金を通じてわかりやすく説明してくれる内容でした。 そして、とにかく知らないものに自分から近寄り、仮説、検証、実験を繰り返し、夢や人を助けるために必要なお金を集める手段を探せ、のところが刺さりました。 本編のなかでも特に印象的だったのは、 ★不便とは「問い」だ ★不便がコミュニケーションを生む です。いろんな場面で再現性が高そうですね。

        暇と退屈の倫理学  國分功一郎

          アディオスジャパン     真山仁

          職場の先輩が作者の真山仁さんと小中学校の同級生で、先輩宛のサイン入り本をお借りしたのがこの本を読むきっかけでした。 「アディオス(さようなら)ジャパン 日本はなぜ凋落したのか」のタイトルのとおり日本は終わった国なのか?16世紀マルコポーロがジパング(黄金)の国と評した国が何故今こんなに凋落したのか?という問いにさまざまな事柄を切り口に作者が読者に問いかけ、考えるきっかけを与えてくれる作品でした。 トランプは民主主義の劣化? 日本は民主主義なのか?

          アディオスジャパン     真山仁