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LDLバディ対談 〜地域の魅力を伝えていく~

Locally Driven Labs(LDL)とは『まちづくり幻想』『地元がヤバいと思ったら読む凡人のための地域再生入門』『福岡市が地方最強の都市になった理由』『地方創生大全』『稼ぐまちが地方を変える』などの著者で、約20年にわたって全国各地で経営とまちづくりに取組んでいる木下斉さんが所長として立ち上げたラボです。

今回はそこのLDLに所属している方とのバディ対談として東京裏山ベースを運営しているジンケンさんとお話させていただきました。

ジンケンさんは「自然が豊か」というのは日本全国どこにでもあるが、秋川にしかない魅力は何かということで、現在は秋川渓谷の「水辺」にフォーカスした事業を東京西部の秋川渓谷を中心に展開されておられます。

東京裏山ベースは東京西部にあるJR武蔵五日市駅前(新宿からだと1時間30分弱、立川からだと40分くらい)にある清流・秋川渓谷の体験拠点施設で、建物内には「カフェ」「シャワー・更衣室」があり、また水辺で快適に過ごすためのツールとして「レンタルサイクル」「チェアリング」などの秋川を楽しむための機材のレンタルや、「各種ガイドツアー」などの体験サービスを提供しておられます。また他地域における地域の魅力を伝えるコンテンツ作りなども精力的に取り組まれておられます。(ジンケンさんのプロフィールや取組などはこちらのページに詳しく書かれております。)

ジンケンさんが秋川渓谷の自然を楽しんで頂きたいメインの層として考えておられるのは都市部に住まわれている方で、特に日常から趣味としてアクティビィティ体験をしていない方に是非体験してほしいとのことでした。

「自然の中でアウトドア体験!」というと普段からアウトドアやいろんなアクティビティに触れていない人にとってはかなりハードルが高く、とっつきにくいと感じられる場合が往々にあるので、それを解消するためにサイクリングやチェアリングなど無理のないアクティビティを雰囲気良く体験して頂きながら、結果、気がついたら秋川渓谷の「自然の中」で素敵な時間を過ごしていた。という風になったら、良いと。考えておられました。(なかなか自身が日常的にアウトドア体験に触れていると、ある意味真逆の方の想いというのは感じ取れないもので、その点を考えサービス化することが大事だなと。)

私自身も地域(しかも都会に近い自然)におけるガイドツアーやレンタルサイクル(バイク)などの体験型サービスに関わるビジネスに関心があるので、詳しく話を伺っていくと、

自転車自体に乗る体験もそれはそれで楽しいが、それなら言ってしまえばそれはどこでもできる。あくまで自転車は移動のツールとしてとらえ、どのようにして「地域の魅力を伝えていく」ことこそが大事と考えており、また地元の人の当たり前が改めて地域の魅力になり、それがよその地域から来た人の新鮮なものとなる。とのこと。

ジンケンさん自身もガイドもされるので、ガイドツアーについて伺ったところ、人が1人ついて説明するガイドツアーももちろん大事でそれが基本であるとは思うが、最近はお客様にセルフで楽しんで頂く取り組みを企画・運営しているとのこと。

具体的サービスとして「謎解き」(秋川渓谷謎解きツアー子供が主役の自然体験プログラム「みっけるん」。「チェアリング体験などを展開されておられます。

地域でのガイドツアーとなると、これまで私自身も実際にサービスを受ける側でいろんなガイドツアーに参加したり、実際に地方でガイド事業をされている会社の方に話を聞いている中で、ガイドの力量・育成・確保はもちろん、対応できる人数(=売上)にも限度があると思っていたので、このセルフガイドツアー的な発想はなるほど!と気づかされるものでした。

また当日セットを渡して、勝手に回ってもらうだけなく、例えば謎解きツアーに関してもHP上でしっかりオープニングストーリーから実際の遊び方まで丁寧に作りこまれておられ、こういう細かな作り込みが大切だと感じました。

またこういった企画をするポイントを伺ってみると、ストーリー作りが大事。その地域ならではのストーリー。歴史であり、自然であり。そこにある山で昔何があったか等を紐解くと同じ山や川をみるだけでも違った感じで見てもらえる。地元の方に話を聞くことが大事(ジンケンさんはいろいろ調べたりすることも得意なので、話を聞くにプラスしてとことん文献なども調べられるとのこと)。そしてそれらから地域のストーリーを紡ぎながら形を作っていかれているとのことでした。

またファミリー探検型プログラムの「みっけるん」に関しては檜原村に続き、この4月から町田でも展開「まちだ里山アート探検隊 みっけるん in 四季彩の杜」されているようで、これからますます広がりが楽しみな取組だと感じました。

私自身この秋に東京行く用事があるので、「百聞は一見に如かず」という事で、是非秋川渓谷を訪れてジンケンさんの取組を体感してきてみたいと思います。

ジンケンさん、この度は長時間にわたり、色々とお話させて頂きありがとうございました。

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